秘境ギアナ高地の旅1 テーブルマウンテンへ(ベネズエラ)
ギアナ高地にあるテーブルマウンテンのロライマ山は、私の憧れでした。コナン・ドイルがロストワールドの着想を得た山、20億年前の最古の大地にいつか自分の足で立ってみたい! できればそこで一晩を過ごして、母なる地球のエネルギーを感じたい。
治安の悪い南米の秘境に個人で行くのはさすがに難しく、ツアーを探すと、世界遺産だけあって遊覧飛行や頂上に数時間滞在するツアーがいくつか・・・そのなかでひとつだけロライマ山にテント泊するツアーを見つけました。しかも往復徒歩ではなく、行きはヘリで一気に頂上へ上がり、帰りは歩いて下るという私にはぴったりな(←とその時は思えた)条件でした。
早速申し込み書を取り寄せると、過去の登山歴を記入する欄があり、私は高尾山と富士山だけ。もっと他の山を経験してからにしようか・・・ でもこの機会を逃したくない。 ベストを尽くすことにして、夫婦二人分の参加費を振り込みました。(2015年)
振り返ると、反省も多いけれど、あの時行っておいて本当に良かったです。コロナや紛争で世界は一変し、ベネズエラの社会情勢も当時より悪化、渡航費用も高くなり、自分の年齢もあがりました。思いついた時がベストな時だと思います。
乾季の1月下旬、成田を発ちダラス経由でマイアミに一泊(約14時間半) マイアミから3時間半のフライトで、ベネズエラの首都カラカスに到着。そこからまた国内線に乗り換えプエルト・オルダスへ。本当に長旅です。乗り換えるたびに飛行機が小さくオンボロになっていく・・・ 南米路線って謎に、飛行機に着席してから「オーバーブッキングなのでどなたか降りてください」と言われたりするし、時間通りに飛ばないのは当たり前で、私たちは2時間遅れで離陸しました。最大8時間遅れたこともあるそうです。日本は忘れよう。
翌朝、いよいよ郊外に出発。四駆3台に分乗してプエルト・オルダスからカモイランへ。400km、7時間の道のりでした。
ウパタの給油所。ベネズエラは産油国なので値段は安いのですが、給油システムが脆弱で長い列ができてしまいます。
ロスプリモスでお昼休憩。
豆や牛肉の煮込み。ライスがあるのが嬉しい。
装甲車のような現金輸送車がとまっていました。
国道10号線(パンアメリカン・ハイウェイの支線)を南下。標高はゆるやかに上がっていきます。
グランサバナの標識。
グランサバナはギアナ高地のカナイマ国立公園に広がる草原の丘陵地帯で、そこに100を超えるテーブルマウンテン(テプイ=卓状台地)がそそり立っています。
宿泊先のロッジに到着。
夕食はボリュームたっぷりなパスタグラタン。
日本を出てから既に4日目。 この日は絶景スポットに寄りながら、ロライマ山への足掛かりとなるパライテプイに向かいました。 まず出会ったのは高さ55mのカマの滝。 カマはペモン族の言葉で「喉」という意味だそうです。
この旅行では、たくさんの花や植物たちも印象に残りました。
どこも自然はむき出しで手つかず。
のんびりムードのお土産屋さん
インコ大王様?
パチェコの滝 他の滝よりもどこか繊細な感じがしました。
水浴びタイム。 禊みたいで、私も入ってみたかったけれど少し肌寒く、ここで風邪をひくわけにいかないと諦めました。
豪快なユルアニの滝
年間4000ミリも雨が降るギアナ高地。水のエネルギーにも圧倒されます。
水際まで降りて、滝のパワーを全身に浴びました。
合歓の木
その名もサンフランシスコ(San Francisco de Yuruani)にあるレストランで、ランチ休憩
豪快に焼かれるチキン。
食事は基本的に、肉のグリルか煮込み+付け合わせです。
ようやくロライマ山にヘリ・トレックするベースキャンプ、パライテプイに着きました。 くりんと丸っこいロッジが可愛い♪
中は広くはないけれど清潔で快適でした。とはいえ、シーツしかないため寝袋を使い、電気はなし(充電不可)、水シャワーのみ。翌日はスーツケースを残して、テント泊に必要なものだけ持ってロライマ山に登ります。質素なベッドも贅沢に思え、疲れた身体を休めました。
ロッジからは憧れのテーブルマウンテンが一望に。この目で見られるだけでも感激なのに、あそこに行けるなんて!!
ドライバーさん達とはここでお別れです。お世話になりました!
赤い大地にアースして、全身にエネルギーがチャージされていくようでした。それでは行ってきま~す!
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