2024PGAツアー ザ・セントリー
1.試合日程、会場
〇日程 2024年1月4日~7日
〇会場 プランテーションコースatカパルア (ハワイ州、マウイ島)
〇全長 7596Y(Par73)
2.最終成績
優勝 クリス・カーク ー29
(ツアー通算6勝目)
2 サティス・ティーガラ ー28
3 ジョーダン・スピース ー27
4 アン・ビョンホン ー26
T5 イム・ソンジェ ー25
T5 ブライアン・ハーマン ー25
T5 J・T・ポストン ー25
T5 コリン・モリカワ ー25
T5 スコッティ・シェフラー ー25
3.カークのプロフィール
https://www.pgatour.com/player/30926/chris-kirk
昨年ホンダクラシック(今年からコグニザントクラシック)で8年ぶりのツアー5勝目を挙げたカーク。これまでうつ病やアルコール依存症に苦しみ一度はリタイアしたものの、下部ツアーで復帰して再びツアーカードを取得し、復活した選手です。
4.終始安定していたカークの試合内容
・いい流れを断ち切らなかった
2日目終了しシェフラーが首位に立ち、やっぱり実力者が来たという中での週末。第3ラウンドで序盤に4連続バーディー、そして3連続バーディーとスコアを伸ばし首位に立ちました。
3連続バーディー後の15H(Par5)、ティーショットが右のブッシュに打ち込むペナルティがありながらも、そこからパーセーブして流れを完全に断ち切らなかったのがポイントになりました。
・勝つときはファインショットが出る、典型的な例
そして迎えた最終日、カークはバーディーを積み重ねていきスコアを順調に伸ばしていきます。
しかしそんな中、先に回るティーガラやスピースの猛追で一時は並ばれるときがありましたが、17H(Par4)の第2打、このショットでバーディーを奪ったのが勝利の要因となりました。
アルコール依存症やうつ病にかかったものの、メンタル面を再度見直したことで試合でも冷静な表情でいることができたカーク。
この優勝で現在世界ランク52位が上がることは確実で、マスターズの目安50位内も確実視されそうなので、またここでも活躍を、ということになりそうです。
最新の世界ランクが発表され、25位まで上昇。マスターズ出場に近づきました。
5.その他雑感
・ティーガラ、詰め切れなかった最後
アメリカの若手で昨シーズン1勝したティーガラ。
最終日逃げるカークを追いかけ、16H(Par4)のバーディーで一時単独トップに立ちました。
17Hでピンチをパーでしのいだものの、最終H(Par5)でバーディーを逃したのが大きかったです。
でも単独2位に入ったことで、2024シーズンを気持ちよくスタートできたことでしょう。
・スピース、悪夢の16H
こちらもカークを猛追したスピース、14H(Par4)では自身最大の長所でもあるアプローチでバーディーを奪い、トップに肉薄しました。
15Hでもバーディーを奪いさあこれからといった16H(Par4)、ティーショットがフェアウェイバンカーに捕まり、しかもアゴの近くにボールが止まるというハードラックがありボギー。ここが痛いところでした。
それでも最終Hでバーディーを奪うなど、上々のスタートが切れたスピース。キャリアグランドスラムがかかる全米プロ制覇に向けてはいい流れを掴めました。
・オーベア、最終日にやっと
今年の注目選手の一人、ルドビック・オーベア。
3日目まではブッシュに打ち込む、パットが入らないなど全てにおいてフラストレーションが溜まる週になるかと思われましたが、最終日にやっと本来の実力が出たのか、10バーディーノーボギーの10アンダー63でフィニッシュ。同組のジャスティン・ローズが12アンダー61には敵いませんでしたが、次戦のソニーオープン・イン・ハワイに向けては上昇気分で臨める形にはなりました。
6.松山英樹、11シーズン目のスタートは
・圧巻、3日目14Hのイーグルも”逆バウンスバック”
初日2日目となかなかパットが決まらず、ビックスコアが出ない松山。
そんな中迎えた3日目の14H、ティーショットがバンカーに捕まりましたが、2打目を見事に入れてイーグル。さあこれで乗っていけるかと思われましたが、次の15Hティーショットがブッシュに入りペナルティ。そして第4打のアプローチをミスしてしまいダブルボギー。
スコアを伸ばしたいはずのホールで、まさかの”逆バウンスバック”があったことが、今大会大きく響きました。
・最終日も”平凡”な一日
最終日も5バーディー1ボギーの4アンダー69で回り、トータル8アンダーで本大会を終了、59選手中58位と振るわない大会となりました。
本人としては感触はつかめたものの、なかなかそれが結果に結びつかないというフラストレーションが溜まる1週間となりました。
・世界ランク、遂に50位内陥落か?
さて世界ランク算出方法が今年から変わるということは、以前の投稿で話しました。
今大会はカットなしの大会なので、出場選手の下位15%にはポイントを与えないという点が適用されます。
出場選手が59選手なので、52位より下の選手(8選手)にはポイントが入りません。
これが適用されますから、松山の今大会における世界ランクのポイントは入らないことになります。
加えて今大会は、松山(46位)より下のカーク(52位)が優勝したことでまず抜かされることが確実。そしてポイントゼロにより、ついに今まで守り通した世界ランク50位内から”圏外”になってしまうことが考えられます。
開幕戦でいきなり正念場が来てしまった松山、相性のいいワイアラエは是が非でも、といったところです。
最新の世界ランクが発表され、世界ランクは丁度50位となりました。
本当に次戦がいきなりの正念場となりました。
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