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映画“めぐり逢い”1.やっぱりデボラ・カーが好き

久しぶりに「めぐり逢い」(ケーリー・グラント&デボラ・カー主演 1957)を観たら、映画のシーンと音楽が頭から離れなくなってしまいました。


60年以上前の映画ですが、100年たっても色あせない珠玉のラブロマンスだと思います。映画が映画らしかった時代は過ぎ、こんな映画はもう二度と作れないと思うと淋しい。
高倉健さんは「めぐり逢い」が好きだったそうです。男は黙って・・じゃなくて、こんな映画を演じてみたかったのかな。
そして、デボラ・カーの熱心なフアンで知られる三島由紀夫も、彼女がどんなに素晴らしいかを、三島由紀夫らしい視点で折々に書いています。

立ち振る舞いや話し方も含めて気品のある美しさ、上質なユーモアのセンス、整った表面の内側に秘めた熱。やっぱりデボラ・カーが好きだなあ! デボラ・カーにたまらなく会いたい・・・
伝記作者のMichelangelo Capuaは、関係者に取材したとき、誰一人ネガティブな発言をした人がいなくて、稀なことだと述べています。 度々共演したデヴィッド・ニーヴン(David Niven)も、“marvelous human being”と振り返るなど、人間的にも素敵な人だったようです。
デボラ・カーはインタビューで、「じつはテレビで“めぐり逢い”をみて、泣いてしまった」とユーモラスに語っていました。まるで、“めぐり逢えたら”の1シーンみたいですね(笑)

今はネットにたくさんの情報があるので嬉しい。ハリウッドで脚光を浴びる前の初々しい頃も、年齢を重ねたデボラ・カーも好きです。過小評価されたとも、過大評価されたとも言われますが、キャリアを通して、演ずることに対して、努力を積み重ねたプロフェッショナルだと思います。と、あれこれ書いても、結局訳もなく好きというだけで、理由はないのです。会ったこともないし、知り合えたとして、親しくなれたかどうかもわからないのに・・・そんなスクリーンの向こう側のスターが、自分の人生にインスピレーションを与えてくれるなんて、不思議です。

公では最後の姿となったアカデミー賞名誉賞授与式。 6回もノミネートされながら無冠に終わり、“偉大な敗者”といわれたデボラ・カー。ハリウッドは彼女に冷ややかだったのに、ライトを浴びなかった多くの人たちにも感謝を伝え、自分の人生は本当に幸せだったと振り返るスピーチを聴いて、ジーンとしました。

“英国の薔薇”、”クラス”と称えられるにふさわしい女優さんでした。

Life would be kinder if I could live with Deborah around“   by Robert Mitchum

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"I laugh at everything. I never stop. I just couldn't get on if I didn't see the funny side of everything. "

"Interviewers are always aghast when I say I have no fear of age, unlike so many women.  But I haven't. The years are feared only by the unhappy who have never themselves.... My life is full as a human being."

*写真と動画はインターネットからお借りしました。


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