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全米プロゴルフ選手権プレビュー①

 今季男子ゴルフメジャー第2戦、全米プロゴルフ選手権が16日、ケンタッキー州ルイビルのバルハラゴルフクラブで開幕します。
 本大会を開催するのは2014年以来10年ぶり4回目です。
 マスターズが終了し1か月、この間も各ツアーやLIVゴルフなどが行われており、有力選手達は大会に向けて仕上げています。
 有力選手達を何回かに分けてピックアップしていきます。


1.LIVゴルフで最多の個人戦4勝目、上げ潮で全米プロ自身2度目の連覇に挑むメジャーハンター、ブルックス・ケプカ

 3日に34歳を迎えたバースデーウィークのLIVゴルフ第7戦のシンガポール大会。
 メジャーのコースセッティングに近い状態会場のセントーサ。途中雨で中断することがあっても動じることなく、2位に2打差をつけ今シーズン個人戦初優勝、開催初年から3シーズン連続個人戦1勝(以上)、そしてLIVゴルフ史上最多の個人戦4勝目を挙げました。
 PGAツアーでも実績を挙げ、メジャーでも全米プロ(18、19年)と全米オープン(17年、18年)で連覇を達成しましたが、持病である膝痛に苦しむシーズンがありました。
 膝痛の治療に専念できること、そして家族との時間が取れることを理由にLIVゴルフへ移籍。自身の負担が軽減されたのかLIVゴルフでも好成績を残しています。
 難関のオークヒルで行われた昨年の大会も、寒さと雨に祟られケプカにとって厳しいコンディションになった中でもメジャーハンターの異名通りに実力を発揮し、3度目の栄冠に輝きました。
 1週間オープンウィークを挟み、充実したコンディションで迎える今年の全米プロ。
 ウォルター・ヘーゲンとジャック・ニクラウスの通算5勝に次ぐ、タイガー・ウッズに並ぶ大会4勝目を虎視眈々と狙いに行きます。
 

2.大本命で迎える全米プロ、ただ家庭の事情で”ぶっつけ本番”になってしまうことも、スコッティ・シェフラー

 今年最初のメジャー・マスターズを世界No.1の実力通りに優勝し、翌週のシグネチャーイベント・RBCヘリテージも危なげなく2週連続優勝。PGAツアーでは最早向かうところ敵なしのスコッティ・シェフラー。
 自慢のショット力と改善したパッティング、そしてメンタル面の充実を武器にして、いよいよ未開のメジャー獲得に向けて始動します。
 ところがマスターズでも話があった、メレディス夫人の出産時期が未定なため、シグネチャーイベント第6戦のウェルズ・ファーゴ選手権を欠場することになりました。
 夫人の出産時期が更に延び全米プロ出場に影響を及ぼすようならば、本来の実力を発揮できるかどうかも微妙です。
 何はともあれ無事出産してくれることを第一に、そしてシェフラーに負担をかけない状態での出場を望みます。

3.マスターズからは調子は上向き、同開催地の同大会で10年ぶりのメジャー優勝を、ロリー・マキロイ

 不本意な成績でマスターズを終え、またしてもキャリアグランドスラムは来年に持ち越す形となったロリー・マキロイ。
 「LIVゴルフへ移籍か」とニュースも流れましたが、これを一蹴。生涯PGAツアー宣言をしました。
 親友であるシェーン・ローリーとペアを組んで臨んだチューリッヒクラシックで、節目のツアー通算25勝目をマーク。今年1月に一度は離れた政策委員会(ポリシーボード)に再び復帰。公私ともに復調の兆しが見えてきました。
※ただ政策委員会復帰の話がなかったことになろうとしています。
 バルハラで行われた前回大会はマキロイの絶頂期、全英オープンに次ぐメジャー連勝で通算4勝目を挙げました。途中豪雨による中断もありながら、日没直前でウィニングパットを決めたシーンは全米プロの歴史の中でも”幻想的”です。
 ところがマキロイのメジャー優勝はこれが最後となってしまうのは、当時誰が想像したでしょうか。少し強引な攻めがあるところが、優勝から遠ざかっているのかもしれません。
 一時の不調から立ち直ったマキロイ、輝きを取り戻す旅が始まります。
 

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