やる気が出ない日はお肉を食べよう|9月23日〜9月39日
はじめに
アマクル?(元気?)
今週からは授業にクラブ活動に、ようやく日常が戻ってきました。
日本でもそうだったのですが、Youtube流して、ビール飲みながら晩ご飯を作るのが私のルーティン。
この時間はやっぱり最高に幸せ。
それでは、今週もスタート!
9月23日|新年度の体育授業の変化
先週、同僚の体育教員から時間割を共有してもらった。
とても大きな変化があった。
昨年度は1コマに対して、5~6クラスが合同で行う日が2曜日あった。
さらに、1コマに対する平均のクラスの数は2~3クラス。
1クラスに対して、生徒は40~50人。
つまり、最大300人の合同授業日があったのだ。
しかし、今年度は、1コマに対して最大でも3クラス!!
まじで神に感謝。
いや、違う、同僚の体育教員に感謝。
同僚の体育教員が、時間割を決めるDOS(Direct of Study)に交渉してくれたのだ。
「人数が多いと、一人ひとりの能力を把握できない。」
「300人合同で、成績をつけるなんてできない。」
「授業では生徒一人ひとりの様子を確認して、評価する責任が私にはある。」
彼は、私のまわりにいるルワンダ人には珍しく
物事をはっきり人に伝える人だ。(良くも悪くも笑)
彼が体育授業改善のために、こうして動いてくれたことは本当に素晴らしいこと。多くの人は、主張するのを恐れて、問題を放置するままだから。
1コマ1クラスの日もある。
これで、ようやくまともな体育の授業が行えそうだ。
このタームの中で「自分の体や能力を知る」ことを目的に
体力測定(新スポーツテスト)の一部を行いたいと思っている。
来週以降、体育教員に協力してもらいながら、進めていきたいところ。
今日は同僚の体育教員が体調不良でお休み。
ということで、3コマ分の授業はひとりで担当。
ボランティアの外国人は、生徒に舐められる存在だということを、この1年半で痛感した。
授業の時と授業外の時とでメリハリをつけて、生徒に接することを1年前から意識してきた。それもあり、授業の中での指示が通るようになってきた。
彼らの言葉も理解できるようになったことで、ダマされることもほとんどない。(いや、騙されることもあるけど)
厳しくするところは厳しく、楽しむときは一緒に楽しむことを意識して、今タームも乗り越える!
9月24日|成長を実感できることの幸せ
私が活動を開始したのは、2023年3月。
そして、現在2024年9月。
ルワンダは9~10月に新年度が開始する。
そのため、出会った時シニア1だった生徒たちは、現在シニア3。
え、もうそんなに経ったのか(笑)
現在シニア3の生徒たちは、学校の会議でも話題になるほど
少し問題のある学年で、各クラスにBad GirlsとBad Boysたちがいる(笑)
そんな生徒たちだが、確実に成長している。
授業前に、出欠確認のために、きれいに列を作れるようになった。
(たまに崩れるけど笑)
ジョギングをしない生徒たちが、現在では全員揃って声を出して走るようになった。(目を離した隙にサボる子もいるけど笑)
サボる女子生徒が半数だったが、楽しそうにサッカーに参加するようになった。
日本のアニメが好きな女子生徒2組がいるのだが
彼女たちは、私に対して日本語で会話してくれる(笑)
問題児ボーイズが、今ではウォーミングアップを仕切っている。
クラスの男子リーダー、女子リーダーが少しずつ機能するようになった。
こうして彼らの成長を実感できることの幸せを噛み締めている。
そして、彼らの成長を、同僚の体育教員と共有できる喜びも。
今日、嬉しかったこと。
シニア3はサッカーをした。
いつもは男子生徒しか参加しないのだが
今日は女子生徒もサッカーをすることになった。
そして、同僚の体育教員が片方のチームに、
私はもう片方のチームに入り、試合を行った。
以前の体育教員と言えば、ボールを渡したらスタッフルームに戻ったり、
スマホで誰かと電話したりしていた。
こうして生徒との関わりを大切にして、チームに指示を出したり、
一緒に楽しむ様子を見れたこと。
正当化したいわけではないし
ルワンダの体育をもっと良くしたいという気持ちもある。
だけど、こんな体育のあり方があっても良いのではないかと思った。
9月25日|みんな1人では生きていけないからね。
寮の管理など生徒のお世話を担当しているジャドーと久々に話した。
彼は、8名の生徒が学校に通えるようサポートしているらしい。
学費やユニフォーム、文房具などを払ってあげているらしい。
その中にはもちろん、彼の親戚?というか親しい生徒もいるのだけど
そうではなく、全く顔も知らないけど、知り合いに頼まれたからという理由でサポートしている生徒もいるらしい。
私には分からない。
血の繋がりも、なにもない他人を助けるジャドーの行動が。
「なんで知らない生徒なのに、助けるの?」
「僕が小さい頃、いろんな人が僕を助けてくれたから。
今度は僕がその恩を返すんだ。
みんなそれぞれの理由を抱えながら生きている。
みんな1人では生きていけないからね。」
見ず知らずの人を助けることに躊躇いがない人が多いのは
キリストの教えもあるかもしれないが、
それ以上に、過去に助けられた経験があるからなのだろうか。
支援に対する依存はあるかもしれない。
だとしても、お金があるのに
道端にいる子どもたちを助けない私は彼らにどう映っているのだろうか。
ジャドーに限らず、陸上クラブの創始者もそうだった。
陸上クラブの選手ひとりはバスセンターで物乞いをしていた
障害を持ったおじさんにコインを渡していた。
彼らは見返りを求めることなく他者を助けていた。
誰にでもお金やものを渡したり支援をするのはどうかとも思うけど
少なくとも「それぞれの事情があることを知り、ひとは1人では生きていけない」ということをわかっていることは素晴らしいことなのではないか。
この人の好意を悪用する人もいるけど、
それでも私たち日本人が彼らの姿勢から学べるものはたくさんあると思った。
9月26日|坂ダッシュ!
千の丘の国と呼ばれるルワンダ。
首都キガリは丘がたくさんあり、少し歩いただけでも息切れする。
私の任地ルワマガナ、活動先付近は平坦な道が多いが
陸上競技におけるトレーニングとしても有名な坂ダッシュが行える場所がいくつかある。
今日は放課後、活動先の学校を離れ、坂ダッシュが行える場所まで移動。
学校を終え、家に帰る途中の子どもたちが立ち止まり、
練習の様子をじーっと見ている。
大人たちも続々と集まってくる。
その中で、走る選手たち。
自然と村の人々が集まり、選手を応援し合うこの雰囲気が素敵だ。
9月27日|なんかやる気が出なかった日
朝からなぜか全くやる気がでない。
生理前でもない。
どうした自分?
とりあえず、シャワーを浴びて、
朝ごはんを食べて、お香を焚いて
好きな音楽聴いて、ボーッとして。
授業に間に合うギリギリの時間に家を出た。
授業が始まったものの、やる気がでない。
生徒たちには本当に申し訳ないけど、今日はダメだ。
ちりつもなんだけど、それなりに嫌なことがあった今週。
現地コーチが練習に来なかったり。
体育教員が途中で授業をサボって、いなくなったり。
生徒に嘘をつかれたり。
町中で馬鹿にされたり。
ジッと見られたり。
1年と半年経った今でさえ、慣れない。
本当に小さなことなんだけど、ストレスが溜まる。
こういうことを割り切って、彼らに良くも悪くも期待せずに活動できたらな。
そんなことを思って、活動期間は残り半年を切った。
なんか沈んでいる時、むやみに聞いたりしてこないセキュリティに救われる。
私の家でセキュリティをしてくれている彼女は、根っからの真面目。
本当に良い子。深入りはする気ないけど、彼女には幸せになってもらいたい。
彼女だけでなく、モバイルマネーのマダムやセキュリティのブラザー
陸上クラブの選手たち。
沈んでいる時こそ、彼らの優しさに心が救われる。
やる気がでなかった理由を考えた結果。
私の結論は、以下の通り。
1週間の疲れ
お肉を食べていないから
ということで、聖歌隊はおやすみして
今から久しぶりにバーに行き
ブロシェットを食べようと思う。
9月28日|「教える」「伝える」経験
今日の朝練習、なんと選手たちが15分前には集合していた。
ちょっとだけドヤ顔なのが、愛おしかった(笑)
朝練習後、私は近隣の小学校の子どもたちへの指導の予定があった。
その途中、朝食を終えた選手たちがグラウンドに戻ってきた。
水が持ってきていないことに気づいたある選手が、水を持ってきてくれた。
「子どもたちの動きを見て、アドバイスをしてあげてほしい。」と伝えると
デモンストレーションを見せながら、一人ひとりにフィードバックをしていた。
ルワンダでは、指導者が一方的に指示を出したりすることがほとんど。
選手たちは、指導者の指示に従うことが一般的で
自分の頭で考えて、動くということがあまりない。
それもあり、指示待ち選手が多い。
指示がないと動けない。
だからこそ、選手たちには、自分で考えて動く機会を意識的につくってきた。
活動開始から1年近くは、私やコーチが主導で動きづくりやストレッチなどを行っていたが、現在は選手たちが主導で行うようにしている。
その結果として、自然とアドバイスをする姿が見えるようになった。
新しい生徒が来た際にも、主体的に彼らをサポートするようになった。
その目的は、指導した選手たちが将来、陸上競技のコーチとして、次の世代の子どもたちを育ててほしいと思っているから。(完全に私のエゴだけど)
彼ら全員がコーチになるとは思っていないし、それぞれに夢があるが、
もし彼らが学校を出て、教える立場になった時に、子どもたちの競技力だけでなく、人間性も育成できるような指導者になってほしい。
このボランティアとしての活動期間には、見ることができないと思うけど
彼らがルワンダのスポーツ、陸上競技を盛り上げる役目を果たしてほしい。
そのためにも、自分が伝えてきたこと、伝えてはいないが背中で示してきたことが少しでも伝わればいいなと思っている。
9月29日|どうしても受け入れられない。
新学期が始まり、日常が戻ってきた。
日中は体育の授業のアシスタントをして
放課後と週末は陸上競技の指導をして。
1年半経っても
どうしても受け入れられないことがたくさんある。
1年半も彼らと生活していたら、彼らの背景や状況を知って
「ああ、だからか」と思えたこともたくさんある。
それでも、やっぱり
どうしても彼らとは分かり合えないのかもしれない
と思ってしまうこともある。
協力隊の訓練所で
彼らの文化や価値観を「平気になる」ことができればいい。
と何かの研修で研修者が話していた。
受け入れなくてもいい、平気になればいい。
その通りなのかもしれない。
それでも、平気になれない。
・生徒や選手の考えを全く無視すること
・授業や練習の実施有無に全く責任を持っていないこと
・自分の言い分を正当化するために言い訳ばかりすること
・自分のことばかり考えて、目の前の生徒を大切にしないこと
・選手のために行動はしないのに、選手には結果を求めること
それらは私が大切にしていることだから。
・生徒や選手の考えを知ろうとすること
・授業や練習に責任を持つこと
・自分の間違いを認めること
・目の前の生徒を大切にすること
・選手が求める結果のために、自らが行動すること
彼らの状況や文化、価値観があるから
それらを期待してはいけないことはわかっている。
私が「こうした方がいい」と思うことは
彼らは「それはあなた・日本だからできること」と捉える。
変わろうとする気なんて正直見えない。
その時は、逆の視点で考えてみるといい
と赴任当初にお世話になった調整員の方に言われた。
たしかに受け入れられない。それでも、相手国の文化や価値観、彼らのやり方を知ろうど努力する姿勢が彼らの行動や気持ちに変化を与えることができると、正直信じていた。
でも、実際、そんなことはなかった。
今はまだないだけなのかもしれない。
決定的だったのは
バレーボールのコーチと飲んでいる時に言われたこの一言。
「ルワンダ人は、誰かに言われたからとか誰かにこうしてもらったからという感情では動かない。お金や自分のメリットで動く。」
これ以上、裏切られるのがとても怖い。
期待しなければいい。
その通りなんだけど、どうしても期待してしまう自分がいる。
そして、どうしても受け入れられないことがたくさんある。
それでも、この環境で頑張ろうと思えるのは
やっぱり、選手たちがいるからだ。
彼らのためにできることを、精一杯やろう。
そう言い聞かせて、頑張る。。。
おわり
活動が本格的に再開しましたが、
モヤモヤすることがたくさんあります。
今まで流せていたようなことも
なんだか、許せないって思ってしまいます。
もう少しで10月が開始しますね。
私の目標は「期待しすぎないこと」です。
気持ちがネガティブになっていますが
自分にご褒美をあげながら、引き続き頑張ります!
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