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熱海の崖に家を建てる 「貯める」がキーワード

「個人でできるカーボンニュートラル」編、「カーボンニュートラルはお金がかかる?」編と、家庭でのエネルギーの在り方について考察を進めています。まずは「断熱」性能をあげて、入れたエネルギーが駄々洩れにならないことが重要ですが、正直ここは実務がわからないので一旦ペンディング。
今一番気になるのは、「どんなシステムにしたらよりカーボンニュートラルに近い取組になるか」ということです。突撃取材を通じてこれがいいんじゃないかと思う枠組みがみえてきたので、今日はこの話。

熱海の崖に家を建てようと思います。
名付けて、熱海Case Study House。
自腹でケーススタディしながら
今そこにある技術・アイデアを実装した
現代のCase Study Houseを目指します。

暇すぎて、突撃取材

「カーボンニュートラルはお金がかかる?」編で、ペレットボイラ―の導入には周辺機器を含めて600-800万円ほどかかる(工事費別)ことがわかりました。

まずはここを深堀しようとネットでいろいろ検索をしています。

行きついたのが、ペレットストーブ・ボイラを取り扱う住宅整備の工務店。ショールームをお持ちとのことで、無理を言ってお話を伺っていました。突撃取材です。平日に動ける夏休みって、いいですね。

この会社、イタリアメーカーのペレットストーブをお取り扱いされています。
なにより、ご自宅にペレットボイラーを導入され、メインの給湯を任せる取組みをされているとのこと。設備のプロだからできる大胆なCase Studyです。

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突撃取材の成果

・ペレットボイラやペレットストーブは、欧州ではホームセンターで販売されるなど一般的な製品

・日本では、高度経済成長期に化石燃料に大きくシフトしたため木を燃料とするノウハウが途絶えてしまっている。国産の製品もなく、輸入品となるため高額。

・給湯だけでなく、床暖房の熱源としても活用するためには、異なる温度帯の温水を制御する必要がある。点火制御も難しい。単に機器を導入するだけではワークせず、適切に動かすためのシステム構築が必須。

・設備事業者の立場からいうと、ボイラとして販売するためには、交換部材が必ず必要になる。しかし日本国内にはペレットボイラー市場が形成されていないため、供給体制がない。つまり、メンテナンスが難しい。

・よって、現段階ではペレットボイラはお勧めできない。将来の市場形成に向け、自宅で実験的にペレットボイラを導入し、8年前からメインボイラとして運用したものとしての実感。責任をもって製品供給する体制にはないと断言できる。

・熱エネルギーを使いたいのであれば、太陽熱温水器とガス給湯器のハイブリッド製品があるので、これを使うのがよいのではないか。もしくは単純にペレットストーブ。

実際、パーパス社から「太陽熱利用ガス温水システム」が913,000円で販売されています。ペレットボイラ―との価格差が半端なさすぎて衝撃・・。

価格差に加え、「制御システム」「メンテナンス」に課題があるというのが、ご自宅で8年取り組まれた設備のプロのご意見なわけです。

これだけ聞くと、断念やむなし・・。
どうしよう。

「制御システム」解決の手立て

それでもあきらめきれず、ネチネチと検索を続けると、課題の「制御システム」を解決してくれそうな製品を見つけました。

それがForstner社製の熱交換器内蔵高機能熱マネジメントタンク。

私の理解では、下記が実現できそうなのです。
①複数の熱源からの熱供給が可能
②温度層分割管理が可能
③管理温度別の温水供給が可能
④熱交換器内臓型

サイト上の製品情報をみただけでは
Q1:インプット・アウトプットはなんでもつなげるのか
Q2:ボイラの点火コントロールはどのように行うのか
Q3:運用のノウハウを蓄積した会社はあるのか。特に、メンテナンスの部材の供給ルートはあるのか。

といったあたりがわかりません。
せっかく突撃取材しましたからね。そこで得た課題は事前につぶしたい。設計チームからも調べてもらい、実現可能性を模索しましょう。

いずれにせよ、「熱エネルギーを貯める」ことをキーに、これとインプット・アウトプットの関係を整理するのが現実的であるように思えてきました。

結果、それが莫大な費用になっちゃったら、パーパス社さんの製品にお世話になるかもですけれどね。もう少し深堀していきたいと思います。

電気も同じ

電気も同じで、蓄電池に太陽光発電の電気をうまくためて、それを自家消費しながら、不足分を東京電力に賄ってもらう仕組みをつくりたいと考えています。基本、売電しない方針。

調べると、この市場は中国製品がとても強く、蓄電池との相性で太陽光発電パネルを選択する必要があるように感じています。日本はここでも負けてる感じです。こんな状況でカーボンニュートラルとか言っても、海外勢に吸い取られるだけなんじゃ?と、国民として不安になります

まとめ

ご自宅に導入された方の経験談を伺ったところ、ペレットボイラー導入に黄色信号がついてしまいました。家庭で消費するエネルギーの1/3は熱エネルギー。熱源は何にせよ、蓄熱タンクがキーになると仮説をたて深堀りすることにしました。解決策が見つかるよう取り組んでいきます。

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出典

パーパス株式会社 製品情報 https://www.purpose.co.jp/home/solar/solarju_solamo/(2021年8月5日閲覧)

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