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New EP『Demon Stinger』リリース!!!

2023年3月15日に新しいEP『Demon Stinger』をリリースしました。
まずは配信のみとなりますが、海外レーベルからのリリース第二弾になります。
今回はアメリカはリッチモンドのformforumというレーベル/プラットフォームから。ハードコアノイズプロジェクトPrison ReligionのPozzyが運営しているレーベルで、RABITやS280Fなどかなり尖ったアーティストの作品を扱っている。

今回は楽曲解説とリリースまでの経緯を書こうと思います。

楽曲解説

1. Optical Resonator
2. Dibasic *
3. Herald *
4. Bramble
5. Goya *
6. Figure Code

6曲入りのEPで全て2022年に作成した楽曲になりますが、実は大きく2つのコンセプトと時期に分かれている。

*をつけた3曲
2022年前半に作った曲。前作「FLIR」の延長で、中国の伝統楽器を使った土着的な音にdrum'n bassやRaveの要素を加えたもの。激しくも内省的な音像。色々試した形跡が垣間見れる。

それ以外の3曲
2022年後半に作った曲。上記の試行錯誤の結果に、Raveの強化、ノイズ、Tranceの要素を追加したもの。外向きに発散された音像でライブでもかなり好評、現在の曲作りの方向性の核となるスタイル。

といった感じ。レーベルと議論してこの2つをミックスして1つの作品となった。

Optical Resonator

後半のコンセプトで一番最初に作った曲。ノイズマシンを初めて買い、それを使いたい欲望とその音に負けない強いビートを作りたくて形になった。
ノイズマシンを買って、曲全体に入れるのか悩んだ末、ノイズメインの箇所を作ったのが上手くハマったと思う。最近の楽曲はノイズを録音した上でカットして散りばめるような使い方をしているけど、この時はギターソロみたいなイメージで丸っと入れた。
ライブでは毎度1曲めにこれを演奏するんだけど、インパクトもありいい仕上がりだと思う。

Dibasic

2022年の初頭に作った曲。TD-3でアシッドベースをもっと僕らしく使えないか試行錯誤していたところ、octatrackとの連携でいい方法が思いついたのでそれをメインに据えた。
アシッドベースはみんな大好きなので、Twitterで作成中の曲の一部をアップしたところ結構いい評価を頂いて形になった。完成した当時は比較的外に向いている音像だと思ったけど、今聴くと内省的な感じがする。
Plasma Pedalで電気を帯びたベース音がお気に入り。

Herald

インドの木製のフルートのソフト音源を手に入れたので、それでメロディを作ってPlasma Pedalとfusionboxで限界まで歪ませた音がメインとなっている曲。他にも鐘の音で作ったメロディを再生速度変えたり実験的な要素が多い。後半の展開はdrum'n bassの要素が強いし、展開が切り替わる部分も綺麗にハマっている。

Bramble

Rave要素を強めていこうと思い、声ネタやHoover音を積極的に取り入れた曲。後半のアシッドベースはTD-3ではなくJP-8080で作ったもの。最後にGabber的な展開になるんだけど、これはいつかやってみたいと思っていたものでこのタイミングで入れることができて良かった。

Goya

Optical Resonatorができる前のライブで1曲めにやっていた曲。
Gqomとかで使われるような声ネタに厳ついビートを合わせたもので、使っている音は少ないもののfusionboxのフィードバック音も合わさり不穏な仕上がりになっている。

Figure Code

ライブでも締めに使う曲。ウィッチハウス的なものを作りたいと思い始めたものの、憧れのLizzitsky的な要素も加わり不思議なバランスに仕上がった。
まぁでも随所にウィッチハウスの影響が垣間見えると思う。

曲のコンセプトとか伝えたいものは特にないので、読む人によってはあまり面白いものではなかったかも。これが到達点ではないけど、どう考えても最高の作品に仕上がっているので楽しんでいただけると幸いです。

リリースまでの経緯

ひたすらdemo送ってアプローチ

最近は気になったレーベルがあったらすぐにdemoを送るようにしている。レーベルの大小は問わず、気に入った作品を出していて他にも良い作品があればすぐに連絡する
formforumを知ったきっかけはBandcampでフォローしている人が購入したアルバムが良くて、レーベルをチェックして他の作品も聴いてみたところ素晴らしかったのですぐに連絡した。Chinabotからリリースした前作は連絡取ってから約1年後のリリースだったけど、今回は3ヶ月ほどでリリースに至った。メールでデモを送ったら、翌日に曲の感想をくれて、そこから具体的に作品の内容やマスタリングの話を進めていった感じ。

オーナーのPozzy曰く、formforumは既存のレーベルのような枠組みではなくもっとオープンなプラットフォームを目指しているようで、レーベルのカラーや彼自身の趣向の反映は敢えて抑えめにしているよう。(それでも結構な統一感はあるリリース群だとは思う。)
実はPrison Religionの人だということは後から知ったんだけど、彼自身の楽曲も素晴らしいし、僕が他で連絡を取っているアーティストからもいい評判を聞いたので、このタイミングでコネクションが出来て本当に良かった。

トントン拍子に進んだのでそれほど参考にできる点はないかもしれないけど、小手先の話でいうと

  • demoのメールテンプレを用意しておく

  • 未発表曲をSoundCloudの非公開プレイリストにしておく

この二つをやっておくと即座に連絡ができるのでオススメ。

アートワークはフライヤー等のデザインを行なっているHi-Rayさん。楽曲と参考イメージを伝えて、最高のアートワークを作ってもらった。

振り返ってみると前作をリリースしてから約半年でこの作品をリリースできたので、結構早いスパンで実現できたと思う。最低でも月に1曲は作成しているので、ストック溜まるし、気になるレーベルには常に連絡を取ってタイミング合えばどんどんリリースしていく形でいこうと思う。(実は3つぐらい本命のレーベルがあってそこは常に連絡している)

以上!
曲を聴いて感想もらえるととても嬉しいです。
近々ライブも計画しているのでお楽しみに。

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