小説を書けなくなってしまった人への処方箋

ずっと小説を書いていると、ある日突然、ふっと書けなくなってしまうときが来る。いわゆるスランプというやつだ。そういうときは、いくらプロットを考えたり執筆を進めようとしたところで、やる気が空回りするばかりで何も進行しない。小説を書くのが好きで書き始めたはずなのに、文字を見るのも嫌になってしまう。

そういうときは、小説を書く環境を見直してみることがおすすめだ。しかし、ただ漫然と待っていても状態はよくならない。ここでは、小説が書けなくなったときに取るべき手段について考えてみる。

インプットに徹する

小説が書けなくなっている場合、脳内のアイディアが枯渇している場合が多い。人間は、全く新しいことを考えることはほとんど不可能だ。新しいアイディアは、だいたい既存のものの組み合わせから生まれる。天才であれば全く新しいものを次から次に生み出すことができるかもしれないが、あなたが天才でないのであれば、素直にインプットに徹した方が良い。

このとき、インプットする手段は別になんでも良い。小説を読んでも良いし、漫画やアニメ、映画、演劇、音楽など、別のジャンルのコンテンツを摂取しても良いだろう。小説を書くために小説ばかり読んではいけない理由については、こちらのnoteに書いている。

小説を書くために小説ばかり読んでいてはいけない

インプットをするということは、上に書いた「既存のもの」を脳内に取り込む作業に他ならない。全く別の場所で観た映画と演劇のアイディアが、あなたの脳内で一つの小説のアイディアとして結実するかもしれない。


PCの前でウンウンと唸るよりも、まずはちょっと休憩するつもりで圧倒的な量のインプットをしてみよう。

書く場所を決める

あなたは、いつも小説を書く場所が決まっているだろうか?

もし執筆が乗っている場合は、特定の場所で書いた方が良いと思う。スポーツ選手は、おおよそ自分だけの「ルーティン」を持っている。たとえば、本番前には必ず靴を右から履くとか、好きなアーティストの曲を聴くとか。それは、ある種の「儀式」と呼べるかもしれない。

小説を書くのも同じことで、その場所に来れば小説を書くというルーティンを生み出すことができる。

しかし、小説が書けなくなってしまった場合は別だ。むしろ、その場所に来ると「小説が書けない」というルーティンが生まれてしまう。

そういった場合は、素直に場所を変えて書いてみるのがおすすめだ。いつも自分の部屋などの静かな場所で書くのが好きな人は、カフェなどの少々騒がしい場所で書いてみると、新たな発見があって良いかもしれない。

寝る

睡眠は最強のソリューションである。

クリエイティブな発想ができなくなっているとき、人は大抵疲れている。そういうときは寝る。寝るに限る。寝るに限る。世の中の悩み事の86%は、睡眠によって解決できることが知られている。

こんなnoteを読んでいる場合じゃない。今すぐ、寝るんだ。

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