僕の人生は間違いじゃない、のか
アラームが鳴り朝7時30分を知らせる。
いくら大学へ行かなくていいからといって数十年間染み付いてしまった早起きは直らない。
早起きは三文の徳と言うらしいが早起きしても徳は得られていない。
僕の人生は間違っていないのか。
僕は幸せと言えるのか。
僕は楽しさを忘れていないのか。
高校生のとき、周りとは違うと思っていた。
周りの学のない幼稚な同級生とは違うと。
深夜まで電話して授業中に寝てしまう人や話をやめない人、放課後課題なんてせずカラオケや遊んでいる奴らとは違うと。
授業中は絶対寝ない、放課後は週3回図書室の奥にある自習室で学校が閉まるまで予習・復習をした。
でも、なぜだろう。
若さ、いや人生を楽しんでいるのはどう考えても彼らの方だった。
一人で乗る小田急線も慣れていた。
SNSを覗くと今日先生にこっぴどく叱られていた奴は反省などせず放課後を楽しんでいた。
これで良いのだろうか。
僕は何かを犠牲にしているような気がした。
人生の重要な何かを。
朝8時。
SNSを覗く。
彼らは今一体何をしているのだろうか。
何かを犠牲にして進学した大学でも僕は僕のままだった。
授業は休まずきちんと受けているのにも関わらず、授業を欠席する子の出席カードを提出している。
そして彼らは自宅で酔い潰れるまで飲みセックスをしている。
残念だがどこに行っても僕は何かを犠牲にしているような気がする。
僕も彼らも間違っているのか、僕も彼らも間違ってはいないのか。
人生を楽しんでいるのは彼らのように見える。
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