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勉強•研究したい苦学生に知ってほしいこと

大学に行きたい、大学院に進学したいけれど金銭的に余裕がない…一定数いらっしゃいますよね。

そんな方達に送る内容です。


私も大学に通い続ける上での金銭問題はそれなりに悩みました。

ありがたいことに学部生時代までは親が援助してくれたのですが、大学院、それも修士どころか博士課程までは親も想定外であり、どうにか負担を減らせないか、という問題です。

そこで同じように学業での金銭問題に悩む方に知ってほしいことを詰め込みました。


①学内の入学金・授業料免除制度

大学毎に形式は異なると思いますが、どこも免除制度を基本的には持っていると思います。「うちはそれなりに収入あるからどうせダメでしょ」とハナから諦めている方、一回きちんと上限の収入額を調べてみてください。意外と高く設定されているかもしれませんよ。そして案外と通ります。

書類作成に時間はかかるかもしれませんが、この制度を使うか使わないかで数十万の負担が減る可能性があります。回り道があなたの懐を救います。


②日本学生支援機構奨学金

「なんだ、借金じゃない」
そうです、借金です。でも実はちょっと違います。

日本学生支援機構奨学金は国による奨学金制度であり、最も多くの学生がこの制度を利用しています。他の奨学金制度と比較すると枠も桁違いなので比較的に借りやすいです。これだけ聞くとただの借金なのですが、

実は大学院生の第一種奨学金には業績優秀者返還免除制度があります。学内で推薦していただけるとこの制度が使えます。

成績が優秀で、学会発表や論文投稿などの実績があり、ついでに運が良ければ、貸与型奨学金は全て給付型と同様の扱いになります。返さなくてよくなるのです。場合によっては100万単位の負担減になります。

借金という扱いが怖ければ、奨学金の口座に手をつけないで、卒業後の返済時に一括で返してしまうのも手でしょう。

ただ、成績優秀でないともちろんこの方法は使えません。あなたが大学院で勉強や研究を本気で頑張るのなら、という場合のみに使える方法です。

自己アピールが得意なら民間の給付型奨学金に応募してみてもいいかもしれません。ただ、敵は多いです。頑張ってください。


③NHK受信料

一人暮らしの方はNHK受信料が地味に懐に痛手を負っていることが多いと思います。

このNHK受信料、実は①授業料免除制度や②日本学生支援機構奨学金を貸与していると免除されます。NHKに電話することで手続きができますよ。


④学術奨励賞

学内において、学術的に優秀な生徒に奨励賞を贈る制度があったりします。おそらく、それなりに奨励金が出ます。調べてみても無駄なことはありません。


以下、博士進学予定者へ

⑤日本学術振興会の特別研究員

お金を貰いながら博士課程で研究する、といった形の歴史ある代表格は日本学術振興会の特別研究員です。いわゆる学振、DC1やDC2と言われているものです。

博士課程に進むならば基本的に学振は出す前提で考えていきましょう。これに採用されると月額20万円貰えます。採用確率は基本的に20%です。

研究内容だけでなく、読みやすい書類の書き方、これまでの実績が問われてきます。教授に相談しましょう。


⑥大学フェローシップ

日本の博士課程を増やすために、と最近国から挙がってきた支援制度が大学フェローシップです。参加できた大学と分野が限られていますが、これに採用されると月額16万貰えます。主要大学は参加しているようなので調べてみましょう。ただし学振に挑戦することが前提であり、加えて受講しなければならない授業が増えます。


⑦卓越大学院制度

同じく日本の博士課程を増やすために、そして卓越した人材を育て上げるためにできた制度です。修士課程の時点でこの卓越大学院制度に参加する必要があります。つまり、これに参加した時点で博士進学は確定します。また、受講する必要のある授業などが増えます。

月額でもらえる額はバラバラですが、バイトしながら研究するよりは余裕がある程度です。修士から博士に進学すると額が増える場合が多いです。

月額の支援だけでなく、学生の成長のためにもお金をかけてもらえるという点でも良いです。ただし、その分もちろん求められることも多いと理解しておきましょう。



勉強や研究したい人たちが金銭問題に泣くことのない社会になりますように。



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