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CANON PowerShot G5

「CANON PowerShot G5」と検索すると、G5Xの方が結果として引っかかってくるが、これは「G5」なのである。(EOS5や7なんかも同様で、フィルムカメラが先に出てくることはない笑)

2003年に発売された有効画素数500万画素、  1/1.8型CCDを搭載したコンデジである。
コンデジと書いたが、当時としてもけっしてコンパクトではなかったはずだ。
これは現代のパワーショットG系にも脈々と受け継がれているが、ポケットに放り込んでおいてパチパチと気軽に撮るというよりも、一眼レフなどのサブとして、きちんと撮影と向き合う為のカメラなのだ。

堂々たる体躯。グリップ部には一眼レフと同じバッテリーが入る。
軍幹部も一眼レフと同じような意匠。モードなどを表示する液晶も備える。
大きさこそ小さいがバリアングルの背面液晶。機能に伴いボタンやダイヤルも増えた。

500万画素

キヤノン(今さら説明は要らないと思うけれど、Canonはキャノンではなく「キヤノン」である)は、このシリーズを高画素化の流れに乗せなかった。
今でこそ「高画素=高画質」ではないことは一般的になっているが、当時は業界挙げての高画素化時代で、G3の400万画素から500万画素になったが、それとて決して高画素の先鞭をつけているわけではなかったのだ。
これは私見だが、高画素化に伴うノイズ処理の問題を解決しきれなかったからではないかと思っている。
キヤノンは画像処理エンジンに。コンデジにおいてもDIGICを既に投入していたが、2003年においても高感度はISO400止まりであって、それ以上はあまり実用的ではなかった。
それはG3やG5においても歴然と存在する問題だが、400万画素を500万画素にするメリットと、画像ピッチの圧縮による高画素化のデメリットは、まだイーブンには持ち込めていない気がするのだ。

1620円

1620円だった。
まァ、16年も昔のカメラだ。
仕方あるまい、と思う。
中古のフィルムカメラは、一眼レフもコンパクトもそこそこの値段が付いている。
ちょっと前までタダ同然の値札でジャンクかごに転がされていたフィルムコンパクトも、まァ、びっくりするようなプライスタグをつけてショーケースに鎮座ましている。
それに比べて…と思う。
デジカメは家電量販店で売っているから家電だ、と言う人がいるが、それはそのとおりなのだと思う。
家電はメーカーの意思によって意図的に陳腐化される。
そうしないと次が売れないのだ。
あまりにもそのサイクルが早いから、10年も前のデジカメは使えないんじゃないかと思っている人もいるだろう。
昔ほどカメラは高級なものではなくなっているから、扱いもぞんざいで、傷んでしまっているものはともかく、普通に使われてきたものなら、バッテリーやメディアの問題さえクリアできれば普通に使える。

これらの画像が後から編集ソフトで若干いじるのだけど、驚いたのはホワイトバランスがちゃんと決まっていたこと。
これ20年前のカメラで撮ったんだよって言われなきゃわかんないでしょ?
来客あり。

カメラらしさ

先にも書いたが、このカメラはコンデジとしてはそこそこデカい。
バッテリーはEOS 10Dなんかと同じもので、それをグリップ内に収めるのだから、大きさは想像できるだろう。
しかし、そのおかげで撮影はとても撮りやすい。
きちんと構えることができるのだ。
ただ、もうこの時代になってくると、ファインダーの存在意義は希薄で、液晶ディスプレイを中心に見ながら撮りたいと感じる。
そうなってくると、この大きさはデメリットになるのかも知れない。

何もかもを一台で賄うのは難しい。
自分にあった撮影スタイルを実現できるという探し方が、結果コンパクトでないコンデジに行き着いたとしても、それはそれで正解かも知れない。

今後について

これで2018年から2019年まで書いていたオールドデジカメの記事は終わる。
実は断捨離で持っていたオールドデジカメのほとんどは手放した。
今みたいに密かな人気がある頃ではなかったので二束三文だった苦笑
でも少し手元に残していて、今でも普通に使っているカメラは幾つかある。
これからはそんなものを紹介しながら、今のぼくの写真、それから写真について思うこと考えることを書いていこうと思っている。
もしお時間が許せば、ぜひお付き合い願いたい。

店主敬白

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