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CANON EOS Kiss Digital

現代のエントリー機に比べるとひと回り大きい。
レンズは一家に一本はある28-70mm。
ガラが大きいので背面液晶も見やすくなった。

EOS Kissシリーズはフィルムカメラ時代から続く、キヤノンのエントリークラスのカメラシリーズだ。
このEOS Kiss Digital(初代)は2003年発売だが、当時のデジタル一眼レフはかなり一般的になって来つつあったとは言え、まだ20~30万程度はする代物だったから、普通の家庭の、写真が趣味といったお父さんがおいそれと買えるものではなかった。
そこでボディが12万という価格設定で登場したのが、このEOS Kiss Digitalだったわけだ。
ウィキなどによれば、このカメラの登場は同業他社への影響が非常に大きかったらしく、ニコンは開発中だったD70の発表を前倒しし「開発発表」という聞き慣れない方法になったという。

キヤノンではお馴染みの、他社よりもやや小さいAPS-Cサイズのイメージセンサーは  約630万画素(総画素650万画素)  
マウントはEFマウントで、ぼくが持っている10Dとは違いEF-Sレンズが使える。
機能的には上位機種と比較して若干の制限はあるが、それも「奥の手」を使うことで遜色ない機能へ発展させることができる。

800円

このくらいのイメージセンサーのサイズになると赤も飽和しにくい。
AFも早く正確になってきているのでこういうスナップも得意。
輝度差、色温度の違いも気にならないレベル。
ベーコンエッグとバナナトースト。

このカメラはいつものようにジャンクボックスから拾ってきた。
お値段は何と800円。
1000円以下でデジタル一眼レフが買える時代になったのだ。
グリップあたりに打痕があり少し心配もしたが、今の所問題はなく快調に動いている。
ただグリップや端子カバーなどに使われていたゴム(と思われる)コーティングが加水分解でボロボロになっていて非常にみっともないのでエタノールとかで拭き取る予定である。

メディアはCFカード。
さすがに大容量を読み込む能力はないが、600万画素くらいの話なので4Gもあれば十分なのである。

ロシアンファーム

Kiss Digitalでは実はファームフェアもほとんどEOS10Dの使い回しらしい。
10Dのファームウェアから意図的に封印した機能を開放する非公式ファームウェアを入れると使える機能が増える。  
これはぼくも施している。
これがまんまKiss Digitalにも応用できるということで、くだんのロシアのサイトで専用のファームウェアをダウンロードできるらしい。
これを行なうことによって、カスタムファンクションの機能が増え、ISO感度も上限1600から3200に。さらにAFモードを選ぶことが可能になり、ワンショットAFが自在に使えるようになる。
今までのAIフォーカスAFだと、AFロックをかけていても構図が変わるとサーボが効いてしまう。この不自由さを解消するのが、ロシアンファームなのだ。

背面のAFに関する表示。
HはISO3200。

こういう類のものはトラブルになるとメーカーでは保証してくれないので腰が引けるのだけど、まァ、800円のカメラにそこまで用心深くなる必要はなかろうということ。
無事アップデートが終了した。

エントリー機

のハズである。
ただ10万オーバーのカメラであることや、現代のエントリー機のような小型のボディもでないので、プラスティックな外装に目を瞑れば、そこそこのカメラである。
キスデジなんて愛称に油断していると、10Dよりも軽量な分、そのフットワークを活かした良いスナップが撮れていたりするかも知れない。
両者はライバル機と言えるのではないだろうか。

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