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2024PGAツアー コグニザントクラシック・イン・ザ・パームビーチ


1.日程及び会場

〇日程 2024年2月29日~3月4日
※ 3月3日の最終ラウンドが降雨によるコースコンディション悪化の影響により、サスペンデット分を3月4日午前中に実施
〇会場 PGAナショナルリゾート(フロリダ州)
〇全長 7125Y(Par71)

2.結果

優勝 オースティン・エックロート -17
  (PGAツアー初優勝)

T2 エリック・ファンローエン  -14

T2 ミンウ・リー        ー14

T4 キャメロン・ヤング     ー13

T4 ジェイク・ナップ      ー13

T4 イ・キョンフン       ー13

T4 シェーン・ローリー     ー13

T4 デービット・スキンズ    ー13


3.9年ぶりの月曜決着、オースティン・エックロートが出場50試合目で嬉しいPGAツアー初優勝

 最終ラウンドが降雨によるコースコンディション悪化のためサスペンデットになり、月曜日の午前中に残りを行った本大会。
 サスペンデット前、7Hを終えて1打リードしていたエックロートが、残りの11Hでスコアを2つ伸ばし(3バーディー1ボギー)後続に3打差をつけ、試合が決着。
 PGAツアー出場50試合目の節目に、嬉しい初優勝を飾りました。

〇オクラホマ州立大学出身、やっと同期に追いついた

 ファウラー、ホブランドと同じオクラホマ州立大出身のエックロート。同期にはマシュー・ウルフがいます。
 ウルフが先に2019年、3MオープンでPGAツアー初優勝を挙げましたが、LIVゴルフに移籍しました。
 一方のエックロートは2022年コンフェリーツアーのトップ25に入り、ツアーカードを獲得。
 昨年のAT&Tバイロンネルソン(現・CJカップバイロンネルソン)で優勝争いを演じ、ルーキーで優勝なるかというところまで来ましたが力及ばず、ジェイソン・デイ優勝の引き立て役になりました。

〇エックロートも人生が変わる

 この優勝でまず2年間のツアーカードを獲得しました。
 そして来週行われるシグネチャーイベント、アーノルド・パーマーインビテーショナルの出場権をネクスト10の資格で獲得。
 さらにマスターズと全米プロの出場権を獲得し、昨年全米オープンで10位タイに入り、すでに今年の出場権があるので3つのメジャーに出場が可能です。
 そして最新の世界ランクも49位まで上昇。このままの位置を保てば残りのメジャー、全英オープンの出場権を狙えるところまで来ました。

4.雨に泣いたファンローエン、Par3に泣いたミンウ・リー

〇6連続バーディーのときはワンチャン逆転優勝いけたかもしれない、ファンローエン

 最終ラウンドスタート前7打差あったファンローエン。
 穏やかなコースコンディションの中、いきなり1H(Par4)から6連続バーディーを奪い、リーダーボードを一気に駆け上がりました。
 易しくなった10H(Par5)でバーディー、ここで単独首位に立ちさてここからといったときに降雨による中断。
 再開前後のグリーンコンディションが大きく異なったこともありカップに届かない場面が見られるようになりました。
 結局最終ラウンドは9バーディー1ボギーの8アンダー63で終了。
 雨に泣かされたファンローエンでしたが、ネクスト10の資格でアーノルド・パーマーインビテーショナルに出場可能です。

〇Par5は圧倒したがPar3は鬼門、ミンウ・リー

 本大会、ミンウ・リーのPar5は圧巻のスコアでした。
 第2ラウンドでは10H、18Hともにイーグル。最終ラウンドでも10Hはイーグル。
 大会を通じて3イーグル8バーディー、14アンダーの荒稼ぎ。
 そして初日の13H(Par4)でもイーグルという、無双状態でした。
 しかしPar3に至っては、今大会は”鬼門”だったミンウ・リー。
 5Hでティーショットを池に入れダブルボギーとしたのをはじめ、これまた大会を通じPar3で6オーバーだったことが、ストロングポイントを生かせない結果になりました。
 ともあれスウィング5に入り次週のアーノルド・パーマーインビテーショナルに土壇場で出場が決定。このパフォーマンスを続けていけばPGAツアー初優勝、そしてメジャー制覇も近づくはずです。

5.少し強引すぎやしませんか、ローリー・マキロイ

 ムービングサタデーでスコアを順調に伸ばし、優勝戦線に名乗りを上げたマキロイ。しかし15Hから3ホール続く、水が絡んでいる通称”ベアートラップ”に嵌りました。
 15H(Par3)でボギーを叩いた後の16H(Par4)。第2打がグリーンに届かず、池に捕まりました。
 ボールが見える状況だったので第3打をそのまま打ちましたが脱出せず、1打罰を受けてその後プレーし、終わってみたらトリプルボギーの7。
 ここで流れが断ち切られました。
 結局18H(Par5)でバーディーを奪うものの、3日目はオーバーパーで終わったマキロイ。
 少し強引なところが仇になってしまったのか、結局マキロイはトータル10アンダーで大会を終えました。
 ”マスターズ前でよかった”と、解釈しておきましょう。

6.雑感

〇ルーク・ドナルド、解説者デビュー

 2011年PGAツアー賞金王。世界ランク1位の経験もあり、日本ではダンロップフェニックスを連覇、そして昨年ライダーカップで欧州代表主将としてカップ奪還の立役者となったルーク・ドナルドが、ゴルフチャンネル(NBC)の解説者としてデビューしました。
 数年前までは同郷の先輩、ニック・ファルドがCBSで解説を務めていましたが勇退し、マスターズで解説するのみとなっていました。
 大学では芸術を専攻し、絵画の腕は折り紙付きでもあるドナルド。
 最新の情報を伝えたり、選手目線でプレーを解説する姿が数年したら板に付きそうです。

〇チャーリー・ウッズ”狂想曲”

 先日チャーリー・ウッズがマンデートーナメントに出場するための予選会に出場する話を投稿しました。
 結果は86を叩き、予選会を突破できませんでしたが、ただあまりにもギャラリーが節操もないことをしたのには、驚きを隠せません。
 予選会ということもあり、選手とギャラリーを仕切るロープがなく、自由に観戦できたのですが、これがアダになりました。
 フェアウェイを歩くチャーリーに握手を求めたり、OBになったボールをブッシュに入って取りに行ったり、カート道路に留まるようという忠告を無視したり、挙句の果てには父親の本「How I Play Golf」にサインを求めようとするなど、通常ならばあり得ないマナー違反の行為をするギャラリーがいたのです。地元の警察がギャラリーの整備に協力したとも聞いています。
 同伴競技者は「これだけの邪魔はありながらも最後までプレーできたことは素晴らしい」とコメントしました。
 予選会を自力で勝ち上がっていく姿勢は評価できるので、折角才能ある若い芽をいきなり摘ままずに、周りの大人たちはもっと暖かく節度を持って見守るべきではないでしょうか。

 
 

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