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2004年

物好きな男だと思うわ、ホント。
先般紹介した10Dは2003年の発売で、今度の20Dは2004年の発売。

EF-Sレンズが使えるようになったこと、測距点が9点になったこと、DIGICという画像処理エンジンが新しくなったこととか、10Dよりもほんの少し小さく軽くなったことなど。
画素数も820万画素になった。
EOSのこのシリーズは90Dまで続くが、使用するにあたっての他の基本的なメソッドは全く変わらない。
ポンと90Dを渡されても、おそらく使い方で困ることはないのだ。

この工事現場の写真は、つい今年の初めまでは3階建のビルがあった。
1階にはコインランドリーと洋食屋があって、洋食屋にはたびたび食いに行っていた。
ぼくはそこの「ガーリックチキンステーキ」が好きで、他のメニューと一応は悩むのだけど、最終的には必ずそこに落ち着くのであった。
老夫婦が営むその店は地元の人気のある店で、閉店が決まってからは連日満席になっていた。
聞きつけて他県から来たという人もいたくらい愛されていた店だった。
ビルがなくなって、すぐ後ろにある銭湯の建物がよく見える。
結構立派な建物なんだな。

この辺りは古い建物が多いせいか取り壊しの話をよく聞く。
街道沿いで古いアパートが何軒もあるけれど、新規の募集を止めているのか空きビルになっているところも多い。

ところで、この20Dや10Dで50mmを付けると換算で80mm相当の画角になる。
あー、だいたいこのあたりで、こんな風に撮れるよなとか見当を付けてファインダーを覗くと、ありゃ収まんないじゃん、てな事になる。
どうも馴染みのない画角なので、ちょっと戸惑うのだ。

まあでも、撮り始めりゃ50mmだの80mmだのはあまり関係ない。
収まんないなら下がればいいし、下がれないならそのまま撮るか、嫌なら撮らなきゃいい。

EOS 20Dは思い出がある。
30代の頃に、ぼくは一時期ウェディングの写真撮影の手伝いをしていた事がある。
その時メインは1Dsを使っていたがサブに20Dを使っていたのだ。
ウェディングの撮影は結構過酷だ。
前撮りはいいのだけど当日は大忙しになる。
披露宴も一つとは限らず、そうなると数人のカメラで担当するが、それでもロクに飯も食えないし、ましてバッテリーを悠長に充電なんかしていられない。
さらには新郎新婦の希望で出席者全員の写真が欲しいとか言われちゃうと、各テーブルをお願いをして回ることになる。中腰になったりしゃがんだり。カメラはデカいスピードライトも付いているから、ちょっとしたバーベル並み。
それをふたつ持ってヒンズースクワットを幾度となく繰り返していることと同じになる。
終わるころには足腰ガタガタだ。

1Dsには24-70の広角ズーム、20Dには70-200のズームを付けていた。
ゴツンゴツンとあちこちにぶつけるから、当時使っていたのは傷だらけだった。
それでも拗ねたりすることなく、よく働いてくれたのである。
そういえば、あの9.11の壮絶な現場でも一番よく働いたのはEOSだったと何かで聞いたことがある。

もちろん手元にあるのは買い直したものだが、そんな思い出からもずっと持っていたいカメラである。

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