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自キー持ち運び用レザーカバーを作った話
モチベーションは困りごとから
会社用の自作キーボードを自宅から持ち運ぶとき用にケースが欲しいなぁと思っていました。探してみましたが、ちょうどよいサイズのケースもなく自作するか?でもケースの自作って難しそうだと考えあぐねていました。
また、家では気になりませんが出社したときには打鍵音がやや気になります。オフィスはそこまでがやがやしていないので、カチャカチャ音がまわりの迷惑になっていないか。静音スイッチを使うという選択肢がありますが、使っているのは薄さを求めてChoc V2(Linear)です。
(ベースとなるのは過去記事にもある自設計キーボードMooseDashです。)
”持ち運びのための薄さ”と"打鍵音の軽減"を解決できないか考えていたところ、レザーカバーを思いつきました!
・厚めの革ならば打鍵時のショックを軽減できるのでは?
・厚めの革ならば持ち運ぶ際にしっかりと保護できるのでは?
・ん?まてよ、カバー一体型にすればより薄くできるのでは?
この3つのポイントを考慮しながらレッツ作成です!
人生初のレザークラフト
今までレザークラフトの経験はないですが、手持ちの財布やキーケースなど革製品はいくつか持っています。革を求めるサイズにカットして縫えばよいことはわかります。
幸いなことに自宅近くに大きな手芸用品店があるので買い出しに。革はかなり値段が高いイメージがありましたが、今回作りたいサイズをとってもかなり余裕があるサイズでも3000円ぐらいでした。同じような色の糸と裁縫用の縫い針を購入しても5000円いかなかった気がします。
自作キーボードの改良、、、のはずがお裁縫になっている。 pic.twitter.com/GmOqIuNxNh
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 11, 2021
イメージするカバーの形をまずはコピー用紙を使って決めます。型紙づくりですね。今回は一体型を目指すため、作成するレザーカバーがボトムプレート代わりになるよう作っていきます。柔らかい革なのでボトムプレート部分にはプラ板を挟み込みます。プラ板は100均一の書類ケースを分解して使ってます。適度な硬さがありつつハサミでも簡単に切れるので便利ですね。
芯に柔らかいプラ板が入るようにサイズ考えながら革をカットしていく! pic.twitter.com/fpsoZv1cbU
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
プラ板を挟み込むように革を二重にして縫い合わせます。これがめちゃくちゃ大変です。。。厚い革を選んだのでミシンも使えず、全てひとはりひとはり手縫いです。しかも革は針を通しづらい!!!
このレザーカバー作り以降、いくつかレザークラフトでモノを作り、楽な方法があることを徐々に学んだのですが、この時点では勉強不足ですね。それでもできないことはないのでいいでしょう!
そして二本取りで縫っていく! pic.twitter.com/JESuzfjJh3
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
良い感じです。奥側から手前側に覆うようになります。特に1Uサイズのトラックボール部分がちゃんと隠れるようにできそうなので、よしよしといったところ。
雰囲気出てきた。 pic.twitter.com/R6jiXMpnZH
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
革紐でくるんだり、ゴム紐で固定もあるかと思いますが、今回はスナップボタンでパチパチ開け閉めできるようにします。革紐やゴム紐も良いのですが、使用時に紐がひらひらなりそうで避けました。
スナップボタンも取り付ける。
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
ただ付け外しするときに革がのびそう、、、。 pic.twitter.com/fyMZN836YK
どの程度革が伸びるかもよくわかっていませんが、スナップボタンを何度かパチパチしてみると、かなり布を引っ張ることになりそうでした。今がちょうど良いサイズ感なので伸びてしまっては面倒です。持ち運ぶ際の保護力が落ちてしまいます。スナップボタンの横にステッチを入れて補強しました。
下側のスナップボタンまわりは糸で補強。これで伸びることは抑えられるかなー。 pic.twitter.com/e7FFY2L2Wb
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
これでボトム側っが完成です。カバー全体をステッチで囲います。デザイン&補強ですね。
ひたすらまわりも縫い縫い。 pic.twitter.com/2KAvOeHGHB
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
本体自体にも革テープを貼っていきます。アドベントカレンダーで見た方法をマネしてみました。
アドカレ記事で見たやつ!革テープに両面テープ貼って、基盤周りに貼り付ける。かっこええ!!! pic.twitter.com/oP6emqhueG
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
とても良い感じです。色もカバーと合わせて正解です。
ErgoDash同様、MooseDashはpromicroが基板の下に来る設計なので、その厚みの分調整する意味も込めて革を二枚重ねにしています。promicro部分だけはカバーの一枚になるイメージです。
今回作ったものはなんとボトムプレートの代わりなんです。chocv2と組み合わせてなるべく低くもなります。
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
promicroの部分は革1枚だけど、それ以外が2枚重ねになるよう工夫。 pic.twitter.com/50SsryiOzw
完成!!!
できました!持ち運び用のレザーカバー! pic.twitter.com/IQVkWSKUvr
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
レザーカバーを開くとこんな感じ。 pic.twitter.com/tmsjpR37xP
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
とても良い感じです。思い描いていた通りのカバーができました。
本体とボトムプレートは通常のアクリルプレートと同様にねじ止めしています。ツイートにあるように、使うとき机を傷つけそうですが、、、
裏側。ネジで基板と固定している。
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
そう、これはボトムプレート!
でもこれだと机をネジ頭で傷つけそうですよね、、、そこで! pic.twitter.com/tRYLaLy54B
そうです。ここが実現したかった一番のポイントです。前面のカバー部分はキーボード部分だけのデスクマット代わりになるのです!
レザーカバーの上側を折り返すことで、キーボードの部分だけデスクマットになるのです!
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
基板との固定ネジで机を傷つけることもない。さらに柔軟な革なのでの打鍵音も低減される!!! pic.twitter.com/5IJwjoIo8P
実際に打ってみると狙い通り机との反響音などはかなり軽減されています。キースイッチ部分から発生する音の変化も若干ですが良くなっている気がします。
Keyboard: MooseDash(ほぼErgoDashな自設計キーボード)
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
Switch: Kailh Choc V2
「持ち運び用レザーカバー」兼「ボトムプレート」兼「キーボード部分デスクマット」の手作りカバーです!
基板との固定ネジで机を傷つけることなく、柔軟な革なのでの打鍵音も低減!#俺キー #自作キーボード #keyboard pic.twitter.com/ZNhzVDTzbL
満足です。
開閉の様子や全体感を動画で映しました。
いやー、これは満足な出来になったな。いろんな欲求を詰め込んだって感じ。初のレザークラフトだったけど、本革そこまで値段も高くなく、加工もまぁまぁできるので良かった。 pic.twitter.com/0kE7yu3tiR
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 12, 2021
使っている様子です。1Uトラックボールでのマウス操作時とキーを打ち込む際の手のポジションの違いを伝えたがっていますね。
そりゃ1Uサイズの方が動作は少ないさ。
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 20, 2021
こっちも実際はそんなにカチャカチャ音しないよ。 pic.twitter.com/fDwEoCYggb
時間はかかりましたが両手つくりました。良い。。。
両手つくりました!打ってみたらカチャカチャ音が減ってコトコト感が増しました!#自作キーボード #keyboard pic.twitter.com/axFtx7DvLI
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 17, 2021
映えてる写真
最近、実家で父親がもろもろ撮影環境を整えていたので撮ってもらいました。まるで製品かのような映りです。映えてます!
I created the leather cover for my original mechanical keyboard⌨ These covers function as bottom plates and deskmats :)#mechanicalkeyboards #keyboard pic.twitter.com/sCSs3bcIaw
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 18, 2021
Outside of the cover pic.twitter.com/HISAnQRdzR
— あたるの⌨キーボード&技術アカ (@ataruno_key) December 18, 2021
最後に
冒頭で話していた3つポイントをクリアできました!
・厚めの革ならば打鍵時のショックを軽減できるのでは?
・厚めの革ならば持ち運ぶ際にしっかりと保護できるのでは?
・ん?まてよ、カバー一体型にすればより薄くできるのでは?
レザークラフトでいくつか作品も作ったので、それも記事にしていこうかなと思います。自作キーボード関連ではないですが、、、記事を分類するマガジン機能もあるようなのでこれから使ってみようと思ってます。記事内容は広がっていきますが興味があれば覗いてみてください。
次はChoc V2の静音化トライ(したがことごとく失敗)の記事を書きます。
それでは!
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