見出し画像

伊勢湾台風の日だった

今日9月26日は伊勢湾台風が上陸した日らしい。
1959年、昭和34年のことだから、ぼくはまだ影も形もない。
今でも大きな台風が来ると「伊勢湾台風並みの...」というアナウンスをよく聞くが、それを聞いて台風の規模が分かる人はだんだん減っていくんだろう。
たぶん70歳以上じゃないとイメージがわかないんじゃないかな。

ぼくは父親からよく話を聞いた。
雨戸が飛ばされそうになって家族総出で押さえたこととか。
まあとんでもなく風が強い台風だったという程度の認識なのは割合被害が少なかった名古屋市の北部だったためだが、家人の父親になると名古屋でも被害の大きかった地域に住んでいたから、そりゃもうまさに文字通り九死に一生を得た体験だったらしい。
そりゃそうだ。
貯木場が決壊して丸太が大量に流され、家々に直撃してきたらしいから、当時の木造家屋なんかひとたまりもない。

先日の石川県の惨状を見るまでなく予測のつかない自然災害は、どこに住んでいても人ごとではない。
比較的温暖で過ごしやすい気候だと言われている日本だけれど、近ごろはそうでもない気がする。
いや、実際そうでもないだろう。
でも日本というのは昔からそうなのだ。
江戸のころは小氷河期と言われるほど寒かったというし。
気候変動と喧しく言われるが、だいたい気候変動してない時期なんて地球にあったんだろうかと思ったりもする。
もう人間の方で合わせていくしかないのだと思う。

写真は2011年9月20日に上陸した台風15号の影響で増水した名古屋の庄内川。
この後数キロ先の上流で堤防が決壊して被害を出している。

「あんた、写真なんか撮っとらんと逃げなかんで」

通りすがりのおっちゃんに叱られたのを覚えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?