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教育に携われる職種を公募で知り、5年勤めた営業職から転籍を決意。

 ヒューマングループ内で人の動きを活性化させる社内公募制度。これまで多くの方々が、前職の経験を活かして新たな職種にチャレンジしてきました。同じグループ内の異動とは言え、そこには大きな決断があったはず。公募制度を利用し、転籍した皆さんにお話を伺います。


ヒューマンライフケア株式会社 |  関 美沙季さん

——転籍される前は、どのようなお仕事をされていましたか?
 
 2018年にヒューマンアカデミー株式会社へ入社し、学生募集をする入学事務局の担当として5年間勤めました。学生時代は中学校の体育の先生になろうと考えていたのですが、怪我をしてしまい、その夢をあきらめた時に、教職と同じ「教育」というキーワードで就活をする中、ヒューマンアカデミーを知りました。
 
——5年勤めて、なぜ転籍をしようと思ったのですか?
 
 私が初めて年間目標を達成できたのは入社4年目のことでした。先輩に頼らず、入学検討者の方を面談し、入学を決定していただく。そんな学生の夢の実現のきっかけとなる仕事にやりがいを感じ、カウンセリング営業がだんだんおもしろくなってきていました。その一方で、「教育を通して人の成長に関わる仕事」にも興味を募らせていたんです。
 そんなとき、たまたま社内公募でヒューマンライフケアに転籍した同期が声をかけてくれたんですね。転職しようか悩んでいると相談したら、「いまライフケアではこういう仕事を公募しているけど、どうかな?」と教えてくれました。時間をつくって、詳しく話を聞かせてもらったところ、仕事内容に興味を持てたので応募することに決めました。まったく知らない会社に転職して一から始めるよりも、同じグループ会社で経験を積めるほうがいいなと考えたことも理由の一つです。


 ——現在は、どのようなお仕事をされていますか?
 
 日本国内の介護施設で働くことを希望する外国人が大勢いらっしゃいます。そうした人たちを対象に、採用面接と日本語教育を行っています。毎日2〜3人ずつ、インドネシア、ミャンマー、ネパール、ベトナムなどに住む応募者とオンラインで面談を行い、介護職として充分な日本語能力があるかどうかを判断する仕事です。
 また日本語が拙い人たちに向け、レベルアップのために日本語会話のレッスンを行っています。「教育」によって人が成長する過程に関われる仕事に就けて、とても満足しています。
 
——前職の経験で、いまのお仕事に活きていることはありますか?
 
 はい、あります。前職では入学を迷っている人に対して、「なぜ学びたいのか、将来どうなりたいのか」と相手の思いを深掘りする日々でした。現職も基本的には同じです。相手によってコミュニケーションのとりかたを変えたり、対話を重ねることによって関係性を築いたり、そうしたスキルはヒューマンアカデミーのカウンセリング営業で培ったものです。
 
——転籍して新たに身に付いたスキルはありますか?
 
 面談の相手が外国人なので、短く、わかりやすい言葉で話す力がつきました。相手の日本語のレベルを測るには、こちらの日本語がやさし過ぎてもダメなんですけど、相手を戸惑わせてしまう曖昧な伝え方はしなくなりました。
 
——お仕事で心がけていることは?
 
 応募者の日本語の会話レベルをきちんと見極めることです。そもそも、なぜ会話力が必要なのかと言うと、介護施設で対応するのは高齢者や障害者の方が多いからです。外国人にも聞き取りやすく、やさしい日本語で話してくれる人ばかりではありません。応募者みんなに内定を出してあげたい気持ちはありますが、甘い基準で採用しても誰も幸せになれない。そこは厳しい目で判断しています。

——どのようにして会話レベルを測るのですか?
 
 こちらからの質問に対して、しっかりした内容の返答ができるかどうかですね。自分の思いを一方的になら話せる人でも、なぜと問い掛けると、うまく続けられないケースが少なくありません。そんな相手からさらに言葉を引き出したいときは、過去の経験を聞くなど質問を重ねていきます。また相手が難しい日本語を使ったとき、その意味を尋ねることもあります。実は、よくわかっていないケースも多いからです。そうした理解不足もミスコミュニケーションの原因となるので、見過ごすわけにはいきません。
 
——お仕事のやりがいは?
 
 志望者の多くが「家族を支えるために日本で働きたい」と願っています。そうした強い思いを持つ人たちの、人生の岐路に携われることはやりがいにつながっています。また、日本語会話教室でのレッスンはとても楽しいです。面接のときよりリラックスした雰囲気で、話の内容も趣味の話や好きな人の話など盛り上がるテーマばかり。レッスンを通じて応募者の日本語が上達していく姿を見られることは、とてもうれしいものです。


 ——転籍して、生活に変化はありましたか?
 
 生活リズムが前職とは大きく変わりました。土日が休みで、9〜18時勤務という規則正しい働き方ができているし、ときにはテレワークも可能です。キャリアを重ねることで、心の余裕も生まれました。これまで以上に自分のために時間を使いたいと考えるようになり、ジムにも通い始めました。
 
——今後の目標を教えてください。
 
 私が面談した人たちが、介護士として立派に働いている姿を見てみたいです。これまで面談を通じて、いろいろな国のおすすめ観光スポットやおいしい食べ物をたくさん教わりました。いつか外国語を学んで、そうした国々を旅行してみたいと思っています。


※2023年10月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
 肩書き・役職等は取材時のものとなります。

<ヒューマンライフケア株式会社・会社概要>
ヒューマンライフケアは介護保険法施行前の1999年より介護事業を展開、現在では全国でデイサービスやグループホームなど各種介護事業所を展開しています。