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コンサートで寝てほしい

今回、ジャパンサクソフォーンフェスティバルの「0歳児からのファミリーコンサート」に出演させていただいた。
もちろん、コンサートタイトルからテーマは子どもと聴けるコンサートだということは分かるとは思うけど、自分たちで設定したコンセプトがある。

「大人はリフレッシュ、子どもはおねんねして帰れるコンサートを」

大人は自分が子どもの頃聞いていた曲で懐かしさを感じたり、子どもが騒がしくしても気にしすぎなくていい空間で音楽を楽しんで欲しい。
子どもたちは知ってる曲を知らない楽器で演奏されていたらどう感じるんだろう、まったく知らないジャンルの音楽はどう反応するんだろう?
45分でいろんな刺激を受けて、演奏が終わればすっかり眠くなって、大人が連れて帰りやすい状況になっていたらいいな。
そんなイメージしながら曲目や構成を決めた。

普段から、コンサートはなるべくコンセプトを設定するようにしている。コンセプトがしっかりしていると準備から本番まで、全体が締まる気がするからだ。
でもコンセプトの狙い通りに行くとは限らず、想定と違う結果になったことは幾度となくある。
今回は、わりとコンセプトがうまくハマったな〜と感じた。

そしてもうひとつ、大事にしていたのは最後の曲を演奏する前の"間"だ。
「曲が始まるまでの間を演出できるのは、クラシック奏者が成せる唯一の仕事なんじゃない?」と本番直前のリハを見てぐりんれいくんが言った。

子どもたちが賑やかな中、一瞬の静寂をずっと待っていた。絶対に正解の瞬間が訪れると信じて。
動画を見返すと、全員がいつでも吹ける状態になってから、約7秒。
体感的にはすごく長い時間だった。みんなも全集中の沈黙7秒、試してみてほしい。

とっても良い経験をさせてもらいました。
日本サクソフォーン協会とも久々につながりをもてました。ありがとうございます。

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