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パープルタウンとわたし #2

波乗り風チャンスの神様

私は過去に「あ、これたぶんチャンスの神様の前髪だろうな」というヤツを自らの手で払いのけた経験があり、後悔はしていないけれどこの先そんな人間に都合の良いチャンスなんてもう巡ってこないだろうなと思っていた。

でも、また現れてくれた神様。
ただし仕事だし、私が考えていた関わり方と全然違うし、仕事だし(2回目)、これはやるなら相当気合いを入れなければいけない…

と、数日考えた結果、気合いを入れて前髪に手を伸ばしてみた。
理由は、『今回の神様は波に乗ってやって来たから、どう考えても私もその波に乗るべき』と思ったから。
簡単に言えば「ワクワクした」から。

決めてしまえばやる気も気合いもついてくるので、初の福島上陸に向けて粛々と準備が始まった。

郡山、初上陸

諸々が済んで正式に加入が決定し、チームとの初顔合わせの日。
鼻息荒めに福島行きを決めたものの、郡山へ向かう道中めちゃくちゃ緊張していたし、新幹線はめちゃくちゃ混んでいたし、新幹線内でちょっとしたトラブルに遭遇したりして、到着前から実は少し…だいぶ疲れていた。

駅に着いてからは初めての郡山の風の強さと寒さ(さすが東北)にやられ気味で、決して良いコンディションとは言えない状態でチームの元へ。
先に到着していた私は、引き攣った笑顔と共に郡山総合体育館の廊下で選手やスタッフの到着を待っていた。

今までいくつも「新しい職場」「新しいチーム」は経験してきたけれど、今回のようにシーズン途中、しかも真っ只中での加入は初めてだったので、どんな雰囲気での顔合わせになるのか全く想像がつかなかった(業務連絡みたいにサラッと挨拶?まず何を話したらいい?そもそも、プロ選手ってどんな感じなのだろうか…など悶々)。

と、そこへ、
第一選手到着。

私の心配をよそに、廊下のまだだいぶ離れたところから爽やかに

「はじめまして!これからよろしくお願いします!」

あとから来た他のメンバーも次々と声をかけてくれて、チームの温かさと「これからよろしく」という言葉に一気に緊張がほぐれていった。
その後全員へ挨拶をして、改めてこのチームの一員になることを実感した。

選手たちはこのシーズン真っ最中の大変な中、私なんかよりもっと不安や期待,緊張などいろんな感情を持って私を迎え入れてくれている。来ると決めたのは自分。緊張している場合ではない。やるしかない。

波に乗って郡山までやって来た私に、気合いと覚悟が追いついた瞬間だった。




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