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がんと共に生きる②人工肛門

自分がなってみるまで、人工肛門の知識はゼロ。
ずっと前のニュースで中井美穂さんが人工肛門になったというのは聞いていたような気がするけれど、人工肛門がなんなのか、調べたこともなかった。
最初に主治医の先生から聞かされたときも、ピンとこなくて、お尻に何か人工的なものをつけるのかな?くらいに思っていた。

人工肛門って、自分の腸をお腹の方から引っ張り出して、装具をつけて排泄することなのだと手術前の説明で初めて知るわけで・・・。それがいいとか悪いとか判断する余裕もない緊急オペだったので、とにかく受け入れるしかなかった。もしかしたらこれが一生になる可能性もあるのだけれど、これしか今のわたしが助かる道はないので、受け入れる。

もし人工肛門が一生続くとすると障害者になるとのこと。2日に1度変えている装具は1つ1,000円ほどするし、消臭剤やらなにやらでもうちょっとかかる。なかなかの出費でもある。

がんの治療はまだまだできていない。私の場合は、腸の穴による炎症がひどかったので、検査すらできない状態だったのだ。抗生物質がどの程度効いたのか、人工肛門にして患部を休めているので、それによって検査できる状態まで回復しているのか、5日の診察である程度わかるのかな。

がんが取りきれなければ、人工肛門とも一生のつきあいになるし、大腸がんの場合、取りきる以外に根治はないと言われている。取りきれなければ、自分はあとどのくらい生きられるのだろうか、、、と、それだけが気になっている。一生人工肛門って言われているその一生ってどのくらいなのだろうかと。

人工肛門について、わたしがなったことで、周りの人たちも少し知ることができたらしい。見えないけれど、まわりにもそういう方はいらっしゃるのだと思う。みんなでお風呂とかに行けないなぁと温泉地に住む私は悲しくもなるが、今は、命の方が大事だ。

自分に起きている人生を呪うよりも受け入れて面白がる方が自分には合っている。だから私が病気になったことで得たもの、知識、感情などを発信することで、誰かの何かの役に立てればいいなと思っている。

病気だけれど、今日も生きているし、今日も幸せだ。

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