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不安をみつめる

数々の行動の基が不安だったことに、愕然とする。

いいことをしていると思っていた。
やりたくてやっていると誤解していた。
好きだと思いたかった。
嫌いだと思いたかった。
良かれと思って人に接していた。
できない人をばかにしていた。
期待通りの反応がないと文句を言っていた。
思い通りにしたかった。
いかに自分が素晴らしい人かをアピールし正義を振りかざしてきた。
自分に何もないと思っているから外側で自慢した。

お金、健康、災害、人間関係、将来、死…

見えない不安と戦ってすり減らしている生気。
無駄な遠回りに希望があるとすれば、それは軌跡であり経験であり、気付きだ。

ただ、安心して暮らしたかったのだろう。
それがつまらないからここがあるのに。

たくさん祈ったよ。

見たくないと目をそらす。
ずるい自分や逃げる自分、誰だってダサい自分は見たくない。
だからといって、注目されようと振る舞うことにも無理がある。
そんなの続かないし、隠したいことほどばれている。

いくらでもごまかせばいい。
はぐらかしてきたから分かる、
どうせ向き合う羽目になる。

それこそが優しいこの世界の仕組みだろうから、
なんだ安心して生きられるじゃないか。

そうだった。
ちょっと忘れただけだ。

眠りについた一瞬のまどろいも案外いいものじゃないか。
目をそらした景色だって美しい。

ゆらぐ度に思い出せる。


夢に見たシチュエーションを迎え、この日を待っていたのに見事に動揺した。

やっと私がもうひとりの自分をみつめたのだ。

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