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「BC4L」の立ち上げ〜アイデアが形になるまでの話

久々のnoteです。皆様お久しぶりです。

2023年の目標の一つとして「他の人と共に音楽を創る」を掲げており、計画通りに海外アーティストの共作を複数進めたり、イベントの企画をしたりとなかなか順調に進んでおります。
基本的には一人で完結した方が純度は上がるし、曲を含めアウトプットに関しては自分が腹を痛めて作った子供の様に愛しているので、不用意に異分子を混ぜたくない気持ちはある。ただ、やはり異なる意見を持った人と一緒に創るということは新たな発見や学びもあるし、スケールもするので面白いですね。

今回は7/8(土)に幡ヶ谷forestlimitで行うデイイベント「BC4L」の立ち上げに関して書こうと思う。ただ勢いで企画を立ち上げたのではなく、僕のビジネス経験も活かし、アイデアを可視化しビジョンを明確にして作り上げた企画なのでその流れを書いていく。

事の始まり

まぁ、始まりは勢い

RYECROFTさんとは2019年にとあるイベントで共演して、そこから何度か同じイベントに出たり、SNSで交流する関係で都度情報交換をしていた。お互いoctatrackユーザーで年齢も近く、バンド経験があることや音楽の趣向性も近いので「なんか新しく面白いことやりたいな」って話になってオンラインミーティングをする流れになった。

コンセプトの策定

コンセプトワードを書き出してグルーピング

ミーティングをした際に「既存の電子音楽イベントよりも開かれたもの」「明確なコンセプトがあること」を決めた上で、お互いが思うコンセプトワードをボードに書き出すことにした。
1週間くらいかけてmiroにワードを書き出し、その中で近しいワードをグルーピングしながら不明点や補足が必要な際は会話をして具体化を進めた。

そこで見えてきたのが異なる2つの性質を混ぜ込むこと。僕らがやっている音楽やアンダーグラウンドな電子音楽が持つ「野蛮性」とオープンで開かれた「快適性」の融合だ。どちらか一方では既存のイベントと差別化は出来ないし、僕らが目指すものを成し得ることができない。

先鋭的で暴力的な音楽を打ち出したイベントは存在するし、僕自身もそういった音楽やイベントは好きだ。でもどうしても閉鎖的になってしまう。快適さだけ求めたら僕らの音楽と不整合を起こすし、捻りのないオシャレさや快適さは求めているものではなかった。

斯くして「Brutal(野蛮)とConfortable(快適さ)の両立により日常から一歩踏み出た開放感を創造する」というコンセプトが決まった。

メインビジュアルの作成

AIが作成したビジュアル

コンセプトが決まり、イベントの日時や場所も決められたので次はフライヤーのメインビジュアルの作成。とはいえ二人とも音楽は作れるものの、ビジュアル作成は素人なので外注すべきか迷う。とりあえず僕が担当することになり、最近流行りの画像生成AIを使ってキービジュアルを作ってみることにした。

今回使ったのはMicrosoftのBing Image Creator。他の画像生成AIも試してみたが、一番好みの画像を作ってくれたのでこれを深掘りしてみることにした。まずは「Brutal&Comfortable」から想起できる単語をベースにいくつか作ってみた。

こんな感じで色々作成

個人的にAIを使うのであれば造形物的なものが良くて、派手なステッカーがベタベタ貼ってあったらかっこいいと感じたので、その辺りの文言も加えて出来上がった。

最終的に採用したものは「brutal & comfortableをテーマとした、3D printed sculptureに沢山のステッカーが貼られている」という文言をAIに画像化してもらったもの。そのまんま。さすがAI。
これは次にアルバム出す時にもAI使ってみようかなって思えた。

これを使い、あとはiPadのprocreateでデザインに落とし込んでこちらのフライヤーが完成した。

完成したフライヤーがこれ

出演者の方々

今回のイベントは出演者が豪華ですごく面白い!
お呼びしたいアーティストをいくつかのクラスターに分けて、僕とRYECROFTさんで候補の方々をリストアップさせてもらった。スケジュールが割と先だったこともあり、一番お呼びしたい方々に承諾を頂いたので凄く嬉しい。この場で少し紹介をさせて頂きたい。

Taro Aiko (ENDON/M.A.S.F.)

ノイズシーンから圧倒的な支持を得る音響ブランドM.A.S.F.の開発者にして、エクストリームミュージックバンドENDONのエレクトロニクス奏者。
僕自身もノイズ制作にはM.A.S.F.のthornoscillatorを愛用しているし、モジュラーシンセを使った攻撃的かつ幅広いライブセットに興味津々だったので、お声がけさせて頂いた。ライブ経験も豊富で機材もとても魅力的なので必見!

MON/KU

SoundCloudで初めて曲をアップされる少し前からTwitterでフォローさせて頂いていて、そこから曲をアップされる度に斬新で美しい曲が毎度話題になっていた。3月にデビューアルバム『MOMOKO blooms in 1.26D』をリリースし話題沸騰の今、彼のライブを観れるって最高じゃんと思いオファーさせて頂きました。

SSAADN

BC4Lの1つのテーマとして電子音楽のみではなく、バンドやラッパーなど多様な表現を体感できるイベントにしたいという想いがあった。RYECROFTさんと共作も進めている彼は僕も一度イベントで共演したことがあって、声や身体表現の持つ強さや生々しさを感じられる素晴らしいアーティスト。必見!

yuriko imaoka

RYECROFTさんからのご紹介。僕自身が最近ひたすら攻撃的な音像を求めて構築しているので、brutal & comfortableの後者を表現できるアーティストを探している中で、柔らかさや実験性や浮遊感の同居する彼女の音楽が最適なのではという話になりオファーをさせて頂きました。

hidekimasuda

BC4Lとして空間演出は拘りたいと思っていて、RYECROFTさんが提案してくれたのが彼だった。絵の具を使ったアナログで有機的な表現はとにかく素晴らしく、イベント全体を通してお任せすることにしました。本当に楽しみ!

RYECROFT

BC4Lの共同企画者であり、福岡から国内外に優雅で実験的な音楽を発信するアーティスト。octatrackを中心としたマシンライブは攻撃的かつアート的な側面も覗かせる。音のバリエーションが多くて、いつも素晴らしい表現をしているので今回も楽しみ。

at her open door

僕です。octatrack、pulsar-23といったマシンを使ったなかなか攻撃的なライブ。インダストリアル、RAVE、gabber、トランス、ノイズをごちゃ混ぜにした踊れるライブをやります。最近はみんな楽しく踊ってくれるので本当に嬉しいし楽しい。

告知動画&楽曲の作成

BC4Lは僕とRYECROFTさんの二人の創作要素を随所に入れたいと考えていて、その1つが告知動画とその為に書き下ろした楽曲。第一弾の動画はフライヤーを作った時のタイムラプスを使ったものに20秒程度のオリジナルの楽曲を入れた。
CMぽさ、Brutal&Comfortableの持つ2面性をベースに僕が作ったものにRYECROFTさんがギターを入れて完成した。頭の中で構想するのに2時間くらい、実制作は1時間くらいで纏まったんだけどかなりいい感じの楽曲になった。使った機材はoctatrack、pulsar-23、Roland JP-8080、サンプルが3つくらいかな。
作る前に出演者の方々の楽曲を聴いて、要素を入れたつもりではあるのでイベントの雰囲気が伝わると嬉しい。

まとめ

自分自身経験は少ないものの今までいくつかイベントを企画してきた中で、ここまで内容を練って形にしたものはなかった。東京にも面白いイベントは沢山あるものの、そのどれとも違う新たな空間と時間の提供をしていきたい。
BC4Lはこのイベントを皮切りに高頻度ではないが定期的に開催していきたいので、まずは7/8(土)18:00 幡ヶ谷forestlimitで体感してほしい!

チケット予約

開催までまだ少し日にちはあるけど、少しでも興味も持って頂けたのであれば是非チケットの予約をお願いします。皆さんにお会いできることを楽しみしています。
→→→チケット予約はこちら←←←

▼イベント情報
・日時:7/8(土)START 18:00
・会場:幡ヶ谷forestlimit
・チケット:当日2,300円+1drink
・出演:Taro Aiko(ENDON/M.A.S.F.)、MON/KU、at her open door、RYECROFT、SSAADN、yuriko imaoka、hidekimasuda(VJ)
・チケット予約:https://forms.gle/vqHgMx9MaaE24Z7Y6


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