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富本憲吉展のこれまでとこれから

家にいるのもなんだか落ち着かなくて
ふと昼から外出した 奈良公園へgo!

なんだけれど・・・ 暑さと人の多さで気分が悪くなる
奈良公園の鹿のフンって こんなに茶色かったっけ?
こんなに大きかったっけ?

マンデラエフェクトとかいうけれど
またなんか 時空変わってんのかしら?

コロナの頃 2019〜2022
人のいない奈良公園は 寂しかったけれど
やっぱり 歩きやすかった

今は海外や県外からの訪問者も増え
耳慣れない言葉が飛び交う
このにぎわいを待っていたはずなのに
暑さのせいか もうそこにいられないくらい
苦しく感じる

そういえば 富本憲吉展を奈良県立博物館で
やっていたのを ふと思い出す
スタコラ そちらに向かって 灼熱の道路を歩き出す

富本憲吉展

「富本憲吉展のこれまでとこれから」と題し
開館50周年記念 企画展として
2023年7/8(土)〜9/3(日)まで
奈良県立美術館で開催されている。

1973年、奈良県立美術館の開館記念日は富本憲吉展であったそうだ。
そして、半世紀が過ぎ・・・
2023年の今 その当時のポスターの掲示から 展覧会は始まる。

富本憲吉氏は奈良県安堵町の出身の陶芸家であることから
その時も選ばれたのだろうか。

写しなのかもしれないけれど うちに富本憲吉の四角い灰皿があって
それは 灰皿ではなく マッチ入れとして 使っていたのを思い出す。

1886年(明治19年)6/5に生まれ
1963年(昭和38年)6/8に77歳で逝去されている。

ウィリアム・モリスの工芸思想に影響されロンドンに自費留学後
実家からの帰国命令があり帰国。展示会は”大和時代”から始まり、
”東京時代”、”京都時代”と進む。

やはり、京都時代の作品が好きだ。
九谷焼の影響を受けた色彩豊かな紋様
表面のなんともいえない滑らかさや繊細さがあって
器と紋様とのバランス
絶妙にコントロールされている感じがする

「平常心」とかいた平らな丸いお皿があって
ドキッとする 平常心で持って
これらの作品は生み出されてきたのだろうか

お茶をしている時 先生によく 
”あなたは動揺がすぐに出る”と
注意を受けたことがあった
そう 平常心 まさにそれを 教えてくれていた

氏の作品は 羊歯や四弁花といった
自然のモチーフが細やかに配置されている
茶壺やお皿 手箱などが有名だけれど 
古びることなく そこに存在する

私が一つもらえるのならば 色絵染付菱小格子文永手箱かな
などと つまらない妄想をして 眺めていた
青と赤と黄色、緑 細かく配された模様がなんとも言えない
四角い焼き物だけれど それぞれ面を合わせたものではなく
塊から掘り起こして作られたものだそう

最後の方の ”生活へのまなざし”の展示では
黒地に手刺繍が施された半襟や(妻一枝さんとの合作?)
灰色の生地に焼物と同じような紋様が
まあるく施された着物もあって とても素敵だった
赤い帯なんか合わせたらいいだろうな
などと また妄想してみたり

奈良県立美術館と虹空

ああ 素敵だった
私はこういうものに触れているのが
幸せだ もう 診断士の資格の勉強など
放り投げてしまいたい などと思いつつ
帰り道 ひどい夕立のふる平城宮跡を
列車の中からぼんやりと眺めていた







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