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「弁当作り?慣れですよ。」

新生活がスタートする4月。
子ども達の進学に伴い、
私にも新たなルーティンが加わった。

ここから6年間続く
子どもの弁当づくりである。

料理は苦手だ。
予習と思って見たSNSには、
素敵な弁当が投稿されていて、
皆一様に「慣れ」だとおっしゃる。

これを?
毎日?
6年間も?
私が?
できる気がしない。

私にとって、
朝時間は唯一
やりたいことができる
至福の時。

その大好きな時間に、
苦手なことをするなんて。
落ち込みそうになる気持ちを
なんとか奮い立たせる。

どうせ6年続くなら、
「美味しかったよ」と言って
もらえる楽しい時間にしたい。

こういう時、
今までの私はモノの力を借りて
乗り越えてきたと思い出した。

弁当作りの
諸先輩方の様子を観察する。

ふむふむ。
持つべきモノは大きく分けて、
3つあると気づく。

まずは弁当作りに欠かせず、
作業を楽にしてくれる道具。

可愛い小さな卵焼き器や
少ない油で揚げ物もできる
マルチポットを購入する。

次に気分が上がる弁当箱。
曲げわっぱ、かわいい箸セット、
野菜やフルーツ柄の風呂敷も用意し、
まだ作ってもいないのにニヤニヤする。

最後に教科書とも言えるレシピ本。
以前より気になっていた料理家、
藤井恵さん著の「藤井弁当」。
3品だけ作れば
ワンパターンでOKと書かれた帯。
それならできそうと期待を膨らませ、
ためらわず購入した。


新しいことを始めるのには、
勇気もパワーもいる。
慣れない作業は要領も悪く、
時間もかかる。

それでも、モノの力と
先輩達からのアドバイスのおかげで
少しずつ楽しめる気がしてきた。

だんだん上手になる、
その過程も意外と楽しめるかもしれない。
今までできなかったことが
できるようになっていく楽しさは
これまで何度も経験している。

車の運転や掃除や洗濯だって、
初めはとても下手だった。

これからの6年間は
「弁当が作れる私」になるまでの物語だ。

6年後、
「弁当作りは慣れですよ。」と
アドバイスできる自分に
なれるまでの日々を楽しみたい。

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