悩み、ないんです。それ本当！？

◆愚痴だって悩み

ここで質問です。
ご家族や友人に、気に入らない上司の愚痴を吐いたり、どうしてかわからないけど最近疲れてる、なんて話をしたことありませんか？

ありますよね？
うんうん、と頷いてくださったそこのあなた。
これから書くことはあなたには必要ないかもしれません。

隣にいる人は、考え込んで一言。
『ないかなぁ。。』
というような、私の存在価値が吹き飛んでしまうようなショッキングな出来事のお話です。

朝起きてから夜寝るまで、人間は生活をしています。
パッ！と目覚めて、今日もいい気分！よりも、まだ眠っていたいよぉ、あと5分。。の方が多いですよね。
のっけから心の動きがありました(笑)満員電車に乗り、スマホで気分を紛らわし、たとい楽しく仕事をしたとしても終業時刻間際にクレームの電話が入ったり、残業を余儀なくされたり。。

大小の差こそあれ、会社や団体の代表をされている方は、24時間365日気が休まる暇なんてないし。（年末にかけては特にそんな感じです）
フリーランスの方は時間に縛られることはありませんが、そのぶん自分でタイムスケジュールを組んだり、企業が分業でしていることを全て一人でしなければなりません。
自由業といえども楽ではありませんよね。
そんな人に限って早寝早起きだったりするのは面白いところなんですが。

◆悩みの質だってさまざま

さて、悩みの質量というのは様々で、いつ、どんなことに思い悩むかなんて、自分自身でもわからないのかもしれません。
もう、事故みたいなものです。

空間の認知に敏感な人は、周囲に人がたくさん歩いているだけでも疲れてしまいます。
音に敏感な人は道路工事の騒音に悩まされることも大いにあります。
ＨＳＰとはまた違うかもしれませんが、人は似ているようで違うところがたくさんあるのです。
ＨＳＰとはHighly Sensitive Personの略で、現在は書籍がたくさん出版されていますのでそちらをご参照くだされば幸いです。

世の中には実に色んなひとがいて、いろんな悩みがあるということは、きっと皆さんご存じのはず。理解できるかできないかは別として。

ある時、アンケートを取りました。
お題は　あなたの悩みは何ですか？　というもの。
その反応は、実に興味深いものとなりました。

〇悩みがない　５０％
〇身体的な悩みがある　３０％
〇心理的な悩み　１５％

ほぼ半数の方から、『悩み、、ないんですよね』という回答。
またその半数の方からは、なぜか身体的な悩みが語られました。
もちろん身分は明かした上での質問ですから、一瞬呆気に取られてしまいます。
そして残りの半数の方から初めて心理的な悩みが語られます。
悩みといっても、難しく考える必要はないのですから、冒頭に書いたような愚痴だったり、疲れやすくなったり、はたまた不眠に悩まされている、などの【ちょっと最近困ってること】を教えてくださればいいのです。

◆自分を受け入れること

私は心理療法家ですから、どんな性質の悩みに対しても心理的な切り口でお答えしていきます。
身長が低くて困ってる、などの身体的な悩みに対しても、身長が低いことでこの方はどんな心理状態になっているのだろうか、そのことで周囲からどのような扱いを受けているのだろうか。そして今、どんなことが一番つらいのか。
現実的に身長を高くすることはできませんが、今の自分を受け入れ、少しだけ楽に生きるヒントを与えることはできます。

自分のことを受け入れるって大変ですよね。
どんな方にもコンプレックスに感じることはあって、その部分を受け入れられないがために人生を苦しく辛いものにしていることだってあります。
そんなときは、良いところを見てましょう。

◎少しでも気に入っているところはありませんか？
◎意識しなくても身に付いている習慣は？
◎ありがとう、と感謝された行動はありませんでしたか？
ひとつでも思い浮んだでしょうか。
もしかしたら、それがあなたの強みなのかもしれません。
ここで言う強みとは、社会的地位や経済的余裕のことではありませんのでご安心を。

自分が強みを持って生きているなんて、普段は意識していませんよね。
ですが無意識下では、その強みがあなたを保っていたりします。
だからこそ嫌になっても投げ出さず、毎日の生活ができているのです。

見えない無意識下でも頑張っている今の自分を受け入れることで、気持ちがスーッと楽になり、光が射してくるのを感じます。

◆頑張りすぎずに、心の声を聴こう

自己肯定感の低さや、劣等感は、誰しも感じているもの。
でもそれだって、心の声に耳を傾けているからこそ感じることなのだと思います。
もし、眉間にしわが寄っていたら指でほぐしてあげよう。
肩が凝っていたら手のひらでさすってあげよう。

心が、何を語りかけているか、少しだけ聴いてみよう。