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ビジャレアルCF |「5万人の街で世界は獲れる」サッカーの理想郷を実現した愛のクラブ

「LaLiga チーム・ガイドブック」ではクラブの地域性や歴史、文化などの”変わらない価値”収集を心がけ、概要・特徴をまとめています。

こちらの記事では、ビジャレアルCFの概要をまとめています。ラリーガの中で最も育成が優れ、地元に愛されるクラブとして名高いこのクラブは、一体どんな場所で、どのような文化を持っているのだろうか。

【地域】小さな町に異常なコート数!?欧州で最もサッカーが身近にある町

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州:バレンシア州
県:カステリョン県
地域名:ヴィラ=レアル
人口: 5万人
※州>県>地域:バレンシア州>カステリョン県>ヴィラ=レアル

地域名の「ヴィラ=レアル」はバレンシア語表記であり、スペイン語では「ビジャレアル」という。町を意味する「ビジャ」と、王を意味する「レアル」という名称の通り、「王の町」という意味をもつ地域だ。

ラ・リーガにはあらゆる文化的背景を持つ街、クラブが存在しているが、「この街の最大の特徴はサッカーだ」と一番最初に言える街は少ない。ただそれを躊躇なく言えるのがこのヴィラ=レアルという街だ。

【概要】ビジャレアルCF

やさしいチームガイド(地図) (3)

名称:ビジャレアル CF
愛称:イエロー・サブマリン
地域:バレンシア州カステリョン県ヴィラ=レアル
創設:1923年
クラブカラー:
スタジアム:エスタディオ・デ・ラ・セラミカ<25,000人>
最高成績 :3位
公式サイト:http://www.villarrealcf.es/


特徴1:欧州で最もサッカーコートが多い街

この人口5万人の小さな町は、スペインで最もサッカーが身近にある町だ。市民数に対するサッカーコート数の割合が欧州で最も高い。ビジャレアル市には合計16面のサッカーコートがあり、1コート/3,187人の計算になる。この比率をマドリード市に当てはめると1,000面もの数が必要となる異常な数字だ。ヴィラ=レアルの住人にとってサッカーコートは、もはや日常に溶け込む公園のようなものかもしれない。

特徴2.地元民で埋め尽くされるスタジアム

ビジャレアルのホームスタジアム「エスタディオ・デ・ラ・セラミカ」は住人にとって日常的に訪れる場所だ。実際に収容人数25,000人(うちビジター席が5,000席)に対して、年間シートを購入しているホームタウンの人は毎年15,000~18,000人ほどにのぼる。そのため、一般チケットに残される席は2,000席ほどしかない。毎試合地元民の1/3がこのスタジアムに訪れるのだから驚きだ。お祭り状態である。溢れんばかりの愛に、クラブとしても「チケット販促の営業の必要がない」という。

特徴3.長期プロジェクト、健全経営育成特化の方針

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リーガ2部に所属する質素なクラブだったビジャレアル は、1997年スペイン屈指の実業家フェルナンド・ロッチ会長の来訪によって世界に名を知られるクラブへと歩みを始める。世界有数のセラミック会社オーナーを務める彼は、クラブを愛し赤字を出さない健全経営を重視しながら、時間をかけて育成特化のクラブへと成熟させてきた。クラブが2部に降格した際には身銭を切って財政の改善に努めるほどだ

小さな街にもかかわらず圧倒的なサッカーコートがあること、5万人の街で2.5万のスタジアムが満席になる驚異的な事実は、彼の決してブレない愛ある経営の基盤があってこそ実現している。2021年ヨーロッパリーグ制覇によって彼の努力は報われ、小さなクラブでも欧州タイトルを獲ることができると世界に証明したのだ。

【情報収集】オススメTwitterアカウント

▼ビジャレアルCF (公式アカウント)

▼ビジャレアルCF 日本応援団体

▼ビジャレアルCFで育成スタッフを務めた佐伯夕利子氏



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