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TAYLOR & HOBSON Bell & Howell 1.5inch-f1.9

今日は機材の話しすンぞー。

ずいぶん遠回りした気がする。
そもそもDマウントレンズを使ってみたくてペンタックスQ10を手に入れたのだけど、タイミングが悪くてDtoQのマウントアダプターを買いそびれていて、ようやく注文したからさてレンズをと思い、まずは手始めに安価なDマウント標準画角である13mmに目星をつけて注文。
到着してさっそく付けてみるもアダプターにねじ込めず。
別の13mmを注文して、今度は不見転ではなく、ちゃんと取り付けられるかどうかを見極めるために京都から東京に取り寄せることに。
前に注文した分は店に持ち込んで取り付けられないかどうかを店に判断してもらってから返金してもらえることになった。

まあこれでひと段落なわけだが、とはいえ手元に残るは目下DtoQのアダプターのみである。
これはレンズを別の店で直に見て購入するしかない。注文したレンズが来るのは、まだまだ先なのだ。
13mmでもいいが、再度13mmを注文しているから違う画角がいい。
Dマウントレンズはこういうやり取りをしても、ひとつひとつが安価であるから助かる。

そんな紆余曲折ののちに河田若松で手に入れてきたのが"TAYLOR & HOBSON Bell & Howell 1.5inch-f1.9"である。

当然ながら現地で無限遠の確認もした。
稀にマウントアダプターを介すると、フランジバックの関係で無限遠が出ない(遠景にピントが合わない)ことがある。

Taylor Hobsonというのは1886年にイギリスでテーラー兄弟によって設立されたレンズ製造会社である。
現在は大手傘下にあって精密加工の会社になっているが、映画用のレンズなどでは高名であった。
またBell & Howellというのはアメリカの映画用機材を製造する会社で、現在もスキャナーや金融サービスなどにも手を広げ、ほかの電化製品メーカーにもライセンスを供与している。

Dマウントというのは、主に8mmムービーキャメラに使用されていたマウントで、その画面のサイズは4.4×3.31mm。
ペンタックスQのセンサーサイズは5.9×4.4mmと、ひと回り大きい。
なので四隅をケラれる可能性はあるが13mm以上であればイメージサークルに余裕があるらしくケラれもないらしい。

このDマウントレンズ、ペンタックスQが出るまではゴミ同然の扱いを受けていた。
マイクロフォーサーズにしてもAPS-Cにしても、いいアダプターがなく、フランジバックの短かさが災いして(Dマウントは12.29mm。ニコンのFマウントは46.5mm)無限遠がまったく出なかったのだ。
いいレンズなのは皆知っているが、今どき8ミリムービーキャメラを持ち出す人も少ない。

そこに母艦としては最適のQが登場してDマウントレンズは脚光を浴び、またタダ同然だった価格も跳ね上がったわけである。

このレンズは1.5インチの焦点距離。
ミリメートルで換算すると38.1mm。
Q10のセンサーサイズが1/2.3型なので、35mmフルサイズ換算すると5.5倍となるから38.1×5.5=209.55。
200mmの望遠レンズになる。
ちょっとこれで普段使いには...なんて思うのだけど撮ってみると意外にも使える。

カメラも色々変えてるし、レンズも時々新しいのを使っている。
でもまあそんなもんは見る方にしてみたら関係ない話。
ぼくはカメラの話よりも写真の話がいい。
今どき「弘法筆を選ばず」なんてことは言わないし、いいカメラはモチベーションも上がるからいいと思う。
でもぼくが思っているのは、カメラは手段だということ。
大谷選手のホームランを見てスゴイ!と思うのだけど、あれはどこそこのバットだからとかスパイクがコレだからとかの議論にはならない。
ま、ぼくの写真はホームランどころか内野フライがいいところだけども。

なのでこれからも機材の話はあんまりしないと思う。
過去に嫌な思いもしたしね。

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