▲6六歩保留三間飛車
第1節 序盤の指し方
第1章で軽く触れたが、三間飛車は別にノーマルだけではない。
後手の△3四歩に対して、▲4八玉と角道を開けたまま駒組を進める指し方も有力となる。(基本図)
ここで大切なのは、基本的に先手からは角を交換しないことだろう。
一度▲7七角と上がってから換えると手損になるということもあるが、角交換を見せ球に駒組を進めることに意味がある。
後手は角が睨み合った状態で穴熊には組みにくく、確実に組む場合は△4四歩の一手が必要不可欠となる。
今回は、角交換をしてくる場合に絞って解説していきたい。
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◇ どこかで見たことある形
基本図以下の指し手
△7七角成 ▲同 桂 (第1図)
角道を閉じないのならと、角を交換してくる。
桂馬で取り返すことが大切で、乱戦に強い形になっている。
実はこれ、かの有名な鬼殺しの構えだ。
後手が乱戦を避けた場合は、▲8八飛と寄り角交換型振り飛車へ合流するため、その点も問題ない。
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◇ 乱戦は望むところ
第1図以下の指し手①
△4五角 ▲6五桂 (A図)
早石田を指す人なら△4五角は良く見ているかもしれない。△2七角成と△6七角成の両狙いで、打った瞬間の後手は気分が良いだろう。
しかし、▲6五桂が用意の切り返し。
▲5三桂不成の金両取りで、馬作りに対して駒得で勝負する狙いだ。
後手の応手は、△6二銀・△6七角成・△2七角成が多い。
稀に△4二玉と受けてくる場合もあるが、基本的に攻め方が変わることはないため気にしなくていいだろう。
後節にて、A図以下の変化をもう少し掘り下げて解説していく。
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◇ 持久戦も無問題
第1図以下の指し手②
△6二銀 ▲3八玉 △4二玉 ▲2八玉
△3二玉 ▲3八銀 (B図)
後手が乱戦を避け駒組を進めた場合、B図に落ち着くことが多い。
左辺を放置で片美濃に組む順が優秀で、私はいつも愛用している。
B図以下、△8六歩と仕掛ける順は先手が良くなる変化しかないため、突いてこいとあえて放置しているわけだ。
後節にて、B図以下の変化をもう少し掘り下げて解説していく。
第2節 鬼殺し乱戦
実際に乱戦をされて負けては元も子もないため、基本的な指し方は把握しておいて欲しい。
△4五角と▲6五桂(基本図)はセットのため、角を打たれた場合はノータイムで力強く桂馬を打ちつけて相手を威圧すれば、メンタル面でも優位を握れるかもしれない。
先手が主導権を握りやすく、玉の位置関係の差も大きく勝ちやすいため、指す場合は恐れず自信を持って指さなければならない。
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