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用語集

もそもそ描いている一次創作漫画・龍の詩(ウタ)の用語集。
国について特記がなければ戒藍皇国の言葉。随時更新。
書き途中とかほったらかしになってるかもしれないですがご了承ください。

※「戒:」は戒藍皇国での意味
※「ユ:」はユヴェール神騎士団領での意味
※「リ:」はリエント共和国での意味

◇ 最終更新:20210522_更新

あ行

【位称 イショウ】
諸氏族の武族の女性が成人する際やその身分が確立された際に取る一字名に付く、身分を示すもの。
姫 ヒメ:頭主の直系の家族(母、姉妹、娘、妻)
子 コ :頭主の親族(叔母、伯母、従姉妹、姪)
君 クン:頭主の親族ではない女性(外部からの臣従、兵練や学舎で引き抜かれた者等)

【現世 ウツツヨ】
三ツ霊の御世以降の世界。此の世。

【御家様 オイエサマ
諸氏族のこと。○○家。
戒藍皇国建国後、民衆が諸氏族を統治者として尊びこう呼ぶようになった。
砦を「城」と呼ぶようになったのも同時期。

【御家人 オイエビト】
諸氏族の人々のこと。
諸氏族を「御家様(オイエサマ)」と呼ぶことが定着し派生。

か行

【神 カミ】
戒:善悪問わず、史に名を残す業をなした者の二つ名。称号。あくまで人である。建国主・玄明院染倭野を「皇神(スメラノカミ)」とする等。
ユ:創世記『ユヴェール神話』に登場する世を創り、司るもの。天地を支配する不思議な力をもつ絶対的な存在であり、信仰の対象。
リ:強大な悪、悪しきもの全般。古くから闘神の民(現ユヴェール神騎士団領)からの苛烈な侵攻に脅かされてきた故に根付いた意味。

【五行 ゴギョウ】
創世記・三ツ之御霊御暦に於いて、天地緑青から分かたれた現世を構成する要素。月、陽、風、火、水。

【五行御家 ゴギョウオンケ】
数多ある武族(御家)の内、三霊御家に次ぎ各地を統治する。
月の位、陽の位、風の位、火の位、水の位。

【五行の帝 ゴギョウノミカド】
「三ツ霊御霊御暦」に語られる伝承。
現世が乱れ混沌が現れる時、龍の子の御許に集い、混沌を消滅させるべく現世に降り立つ五行の御心が宿った人。
龍の子に心を寄せ生命を捧げて、現世の開闢を覆す程の混沌も呑み込み、現世を救うとされる。

【五帝 ゴテイ】
五行の帝の略。

【御捧名 ゴホウミョウ】
諸氏族の武族の女性の生来の名。
武族の女性が成人する際やその身分が確立された際に行う「一字名取り」の儀式において、武族の女性として成る、等しくは御国の為に生命を捧げる者として成ることを示し誓う為、生来の名は龍に捧げるものとすることから。
聖なるものとされ、親族や本人が許した者以外が口にすることは禁忌とされる。

【混沌 コントン】
「三ツ霊御霊御暦」に於いて、絶対的な創世主である龍と共に原初の世に在ったもの。黒。人々の心の乱れ、世の乱れ、戦世等の権化であり、心と脈動(生命)を持たない概念的な存在。際限無く生じるものであり、対極である龍を幾度も呑まんとした。
天地緑青が哀しみに乱れると、強大なものとして再び現れ世を呑み込んだが、死を得た龍により消滅した。
人の世に於いても度々世を呑まんと生じ、混沌が生じると救世の伝承である「龍の子」と「五行の帝」が現世に生を受けるとされている。

さ行

【精霊王リエントとニヒツ・ゲメルデ/色彩に芽吹いた精霊達】
精霊の民(現リエント共和国)に根付く創世記。
精霊王リエントが灰色の塊だった世界の原形に降り立った後、八百万の色彩と精霊達が生まれ、世界を今の形へと作り上げていく物語。
詳細は【龍の詩 - リエント共和国 創世の語り -】参照。

た行

【天地 テンチ】
戒:現世の象。世界。大地と天空はかつて天地緑青というひとつの存在であったことから、"天"と"地"という二つのものを併せた言葉ではなく、ひとつのものを示す言葉。「空の〜」や「大地の〜」は「天地の〜」と表記することが通常。(空の雲→天地の雲など)
ユ・リ:天と地。空と地上。

【天地の青 テンチノアオ】
創世記・三ツ之御霊御暦に於いて、龍と混沌のみが在る原初の世の象であったもの。
天地の緑と存在はひとつであり生命は持たない。龍の鱗が身に入ったことで、それぞれに心を得た。
龍亡き後、生命の姿がない己らの姿に絶望し身を裂き、現世の天空となり五行を生み出した。

【天地の緑 テンチノミドリ】
創世記・三ツ之御霊御暦に於いて、龍と混沌のみが在る原初の世の象であったもの。
天地の青と存在はひとつであり生命は持たない。龍の鱗が身に入ったことで、それぞれに心を得た。
龍亡き後、生命の姿がない己らの姿に絶望し身を裂き、現世の大地となり五行を生み出した。

【天地緑青 テンチリョクセイ】
天地の緑、天地の青を併せた呼称。

【闘神の民 トウシンノタミ】
「ユヴェール神話」を創世記とし信仰し、闘神・ユヴェンヴァルナを主神であり創世主とする民族。現ユヴェール神騎士団領の人々。

な行

は行

【一字名取り/一字名 ヒトジナトリ/ヒトジナ】
諸氏族の武族の女性が成人する際やその身分が確立された際に、御捧名から一字を取る儀式。この時取られた名を「一字名」という。
一般民衆の女性もかつては二字以上の名が多かったが、一字名取りの風習が諸氏族に根付くと、氏族女性への憧憬から一文字の名が流行りだし、やがて定着していった。(凌、箙など)
一字名は身分を示す位称を合わせられ、身分名が成る。以降は親族以外、民衆からは身分名で呼ばれることになる。
例:影村彩寧→御捧名は彩寧→一字名は彩→丙の従姉である為、位称は子→身分名は彩子

【武族 ブゾク】
建国後に初代軍皇である皇神・玄明院染倭野が諸氏族に発布した分族令によって分かたれた各氏族の内、砦に入って他民族の面に立ち、戦と政を司るもの。家長は「頭主」と呼ばれる。
軍事面等の肉体的な役目が主で、対外にも対国内にも日常的に表に立つ為、御家や御家人は主に武族をさすことが多い。
血の存続を重視する一方、実力主義の面も強く持ち合わせており、民衆への義務教育である学問所や兵錬、内乱の加担者や罪人でも見込みがある者がいれば積極的に引き抜き登用する。影村家では松尾十郎太が反乱軍の中から引き抜かれた者、死神は罪人だが力を買われて影村家入りした者である。非常に少ない例ではあるが、引き抜いた者を養子に迎え入れることもあり、影村家では遠方地の村から引き抜かれた千也がこれにあたる。
武族生まれでも負傷や老齢など戦に出ることが難しい者や、武人よりも司祭に向く者が宮族に入ることもあるが、跡継ぎの為の養子として入らない限り、原則として高位に就くことはない。
尚、武人としての気質を認められない者や不行者は絶縁により姓と位を強制剥奪され、庶民に落とされる。以降は氏族出身であることを語るか、他者の問いであれ認めると凶ツ島送りに処される。

ま行

【凶ツ島 マガツシマ】
大罪人が流される孤島。荒海に囲まれる島そのものが牢であり、堅牢な牢獄が建つ。
更生を目的とせず、罰を与えることのみを目的としている。収容されている者は時折軍団編成され戦に参じることもあるが、それ以外で生涯島から出ることはない。参陣も基本的には謂わば鉄砲玉であり、万が一生きて帰ったとしても特に褒賞は無い。
政争加担、謀叛、何らかの形で他国と繋がった売国、他国の間諜や捕虜、戦及び刑執行以外での罪無き者の殺人等を犯した者が対象。
大干潮で荒海の波が静まり浅くなる日に、三霊御家の者が「舟送り」により罪人を島へ輸送する。
嘗ては本土側の海沿いを治める氏族の管轄であり、舟送りもその氏族の役目で合ったが、皇暦1315年(皐捌35年)に澤江茂信が罪人達を囲い込み、女囚に子を産ませ一族を形成し皇国転覆を目論んだ大乱(凶ツ島の乱)を起こして以降、三霊御家が交代制で管轄することとなった。

【蠱物 マジモノ】
人を呪う人の心、またそれをより強固にし具現化・成就させようとする行為。蠱(まじな)い。龍を介さずに直接対象へ向かう嫉妬や怨恨など。
対象を模した人形を使った方法、呪符を用いる方法、鳥獣を供物にする方法など、様々な形式がある。
呪う力が強いと、その心は呪者自身の姿や異形のもの、果ては厄災など様々な象をとって現世に現れる。最悪の場合は呪者も対象者も命を落とし、その心魂は永遠の孤独に堕ちるとされている。
その為、あらゆる孤独を疎む龍の心に反するとし、古来から禁忌とされている。蠱物を行った者は如何なる理由であれ捕縛・投獄の対象であり、その行為の場は例外無く諸氏族によって儀式的に祓われ、焼き払った上取り壊される。

【三ツ霊 ミツタマ】
龍、天地の青と天地の緑(天地緑青)のこと。

【三ツ之御霊御暦 ミツノミタマゴリャク】
龍の民(現戒藍皇国)に根付く創世記。
原初の世に在った龍と混沌の争い、世の象である天地緑青と龍の三ツ霊の世を経て、現世が創られていく物語。
こちらで公開中。

【宮族 ミヤゾク】
建国後に初代軍皇である皇神・玄明院染倭野が諸氏族に発布した分族令によって分かたれた各氏族の内、宮に残り三ツ霊に寄り添い文化や信仰を司るもの。家長は「宮主」と呼ばれる。
国の祭祀など大小様々な冠婚葬祭に関わる場は全て取り仕切る為、武族ほど表に出ることは多くないが、精神面で民衆に密接している。実力主義をとる武族に対し、より氏の血を重んじる為、外部から養子を取ることはせず氏族間での婚姻政策が盛ん。
戦でいつ何時と頭主や後継者を失うとも分からない武族の為、等しくは氏の血を残す為に、子をなすことも大きな役目となっている。武族の頭主が外部からの養子であったり、縁戚関係が遠い場合、宮族から嫁婿を出す。古くは近しいところでの近親婚も定常的に行われていた。
頭主候補は養子として武族に入るが、人員確保・支援という形で、あくまで臣下として武族に入ることもある。影村家では彩寧がこれに当たる。

【身分名 ミブンメイ】
諸氏族の武族の女性が成人する際やその身分が確立された際に得る「一字名」と「位称」を合わせた名前。
武族の女性として成る、等しくは御国の為に生命を捧げる者として成ることを示し誓った証。

【目付衆 メツケシュウ】
各武族の領地統治組織の一。比較的大きな区画の町(街)に駐在する警察のようなもの。
元は管轄下の武族(御家人)の任地での行いを見張らせる為に、三霊御家が各地に派遣した三霊御家直属の役人のこと。お目付け役。
現地の武族と癒着し圧政に加担する者や、武族からの賄賂に溺れる者など不行者が後を絶たず、時代が下るにつれ武族の"目付"は三霊御家や五行御家の高位者が民衆への義務教育(兵錬・学問所)指導で現地を訪れた際に自ら行うようになり、派遣された役人の務めは対民衆へと移っていった。職名だけがそのまま残り現在に至る。

や行

【ユヴェール神話 ユヴェールシンワ】
闘神の民(ユヴェール神騎士団領)に根付く創世記。
主神たる闘神ユヴェンヴァルナの闘争、世界支配が主軸。様々な神々、世界との闘争を経てユヴェンヴァルナが世界を完成させたという創世の物語。
詳細は【龍の詩 - ユヴェール神騎士団領 創世の語り -】参照。

【ユヴェール神騎士団領 ユヴェールシンキシダンリョウ】
創世記「ユヴェール神話」を信仰し、闘神ユヴェンヴァルナを主神であり創造主とする闘神の民の国。他2国の"支配"を望む。
戒藍皇国より南西の方角、遥か南方まで三ツ国の中で最大の領土を有する。国の頂点は騎士の頭目である「神騎士長」とし、各地を「ユヴェール神話」に基き配置された騎士団(海沿いの地域を収めるのは海神ヴァハタールを守護神とするヴァハタール騎士団 など)と、土着し一定の権力を有し続ける神官勢力が協同し納めている。協同体制はもはや表向きであり、現在は騎士団の力が圧倒的に強い。
数多の革命による内乱を積み重ねてきた歴史を持つ。他2国に比べ史書の散逸、慣習や言葉の意味の変異が非常に多い。

ら行

【リエント共和国 リエントキョウワコク】
「精霊王リエントとニヒツ・ゲメルデ/色彩に芽吹いた精霊達」を創世記とし信仰し、精霊王リエントと八百万の精霊を創世主とする精霊の民の国。他2国の"併合"を望む。
戒藍皇国の南東の方角に領土を有する。
現在は国の頂を「同胞の長(はらからのおさ)」とし、「精霊王リエントとニヒツ・ゲメルデ/色彩に芽吹いた精霊達」に基づき構成された軍団が各地を納める。(国内最大の平原地帯は大地を司る精霊・大地の精霊ネーアトを友とする緑精団(リョクセイダン)など)
地が比較的なだらかに繋がっていることから、国が成る以前から闘神の民の侵攻・略奪の餌食となっており、幾度か植民地支配も受けた歴史がある。

【龍 リュウ】
「三ツ霊御霊御暦」に於いて、絶対的な創世主。心と生命、死の原初。
終わりない脈動を呪い、限りはあっても継がれていくことこそ生命の姿とし、永遠を課されていた自らの生命に終わりを齎した。

【龍の御身 リュウノオンミ】
天地に架かる光の川。天の川。
龍の民(戒藍皇国)に於いて「天の川」という単語は存在しないが、ユヴェール神騎士団領とリエント共和国では「天の川」は所謂それを指す単語。

【龍の鱗/龍鱗 リュウノウロコ/リュウリン】
天地に瞬く死者の心魂のこと。星。
龍の民(戒藍皇国)に於いて「星」という単語は所謂それをさすものではない。
ユヴェール神騎士団領、リエント共和国では「星」は天体をさす。

【龍の子 リュウノコ】
「三ツ霊御霊御暦」に語られる伝承。
現世が乱れ混沌が現れる時、五行の帝に寄り添い混沌を消滅させるべく現世に降り立つ龍の心が宿った人。
五行の帝を得て天地に立ち、現世の開闢を覆す程の混沌も呑み込み、現世を救うとされる。

【龍の民 リュウノタミ】
「三ツ霊御霊御暦」を創世記とし信仰し、龍を絶対的な創世主とする民族。現戒藍皇国。
生命よりも心が先んじるものとし重んじる。その為、蠱物などの心から生じる現象に対する畏怖や崇拝が色濃くある。生命或いは魂の孤独、終わりないものこそ恐れるものとし、他2国のような死を恐怖や悪とする意識は薄く、三つ国の中で唯一、不死探究の記録が見られない。

わ行

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