21世紀も四半が過ぎた頃、「アバターになる権利」が基本的人権に組み込まれた。人がアバターとしてネットワーク上で生を送ることが当たり前となり、就労、娯楽、自己実現その他がVR内で完結。VRソーシャル発足当初はごく限られた存在だった「バーチャルで生きる」「アバター社会」が多くの人にとって現実のものとなった。脳に直接入出力する真の意味でのフルダイブではないとしても、接続したままで支障がないことが人々の生活を変えた。テレイグジスタンスの浸透でロボットに入って動くことが当然になれば、
20XX年、XRデバイスが当たり前にあっても、全部の人がつけている訳ではない程度の未来。今日はそんな世界の片隅を見てみよう。舞台は日本某所、S市に新たなショッピングモールができるまで。ここはすこやかファンタジー、アバターもえくぼでお願いします。 XR、XRってなんだ XRは君が見た光、僕が見た……ではなくて、VRやARやMR、なんとかリアリティを合わせて呼ぶ言葉。ヘッドマウントディスプレイを被ってバーチャル空間に入るのはVR、眼鏡に映して視界に重畳するやつはAR、バーチ
これは早川書房が電書の大型セールをやっていたときに書いたものです。早川といえばSF。XRに関連する作品もあるので、これを機会に読んでみてはいかがでしょう。このページでは個人的にお勧めの作品を紹介しています(アフィリエイトは入っていません)。 ラギッド・ガール 廃園の天使Ⅱ ARによる物理現実への重畳が何をもたらすか、仮想世界にどう官能を与えるか。飛 浩隆作品は着想と官能的な描写が素晴らしく、一息に読みたくなる展開、濃密な体験があります。今回のセールではラギッド・ガール、