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授業の振り返りに何を使うか

2学期の授業が本格的に始まりました。
2学期は全員登校での授業となり、久々に30人以上を相手に一斉授業をしています。内容としては、第二次世界大戦を経て戦後の国際政治史に入っていきます。やはり1学期の分散授業の時とは疲れ方も違いますね。
ただ、「対面授業の方が頭に入ってきやすい」「パソコンとにらめっこするよりもずっと楽しい」といった生徒からのフィードバックが多く、引き続き頑張ろうという気持ちになれます。

さて、1学期と勝手が違うのが、オンラインのツールをどのように使うかという点。もちろん、1学期と同じくオンデマンド授業を録画して反転授業的に視聴してもらうことも可能ではありますが、他の科目の負担がどの程度か分からないと運用しづらいという問題が存在します。そんな訳で、オンデマンドの活用は補足動画を何本か撮る程度に留めて、基本的には授業時間内で完結するようにしています。
そこで困るのが、生徒からのフィードバックです。対面授業が終わった後にわざわざLMS(ラーニング・マネジメント・システム)を開いてアンケートを記入してもらうのは、手間もかかるし提出忘れが多発しかねません(1学期の分散授業の時期でさえ、終盤は提出率がかなり下がってしまいました)。悩んだ挙げ句、今学期は紙でアンケートを書いてもらい、大福帳形式で運用することにしました。

大福帳とは、一覧性を持たせた授業振り返りシートのことです。詳しくは上記のページに説明がありますが、中高の授業でも大福帳を使うことが可能です(授業での活用法をブログで紹介されている中高の先生もいらっしゃいます)。今回は、「1学期にLMSで提出してもらっていたアンケートを、2学期は紙で提出してもらうので!」という言い方でしれっと導入してみました。
実は大福帳を使うのは初めてなのですが、割と初回から皆色々と書いてきてくれました。以下、気付いた点をまとめてみます。

【大福帳の利点】
・雑談やリプライを記入しやすい
1学期のLMSアンケートでも自由記述欄を設けていましたが、やはり硬い感じの質問やコメントが大半で、自由記述は回を追うごとに減っていきました。私からのフィードバックも、生徒からのコメントを情報として処理している感じがありました。
授業内容に関する質問を受け付けるだけならそこまで大差はないですが、大福帳の方がちょっとした思いつきや脱線的な内容を書きやすい仕様になっている気がします。また、リプライの記入しやすさも大福帳の方が一枚上手かなと思います。
・生徒の顔をイメージしやすい
未だに生徒の顔と名前がなかなか一致せず焦っているのですが、大福帳を通じて生徒の顔をだいぶ具体的にイメージできるようになりました。これはLMSアンケートにはない利点かもしれません。

【LMSアンケートの利点】
・提出状況の管理が容易
これは圧倒的にLMSアンケートに軍配が上がります。大福帳を回収した時の第一印象は「これ、整頓や管理が面倒だな…」でした。
・字の汚さが気にならない
「対面授業の欠点は、このアンケートをこの汚い字で記入しなければならないこと。」という生徒のコメントがあり、なるほどなぁと思わされました。生徒からすれば、「書く」作業が省けた方が楽な部分はあるのかもしれません。

昨年度までは授業の振り返りもろくにしていませんでしたが、今回の大福帳導入を機に授業の構成も意識したいところです。LMSアンケートと大福帳を使ってみてそれぞれの利点と欠点も見えてきましたが、ひとまずは大福帳を活用しつつ生徒とのコミュニケーションを図っていければと思います。
本当はもっともっとインタラクティブに授業できれば良いのですが、まずはできることから一歩ずつ。

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