潜在意識と心霊現象

先日、Aさんと話している時、Aさんの心の深い層の問題が表出してきた。
こういうことは潜在意識が勝手にやることだから、私たちが話し合って「さあ、じゃあ今から深い問題に取り掛かりますか」と着手できる訳ではない。

「来る時には来る」
心のことは、本当に、そういうふうに出来ている。
そのための準備を数日前、数週間前、数ヶ月前から潜在意識は着々と進めていて、「よし今だ」という頃合いを見計らって、表層意識が感知可能なレベルまで問題を引き上げる。
結果、急激な変調が心身や身辺に起きるのだ。

この時はAさんの急性の不調と共に、台所のガスが止まった。
ポルターガイストなどに見られる〈精神が物質に作用する〉現象のことを「心霊現象」という。
超心理学の解説によるとポルターガイストは思春期に最も起こりやすい。

「このような現象が起こりやすいのは、若者が強い反抗心を抱きながらも、何らかの理由でその気持ちを直接表現できないような環境に捕らわれている時である。(…)そのようにして抑圧され沈み込んだエネルギーが心霊レベルで放出されて、ポルターガイストは起こる」

『光を放つ子どもたちートランスパーソナル発達心理学入門』

この時、俎上にあったAさんの問題は思春期の頃の感情体験だったようだ。
私の考えでは、それが30年ほどの時を経てようやく上がってきたのだ。
それって、凄いことなんですけれどね。

色々と話しながら、様々な角度から問題を検討した。
そしてそこから思うこと、感じること、分かったことなどを言葉にしていく。

やがて、だんだん濃い霧が晴れてきた。
それにつれてAさんの体調も回復してきた。
やれやれ、これで終わったかなと私は判断し、試みると、何事もなかったかのように火は着いたので、私たちは珈琲を飲んだ。

*追記。
ガスコンロの異常、電池切れなどの物理的原因がないことは何度も確認した。
直前まで火は使えていて、上掲の話題とAさんの不調が続く間だけ、火は消えていた。
その後、我が家のコンロは毎日何の問題も起こしていない。

台所は象徴として、家庭内の平和、安定、また母親の存在感、愛情、配慮を表している。
この象徴関係に関して、今回の心霊現象が他ならぬ台所の火に関して起きたことは、Aさんにとって非常に納得の行くことだったようだ。

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