正しいかどうかは分からないけど。|1月8日〜1月14日
Imyaka musha muhire!(新年あけましておめでとうございます!)
2024年もどうぞ宜しくお願いいたします!
年末、意外な友人から「note読んでるよ!」と連絡をいただきました。
素直に、とても嬉しかったです。
今年も変わらず、毎週日曜日にルワンダでの生活や活動を様子を
日記として書き残していこうと思います。
また昨年はサボってしまった毎月コラムを投稿できたらと思います。
それでは、スタート!
1月8日|別れはいつだって突然だ。
2学期が始まる。
ルワンダには全寮制の学校が多くある。
休み期間、家族がいる地元で過ごした生徒たち。
家族や隣人との別れを惜しみ、学校に戻ってきた。
しかし、この期間に学校を変える選択をした生徒も多くいた。
驚いたのはバレーボールクラブに所属している女子選手たちが転校したことである。
活動先の学校の女子バレーボールクラブはルワンダのセカンダリースクールの中で最も強い。
「〇〇、学校を変えたの?」
「バレーボールも辞めてしまうの?」
コーチも、先生も、寮のスタッフも
口を揃えて「わからない」という。
本当にわからないのかもしれないけど
おそらくみんな心の中に、なんとなく理由を知っている気がした。
そういう私も、なぜ彼女たちが「学校を変える」という選択をしたのか
なんとなくわかっていた。
別れはいつだって突然だ。
新学期、10月の出来事を思い出した。
陸上クラブの選手の半数がクラブ・学校からいなくなってしまったこと。
ドロップアウトして実業団クラブに所属した選手もいれば
学びたいコースのある学校に転校した選手もいる。
何も知らされていなかった私は、とても動揺した。
今回も、また選手がどこかに行ってしまうのではないかという不安な気持ちがあった。
だからこそ、遠くから見覚えのある独特な歩き方で
こちらに向かってくる女子選手が見えた瞬間、走ってハグしに行った。
他にも、やんちゃな男子選手、別の学校に通う選手・・・
全員が戻ってきた。
これがどれだけ幸せなことなのか。
いつ別れが来るか分からない。
選手と過ごせる尊い日々を大事にしながら今学期も過ごす。
1月9日|練習再開!
今週から1週間、生徒はウエルカムテスト三昧だ。
このウエルカムテストは、新しい校長の案で本タームから始まった。
生徒はもちろんだが、先生も大忙し。
放課後はクラブの練習!
練習の準備をしている時に
ようやく休みが明けたことを実感した。
休み期間に練習していない選手はほとんどいなかった。
「継続」の大切さを伝え続けてきたので、すごく嬉しかった。
1月10日|「会議じゃなくて、ディスカッションの時間じゃん・・・」
今日は、各クラブのコーチと校長とでミーティングが行われた。
選手の多くが転校したこと、今タームのタイムテーブルにスポーツの時間が含まれていないこと、給料のことなど、3時間程話し合いが行われた。
開始時間は14時だったものの、全員が集まったのは15時・・・。
選手の多くが転校した件については、校長が転校先の学校やスポーツ省などにレターを書き、交渉するとのこと。
タイムテーブルには、平日の放課後のスポーツ時間の延長、休日は朝・夕方とでスポーツ時間を設けることが決まった。
給料は、今タームも支払えないとのことだった。
以前12月に行われたミーティングでは「払う」と明確にしていた校長だが、学校の一部施設の改修工事など行う関係で「払えない」という判断に至ったようだ。
その後は、コーチ一人ひとりの意見を聞く校長・・・。
放課後の練習時間はとっくに過ぎていた。
少しだけミーティングを抜け、選手に練習メニューを伝えに行った。
そして部屋に戻ると、言い合いになっていた。
カウンターパートは
「会議じゃなくて、ディスカッションじゃん・・・」と呆れ気味。
「あ、そういう意識、あったんだ。」と思った。
ルワンダの会議はいつも長い。アジェンダはあるようでない。
ただ誰もが納得するまでとことん話し合い、
誰もが意見を言う権利が保障されていることも感じる。
日本でも稀に無駄に長い会議などはある。
ただ、ルワンダの会議は「無駄」に長いのかと言われると、そうではないのかもしれない。もちろん短縮できるところもあるけど。
1月11日|Akebo kajya iwa Mugarura
クラブに所属している男子選手。
活動先の学校寮で暮らしながら、歩いて1時間ほどかかる学校に通っている。
その男子選手から電話がかかってきたのは、冬休み期間のこと。
「転校して、毎日の練習に参加したいから協力してほしい。
そのためにテストも頑張ったし、この成績なら転校できると思う。」
とのことだった。
いやいや、そんな簡単に転校できるのか?と思っていたが
とりあえずカウンターパートと相談して、進めていくことに。
まず彼の前タームのレポートカードを、学校から送ってもらった。
その後、活動先から歩いて5分ほどの場所にある近隣の学校の校長に交渉。
学年やクラスにもよるが、おそらく何席か空きを用意しているのだと思う・・・。
転向を認めてくれて、スクールフィーなどが書かれている用紙を受け取った。
この男子選手はルワマガナの中でもかなり田舎出身で経済的に豊かとは言えない。
活動先の元校長はこれまでそういった生徒を助けてきた。
私は彼のスクールフィーの一部を支払うことにした。
日本円で約2500円。
彼が毎日の練習に参加するために良い成績を収めたこと。
週末の練習でいつも「毎日練習に参加できたらなあ」と言っていたこと。
電話料金もギリギリの家族から電話を借りて、電話してきてくれたこと。
自分の行動が正しかったかどうか、分からない。
この日記を書いている今でも葛藤している。
彼の持っている才能、そして、努力に賭けてみたいと思った。
人は助け合って生きていく。
ルワンダには「Akebo Kajya Iwamugarura」ということわざがある。
「Pay it forward」に意味が似ているのだが、自分が受けた善意を他の誰かに渡すことで、善意をその先につないでいくことを意味することわざだ。
元校長、クラブを創設したオリビエ、他にも息を吸うように私を助けてくれるルワンダ人の教えを日本に帰っても大切にしたいと思っている。
1月12日|お昼のキニアルワンダ語クラス
活動先の学校で前タームからリベリア人の男性がボランティアをしている。
彼のカウンターパート的な女性教員は、英語を教えている。
私の学校の先生のほとんどは英語を話すことができるが、彼女は飛び抜けて話せる。
リベリア人の彼と女性教員と3人で話していたとき、次のタームから「キニアルワンダ語レッスンをしよう!」という話になった。
というわけで、週2回1時間のレッスンを受けている。
こうしてキニアルワンダ語を習うのは約1年ぶりだが、
改めて学んでみると知らなかったことが結構あって面白い。
効果がどの程度あるのかはまだ分からないけど、継続的に学んでより生徒とコミュニケーションをとれるようになりたい。
1月13日|「それ、前からずっと言ってたじゃん・・・」
本タームから練習時間が少し変わった。と言ってもほとんど同じだが。
朝は6:00~7:00、午後は15:30~17:00となった。
朝の練習は軽めでジョギング。
午後の練習は平日よりも時間が確保できるので、走り込みや種目別練習をしようと思っている。
実は、年末にケニアで陸上競技の研修に参加していたカウンターパート。
毎日のように陸上のトレーニング理論の話をしてくれる。
そして、最近の彼は頻繁に動画を撮影する・私に頼むようになった。
「動画で動きを見せて、何を改善すべきなのかを伝えるといいんだ。ケニアでの研修でもそう言っていたから、僕たちもやるべきだ。」と。
・・・それ、前からずっと私言ってたじゃん・・・と喉まで出かけた言葉を抑え、選手に動画を見せて伝える。
私が伝える言葉と長年トップアスリートを輩出してきたケニア人の研修担当のコーチが伝える言葉。
悔しくて悔しくて仕方ないが、圧倒的に後者の言葉が響くのは当然だろう。
それでも悔しい。
ただ、選手の競技力向上のために、彼が学んだ知識を活用してコーチングを行っていることはとても嬉しい。
1月14日|インタースクール地区予選スタート!
朝7:00のミサで聖歌隊として歌う予定があった。
が、雨が降っている音がしたのと、疲れていて行くのを諦めてしまった。
身支度をして、学校へ。
昨日からインタースクールの地区予選が行われている。
インタースクールとは、日本でいうインターハイのこと。
地区予選、今回は活動先のキガビロセクターの大会。
行われている競技は、バレーボール、バスケットボール、サッカーだ。
ここから毎週のように大会があるのだろう・・・。
体育館に行くと、バレーボールの試合が行われていた。
もちろん活動先の学校も出場している。
男子バレーボールは、僅差で活動先の学校が勝利!
女子バレーボールも、圧倒的な差で勝利!
昨年度ルワンダセカンダリースクール大会No1。
横で観戦していたカウンターパート。
女子バレーボールでは相手チームがボールを繋いだり、
サーブが決まったときに「Good」「Nice」と口に出していた。
活動先の勝利に喜ぶと同時に、相手チームへの敬意を忘れない彼の姿勢に脱帽だった。
私はと言うと「いいぞ!いいぞ!」と活動先の活躍をとことん喜んでいた。
いつだって相手がいるからスポーツはできる。
当たり前のことだけど、そんなことに気づかせてくれたカウンターパートに感謝。
おわり
学校もクラブも始まり、忙しい日常が戻ってきました!
しっかり栄養を摂取して、毎日楽しんでまいります!
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