逍遥
2012年から2014年にかけて、京都に仕事をいただいていて、その間ずいぶんあちこち写真を撮った。
京都は父親が旅行好きだったせいもあって、子どもの頃からよく連れていってもらっていたので、割と馴染みのある町だ。
町中はこんな路地が多くある。
路地というよりも抜け道といった感じだが、途中は昼でも真っ暗になる。
どこに抜けるのか分かっていないと、ふと不安になるような暗さだ。
仕事の合間なのであまり観光地には出向かなかったが、それでも行ってみたかったところには無理やり時間を作って出かけた。
龍安寺もそのひとつ。
京都の夏は酷暑だ。
盆地で風が抜けないから湿度がものすごい。
慣れない浴衣で歩くのも、着崩れなど気になって大変だろう。
そんな夏の京都を涼やかに闊歩するのは舞妓さんだろう。
昼のさなかに振袖、だらりで歩いているのは観光の人のコスプレ。
こんな姿でお稽古などに行っているのが本物。
幕末の色々な血生臭い事件が起きたのも京都の歴史。
ぼく個人は好まないが人気のある新撰組などが夜な夜な饗宴を設けたのが、この島原だと聞く。
島原は幕府公認の遊女街。
四条通をガラガラと下駄の音を立てて歩く僧侶。
寺が多いので、当然僧侶の姿もあちこちで見かける。
ハロウィンシーズン。
大学生でこれからパーティーだという。
三条大橋あたりで撮らせてもらったから、たぶんこれから木屋町なのだろう。
花見小路。
着慣れた風情の和服が街に溶け込む。
三千院。
このシグマDP2メリルは苔が実に美しく撮れる。
ちょうど何必館では木村伊兵衛展を長期に渡って開催していた。
何度か足を運んだが、落ち着いて見られる良い美術館だ。
五条楽園。
こちらは昭和まで続いた赤線跡。
廃業後は旅館などに転業しているところもある。
同じく五条楽園。
立派な造りである。
千本通を一本入る。
同じポーズなのが可笑しかった。
水上勉の「五番町夕霧楼」はこの辺りが舞台だという。
正確な場所を失念。
三十三間堂あたりかと思われる。
フィルムカメラでも撮っている。
やはりモノクロの気分だ。
ちょっと笑ってしまったのだけど、この2枚は別の日に撮っている。
興味を惹かれるのは変わらないようだ。
白川のあたり。
夕餉に立ち寄った店の中から。
市内にはこうした昭和初期あたりに造られた建築物も多い。
こうした建物を巡るのも楽しいだろう。
格子戸は様々な表情がある。
何必館では「アンリ・カルティエ=ブレッソン展」も見た。
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