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Tシャツと皮ジャン

いつもこの人のエッセイっていつも好いなと思う(リンクを埋め込もうとしたらエラーになった)
淡々としていても、ちゃんと愛情が感じられるところが好きだ。
ぼくもこういう「丸い」文章が書きたい。

昔からアメリカの映画なんかで、主人公の男性が革ジャンにTシャツという出で立ちで登場するのを目にする事がある。
トップガンのトム・クルーズなんかもワッペンをたくさん貼り付けたG-1ジャケットをTシャツの上に羽織ってニンジャをぶっ飛ばしていた。
当然男性はヒーローで、女性にもモテて、ケンカも強く、超がつく二枚目だ。
当然若者であったぼくも着る物だけでも、と真似をしてみるが、似合わないというのは置いておくとして、まず「暑い」か「寒い」というのが先に立ち、どう考えてもそれで終日過ごすのは現実的ではない。
ファッションとは痩せ我慢と誰かが言っていたのを引用し、勝手にそういうスタイルは我慢の上に成り立つのだと思い込んでいた。
それがハタチの頃に行ったロスアンジェルスで瓦解する。

20歳。サンタモニカあたりにあるゲティヴィラにて

砂漠の真ん中の街であるロスアンジェルスは、昼は30度以上になるが、夜は10度くらいになる。
寒暖の差が激しいので、昼間はTシャツだけでもいいが、夜はどうしても羽織るものが必要だ。
おまけに乾燥しているので余計に肌寒い。
その環境なら、革ジャンにTシャツというのは実にしっくり来る。
痩せ我慢の必要もないのだ。
ぼくはメルローズアベニューの古着屋で、初めてA-2ジャケットを買った。

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