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人生で1番尊敬してる人(インターン生:佐藤愛梨)

中学の時の私の部活の顧問は、社会担当の先生で、すごく優しくて多くの生徒から好かれていました。他の先生と違って、授業が分かりやすくて授業中に寝ている人はいなかったし、若くて歳が近かったからか、親しみやすくて生徒と仲がいい先生でした。

そんな優しい先生が、放課後は鬼になります。すぐ怒鳴るし、練習はしぬほど厳しいです。
私の代は、1年の部活が始まった時期は13人いましたが、最後には7人になっていました。辞めた子に話を聞いたわけではないので、顧問が関係しているとは言い切れませんが、関係していないというほうが難しいと思います。私を含めた当時の部員たちも、理由は聞くまでもないという考えがどこかにあったから聞かなかったのだと思います。

私も、バレーボールは好きだけど、部活は顧問が怖いから行きたいと思えませんでした。
どんなに怒鳴っても、部活が終わるといつもの先生にもどりますが、
怒られたことがその日のうちに解決しなくて次の日まで持ち越したときは、家でも憂鬱でした。もっと長引いたときは、学校で休み時間などに先生の姿が目に入っただけで涙が出てくることもありました。

そんな先生が、今は人生で一番尊敬している人物です。
当時は中学生だったこともあり、自分のことでいっぱいで、つらいという感情に負けて先生のことを考えられず、先生の偉大さに気づいたのは卒業してからでした。

私たちバレー部は、先生に本当に大切にされていたと思います。
土日でも毎日部活があって、当時は休みが欲しいと思っていましたが、先生は給料もろくに出ないのに他校と練習試合を組んでずっと練習を見てくれていました。
放課後も、自分の仕事をできるだけ早く終わらせて少しでも長い時間体育館に来てくれようとしていました。

私には兄がいるのですが、兄が中一のとき先生が新人1年目ということもあり、生徒になめられていたそうで、授業が形になっていなかったそうです。私の代では、毎授業、プリントと何ページものスライドを用意してきてくれて、みんなしっかり学んでいました。「社会の先生」として、成長しようとものすごく考えたのだと思います。
また、私の中学では生徒と先生がやり取りをするノートがあったのですが、ほとんどの先生はそのノートを約1か月で活用しなくなっていました。ですが、その先生は、卒業の日まで毎日、全生徒にしっかりしたコメントをつけて返していました。

今考えてみれば、先生は寝る時間があったんだろうかと思います。
あんなに部活をしていたのに、授業はどの先生よりも楽しいものにしてくれて、自分の時間はなかったのではないかと思います。

卒部会では、「今日は少し言い過ぎたかもしれないなという日もありました笑ごめんね笑」と話してくれて、本当に私たちの成長を考えていてくれていたと思いました。
人渡りが上手で、どんなくだらないことでも一緒に笑ってくれる人があんなに怒ってくれるのは、私たちに期待をしてくれていたからだと思います。