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目の前の人を救える人でありたい。|9月19日〜9月22日

はじめに


ムラホ(久しぶり!)

ルワンダに帰ってきました。

昨年は、日本からルワンダに戻ってきたあと
なかなか気持ちを切り替えられず
「学校に行きたくない・・・。」と感じていました。

今年は、少しの憂鬱がありつつも
「早く学校に行きたくて仕方ない!」という気持ちが大きく
任地到着後、すぐに学校に行きました。

木曜日から今日までの日記ですが、スタート!


9月19日|ただいま、ルワマガナ。

今日は、同じ隊次で派遣された現職参加の同期の帰国日。

昨日の夜から一緒に過ごし、たくさん話した。
ルワンダでの思い出、苦しかったこと、楽しかったこと。
全部ぜんぶ。

空港へのお見送り。
やり切った表情の同期を見て、とても素敵だなと思った。


同じ時期に来て、環境や職種は違えど
ルワンダという地で活動してきた同志。

またいつか世界のどこかで会える日を楽しみに。

見送り後、すぐに任地に戻った。
その足で、活動先の学校へ。

セキュリティ、掃除のおばさん
先生方、そして、生徒たち。

シニア1とシニア4の新入生たちは
私を見るなり「こいつ誰や!?」「外国人だ!」と騒いでいた(笑)

その一方で、これまで指導してきた生徒たちが
「久しぶり!」「元気だった?」「帰ってきたんだね!」と声をかけてくれる。

そして、陸上クラブの選手たち。
顔が見えた瞬間、私はニヤケが止まらなかった。

思わず「ヤンビー!!」(ハグ!)してしまった。

職員室には、先生たち。
一人ひとりと挨拶して、ハグをして
お互いの元気を確認し合って。。。

あたたかい。

久しぶりの家には、この期間、家を守ってくれたセキュリティの姿が。

近所の酒屋のマダムもとても温かく、受け入れてくれた。

お世話になっているレストラン、モバイルマネーのお姉さん、お兄さん。

ヤギ遣いのマダムと子ども。

商店のギャル(笑)ふたりも元気そうだ。


帰ってきた、ルワンダに。

帰ってきた、ルワマガナに。

ここが私のホームだ。と思えるくらいに、私はこの場所で生きてきたんだ。

さあ、新学期が始まった。
フルで関われる最後のターム。

ただいま、ルワマガナ。

9月20日|停電生活2日目

それは、昨日の夜。

久しぶりの家飲み!を楽しんでいた時に起こった。

なんと停電!!

これまでヨーロッパにいて、不自由なく生活していたので、一瞬落胆した。

すぐに復旧するだろうと思い、外を眺めていた。

あれ、なにかおかしい。

停電しているの、私の家だけじゃん。

電気のメーターを見てみた。
すると、メーター自体が稼働していない。。。

とりあえず、大家に連絡。
そして、テクニシャンに連絡。

そして、今日を迎えた。

朝になったら、電気が戻っているだろうと余裕をこいていた私だが
案の定、電気が戻っていることはなかった。

とりあえず、学校に!
久しぶりの授業を終え、夕方に帰宅。

電気は戻っていない。
レストランに行き、スマホ類を全て充電!

そして、今日、電気が回復することはなかった。

電熱コイルも使えないので、ガスコンロでお湯を沸かして
バケツで水を浴びた。

・・・電気がなくても、意外となんとかなる!

っていうのが、停電2日目の感想(笑)

たしかに不便だけど、断水よりは100倍はマシ(笑)

そういえば、タンクに水はどのくらいあるのか・・・?と思い、
タンクを叩いてみた。

残り100リットルほどかな・・・?
これはまずい(笑)

断水生活も近づいているのかもしれない。

まあ、なんとかなるでしょう!

9月21日|生徒の成長に泣きそうになった。

朝5時。
近隣校で暮らす、選手を迎えにいくため、学校へ向かう。

朝6時。
朝練習開始。
選手はしっかり揃っていた。(感動)
「夕方は雨予報だから、午前にメイントレーニングをしよう。」と
選手が提案してくれた。

急遽予定を変更し、筋力トレーニング。
階段トレーニング、ボールを用いたトレーニングを行なった。

ストレッチやトレーニングの最中
新入生にアドバイスをしている先輩たち。
ジョギング中も、腕の振り方やペースコントロールについてアドバイスしている。(もう感動して涙出そう)


そして、もっと嬉しかったことは
物の整理整頓。

現在、ランニングシューズがない選手に関しては、
シューズの貸し出しを行っている。

貸し出し用のシューズがはいった箱に
自分たちの水筒や服、サンダル類をきれいに収納している選手がいた。

そして、練習終了後、その箱にきれいにシューズを詰める選手もいた。

こんなこと一度も伝えたことがないので
(伝えないといけないのはわかっていたけど、伝えて来なかった笑)
選手たちの自主的なこの行動に、感動した。

活動開始当初、水筒を持ってくる選手なんてほとんどいなかった。
練習は基本、私が主体となって進める必要があった。
アドバイスをし合う様子なんてなかなか見なかった。

選手の成長に、本当に胸が熱くなった。

出来る限りのことをしよう。
彼らが頑張りたいことを頑張れる環境をつくるために。

9月22日|助け合いの社会で生きる人々。

久しぶりの任地で過ごす休日。

任国外旅行でスペイン、フランスに行ってきた。
それもあり、ルワンダとの生活や日常の違いを今週はとても感じた。

街を歩くだけで、ジロジロ見られること。


赤土でサンダルや服があっという間に汚くなること。


あたたかいシャワーは当たり前ではないこと。


冷たいビールが当たり前ではないこと。


食べたいものを食べるには、それなりに時間がかかること。

基本的に電気はあるけど、暗いこと

人々の服装や様子
なんだか今まで当たり前になっていたもの全てが新鮮に思えた。


スポーツ推薦として4名の選手を新たに活動先の学校に受け入れてもらった。ただ全てが無料というわけにはいかず、8000RWF(800円)を学校に支払う必要があった。

最貧困層の家庭で育った男子選手がいる。

彼の家庭は、両親共に仕事はない。
子どもは彼を含めて4人。

彼の父親は、8000RWF(800円)を捻出した。
最貧困層の家庭にとって、8000RWFがどれだけ大金なのか。

周りの生徒たちがユニフォームを着る中、彼だけは私服だった。
それも、赤土で汚れているTシャツに短パン。

ユニフォーム代を払えずにいたようだった。

金曜日の放課後、彼の様子を確かめに教室に向かった。

彼はプレゼント袋のようなものを脇で大切に抱えていた。
その中には、学校のユニフォーム(ズボン)が入っていた。

学校はとっくのとうに始まっている。
時間はかかってしまったが、彼の父親は、学校のユニフォーム(ズボンだけ)を用意したのだ。

プレゼント袋に制服を入れて、彼に渡したであろう
父親の姿を思うと、涙が出た。

ユニフォーム(ズボン)は8000RWF〜10000RWF(約800〜1000円)

ルワンダでは小学校や中学校の無償化が開始しているが、
それでも、制服代や生徒ID代、ノートや鉛筆などの勉強用具
トイレットペーパー、A4用紙・・・などなど支払う必要のあるものがたっくさんある。

それらを支払うことができず、学校に通えない子どもたちはたくさんいる。


両親がサポートするなんて当たり前。
正直、私はそんな風に思っていた。

私は何不自由なく学校に通えたのは、間違いなく両親のおかげ。

たった800円、1000円。
日本であれば、1日で使えてしまう金額。

それすらも用意するのが難しい人々がここにはいる。

ヨーロッパから帰ってきたからなのか
目の前で起こるひとつ一つの出来事が新鮮に感じる。

彼の話に戻ろう。

現地コーチや同僚の体育教員の助けもあり、勉強用具の一部も揃った彼だが、ユニフォーム(シャツ)と、いくつかのノートは支払えずにいた。

今日、彼と一緒に白シャツとノートを購入しに行った。

白シャツは5000RWF
大きなノート2つで6000RWF
小さなノート2つで650RWF

11650RWF(約1165円)

お金をあげる、物の支援をする。

私がやっていることは持続可能ではない
彼らの自立を妨げる行為である
一度支援をしたらキリがない
同じ境遇の子どもたち全員を助けられるわけではない

その通りだと思う。
でも、私は自分の行為を間違いだとは思っていない。

助け合いの中で生きている人々がいる。

困っている人がいたら、助け合う。

見返りなんて求めずに、助けてくれる人と
ルワンダではたくさん出会ってきた。

人にはそれぞれの考え方があるから
私の考えが絶対に正しいなんて思っていないし
いろいろな考え方があっていい。

でも、この決断に私は後悔しない。

私もたくさんのルワンダ人、日本人に助けられてきたから。

酒屋のマダムに
水がないこと、電気がないことを相談した。

「まだ水ないの?」

「ないけど、まだ大丈夫だよ!」

「うちに水いっぱいあるから、あげるよ。明日の朝、家に行くね。」

「いや、大丈夫だよ!なくなったときにまた相談させてほしい。」

「わかったよ。でも、なんかあったら困るから、持ってくよ。」


そして、今日の朝、彼女のお手伝いさんと子どもが2人で私の家を訪れた。
25リットルの水が入ったジェリカンを持ってきてくれたのだ。

彼女とは近所ではあるものの
25リットルの水を20分近く歩いて運んでくれた。

助け合いの中で生きている人々がいる。

確かに、寄付や支援は持続的ではないのかもしれない。


「今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、
 明日、世界を救えるわけがないんですよ」

伊坂幸太郎さんの小説「砂漠」

いつか世界を変える力になるために
私は、まず目の前の人を救える人間になりたい。


おわり

来週から体育授業のアシスタントも開始し、
陸上のトレーニングも本格的に進めていきます。

1日1日を大切にして、過ごしていきたいと思います。

あ、そういえば、私の飼っているニワトリ2羽が
ヒナを12ひきほど産みまして、庭に活気が出てきました(笑)

すくすく育つといいなあ。

それでは!

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