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夢のあとさき

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オリジナルの小説です。 話の舞台は、2001年となります。 ジャンルは、主に恋愛(BL)を中心にビジネス、サスペンス要素が含まれています。
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2023年6月の記事一覧

#45 ディズニーランド編(1)

剛は、図書室の入り口から図書室の様子を観察した。机には本を読んでいる人や勉強している人が…

#44 ホストの価値

翌朝、彩世はベッドの中で目覚め、諭の寝顔が見えた。自分が先に寝てしまったのか、諭が先に寝…

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#43 Sweet night(後編)

彩世は、シャワールームのシャワー音を聞きつつ、ぼんやりと新宿の風景を眺めていた。風景を眺…

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#42 Sweet night(前編)

 彩世は、お店に来ていた最後の指名客を入り口で見送った後、スタッフルームに向かった。スタ…

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#41 クラブ「哀」編(3)

「ちょっと、あんたたち、お客様に失礼なことはしていないわよね?」 「大丈夫ですよ」と諭が…

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#40 クラブ「哀」編(2)

彩世は、新宿歌舞伎町までタクシーで向かい、クラブ「哀」に着いた。時刻は、20時半を回ってい…

#39 クラブ「哀」編(1)

 彩世は、目を覚ました。見覚えのある天井が見えて、自分が家に帰りついたことが分かった。頭はズキズキと痛んだ。彩世は極力、頭を振動させないようにして、ゆっくりと起き上がると、自分がソファに居ることに気づいた。自分でソファまで来た記憶は全くなかった。壁にかけてある時計を見ると13時を過ぎていた。 「目が覚めたのか?」 声がした方を見ると諭が居た。 「悪い…今日、水曜だったっけ?」 「別に謝らなくていい。頭が痛いんだろ?これ、飲めよ」 彩世は諭からドリンク剤を受け取り、一気に飲み干

#38 ほつれる、からまる

剛と知多、内田は椅子に座って、すっかり冷めたコーヒーを飲んでいた。 「…どうやって暮らし…

#37 朝からの来訪者

 翌朝、剛は諭の部屋のベッドで目が覚めた。ベッド脇に置いてあった携帯に手を伸ばす。着信、…

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#36 深まる謎、スティンガーの正体

剛は知多のマンションに着くと、知多がドアを開けて、剛を迎えてくれた。 「どうしたの?早い…

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#35 スティンガーの影

 剛は放課後、2年A組の教室に向かった。ドアから教室を覗くと、窓際に三崎が居るのが見えた…

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#34 夢幻のお願い

 彩世はクラブ「哀」のスタッフルームでメールを打っていた。 「彩世さん、まだ居たんですね…

#33 自分の存在証明

剛は彩世のマンションを出た後、後ろを振り返った。知多が剛の方に向かって走ってくるのが見え…

#32 対峙する兄弟と選択

 剛は授業が終わり、カバンを持って教室を出た。ズボンのポケットから携帯を取り出し、受信ボックスを開くと、彩世からメールが来ていた。 『昨日は電話に出れなくてごめん。何かあったか?』 「何かあったのを隠してるのは、彩世さんでしょ?」と剛は独り言を呟きながら、『昨日は急に電話してごめんなさい。声が聞きたくなったので、電話してしまいました。また連絡します。』とメールを返信した。メールを返信して、すぐに電話がかかってきた。剛は躊躇いながら電話に出た。 「もしもし」 「剛か。昨日はごめ