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最近読んだ本と、これまでそしてこれからの自分を照らし合わせてみる

 本を買った、2冊。
 オードリー若林正恭さんの『社会人大学人見知り学部卒業見込』と『ナナメの夕暮れ』は、社会を斜に構えて見ていた若林さんの半生を綴ったエッセイ集だ。
 自分自身、特に大学院に入ってから社会というものを斜に見てしまうことが増えた気がするので、書籍に書いてある若林さんの心の声が愉快で、年末年始を使って一気に読んだ。

 よく見かける理論ではあるが、アカデミア(志望含む)の研究者とお笑い芸人やミュージシャンは似ていると思う。好きなことを仕事にするために、不安定かつ低賃金な雇用で多くの歳月を過ごすところ、いつか教授になりたい、と決して簡単ではない夢を追って生きているところ、30歳を超えても若手と言われる業界にいるところ、自分の創造力で飯を食うところ。これらは、芸人さんやミュージシャンの、好きなお笑い、音楽で売れたい!そのためにアルバイトで食いつないでいます。と通ずるところがあると思っていて、最近では、M-1グランプリアナザーストーリーに共感という気持ちを持って感動するようになってきた。また、売れたお笑い芸人さんのインタビュー記事の「お笑い」を「研究」に変えて勝手に自分自身を投影している。
 若林さんも、2008年のM-1グランプリを経て売れるまでは、そういった、所謂普通とは異なる生活をされていて、その時の、またそれから先の社会への声が非常に興味深く、また、あるある~とも共感できるおはなしばかりであった。

 そして私は、今年の4月からポスドクとして上京(正確には東京と神奈川の間のあたり)する予定である。一人暮らしも初めてであれば、社会に出るのも初めてである(*1)。おまけに今よりも都会に出るし、立場は不安定ということで、きっともっと心はナナメに歪んでしまうだろう。それでも、好きなことしてお金がもらえることが幸せで選んだ道だから、なんとか頑張っていこうと思う。

 感化されたわけではないけれど、2022年はもう少しここで心の声を垂れ流していこうかしら。

*1:ポスドクって社会人ですよね?

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