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私たちは食べたもので出来ているvol.15#155

皆様、おはようございます。
佐伯です。

毎週土曜日は食について様々な角度から検証していく連載を始めたいと思います。

私は仕事柄、様々な食品に関わることがあります。
一つの製品に生産者様やメーカー様のこだわりや信念など、様々な思いが込められております。
これが製品の美味しさや健康への配慮、地球への配慮など様々な面でも思いが反映されています。

さて、皆様は自分の味覚に自信はありますか?
と、聞かれるとドキッとしますよね。
私も自信を持って「あります!」とは中々言えないです。
ですがありがたいことに仕事柄、多種多様な美味しいもの、地方の名産品を頂くことで少しづつ味覚の経験値を積ませて頂けてます。

私たちの日常生活において、食事は単に生きるための手段ではありません。特に、味覚は食事を楽しむための重要な要素であり、私たちの食生活に大きな影響を与えます。
今回は、子どもと大人の味覚の違いに焦点を当て、健康的な味覚の発達と維持のための方法を探ります。


①ところで味ってどうして感じるの?

味覚は、舌の上にある数千の味蕾によって感じられます。
これらの味蕾は、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦い、そしてうま味を識別することができます。
子どもは大人よりも味蕾が敏感で、特に苦味に敏感ですが、年齢と共にこの感受性は低下します。
この変化は、年齢と共に食の好みがどのように変化するかを説明しています。

子育てをしていると子どもの好き嫌いに頭を悩ませることが多いと思います。
ですが、上記のとおり成長と共に味覚が変化します。
皆様もご経験ありませんか?

お酒を飲むようになって、子どもの頃嫌いだった食べ物が好きになった!

というご経験が。
これはお酒の力で勢い付いて食わず嫌いが解消されたのもあると思いますが、もっと根本的にはお酒を飲める年齢(20歳以上)になり味蕾の感受性が低下し色の好みの範囲が広がったと考えられます。

なので今はあまり神経質にならず、食事を楽しむことに集中した方が良いかと思います。

②味覚を発達させるためには?

味覚の発達は幼少期に始まります。
この時期に多様な食品を導入することは、子どもが健康的な食生活を形成する上で非常に重要です。
私たち親は、新しい食材や味を定期的に提供することで、子どもの食の好みと味覚の発達を促すことができます。

その中でも出汁はとても重要です。
出汁とは複数の素材を複雑に組み合わせ、旨みや風味を作り出します。
出汁は日本が世界に誇る和食の大事な基礎であり文化です。
我が子の味覚の発達と共に心の成長にもとても大きな助けになるでしょう。

一方で加工食品や味の濃い食品が多い現代の食生活は、子どもの味覚の発達に影響を与える可能性があります。
高い塩分や糖分は特に問題で、これらが過剰に消費されることは、自然な食品の味を楽しむ能力を低下させる可能性があります。
子どもは甘いお菓子を好みますが、バランスよく食生活に取り入れることがとても重要になります。

そして味覚が完成してしまった大人の皆様に朗報です。
味覚は柔軟です。
健康的な食生活への変更や、新しい食品への積極的な挑戦により、大人も子どもも味覚を改善することが可能です。
特に、苦手な食材を少しずつ取り入れることで、味覚を再教育することができます。

ただし大人の場合は味覚障害の背後に重大な病気が隠れていることがあります。
必ず医師の診断を受け、指導の元、改善に努めて下さい。

③最後に

味覚は、幼少期から成人期にかけて発達し続ける重要な感覚です。
健康的な食生活は、味覚の発達と維持に欠かせない要素であり、多様な食体験が子どもの味覚の豊かさを育みます。

食とは単に栄養摂取だけでなく、感受性や情緒の発達にも非常に重要な役割を担っています。
私たちは食を通じて人生の喜びを何倍にも大きく感じることができます。
皆様が素敵な食卓で楽しい時間を過ごすこと願っております。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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