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~社会に出てからのお金の失敗第3章~訪問販売第三の刺客(浄水器別れと出会い編)

突然の別れと必然な出会い

銀色のイカした浄水器との生活も2年が過ぎ、なんだかんだで体に良い美味しい水(多分)を提供してくれる相棒に愛着が湧いてきていた頃にそいつはやってきました。

そう、訪問販売員です。

その頃は2年の一人暮らしに別れを告げ友人(♂)とルームシェアで生活していました。同じ専門学校で漫画家を目指していた二人で切磋琢磨しようと共同生活に踏み切りました。詳しくは後日別の記事で書きます。

そんなこんなで、コンビニバイトで生活を始めて数ヶ月。当たり前の話ですが、浄水器もかれこれ3年近くは使用しているためさすがに濾過能力に限界が来ているのではないかと調べてみるとカートリッジ交換の際は連絡をしてくださいとの記述を見つけたので何の疑いもなく連絡しました。連絡したことも忘れかけた数日後自宅のチャイムがなりました。いつものようにホイホイと無警戒に応対するあすまる。要件を聞くと浄水器の件で来たことを告げられたのでドアを開けます。

その男性は30代前後でやはり愛想の良い方でした。男性が浄水器の交換をするために本体を確認したいと言うのでこれまた無警戒に家に上げてしまいます。浄水器を確認した男性は「このタイプのカートリッジだと2万円くらいですね」と言います。私は「え?」という感じでまさかの金額に驚きます。男性は「このタイプは古いのですが換えの物はまだ在庫があるので直ぐに交換出来ます。どうしますか?」と続けます。当時の私はギャンブルにはまっており生活もカツカツで(いやむしろマイナスなのですが別の機会に・・)2万円を直ぐに払える状態ではありませんでした。さすがにそんな懐事情を詳しく話す訳にはいかず「手持ちもないので今はいいです。考えてからまた連絡します」と伝えました。すると男性は「少しお時間大丈夫ですか?説明したい事がございますので」と言うので了承すると「本来ですとこのタイプの浄水器は半年に一度はカートリッジを交換する必要があります。お客様のお話ですとお買い上げから今まで交換されていないということなので濾過機能は無くなっており、逆に汚れた水が出てきています。このまま使用することはおすすめしません」と言います。さすがに自分でも汚いだろうと思っていたのでここ最近は使っていませんでしたが、商品を扱っている自分より詳しい人にそう言われると納得しました。しかし半年に一回カートリッジ交換で2万円は当時の自分では維持出来ず、かといって後1年くらいはローンも残っている。どうしたものかと考えている私の心を見透かしたように次の一手が打たれます。

「それでしたら、いま別の浄水器を持ってきていますのでそれと交換してはどうでしょうか?」

「・・・?(え?何言ってるのこの人?どういうこと?)」と混乱して戸惑っている私の表情は心の声が丸わかりだったようで理由を説明してくれます。

「今お使いの浄水器を下取りして新しい浄水器を設置することができます。その場合ですと今日のお支払いは必要ありませんし、お取り替えした浄水器は直ぐにお使いいただけます」

この時の私は、[下取り・新しい浄水器・今支払いなし]この単語の意味する所を深く考える事も出来ない無知で短絡的だったので「・・・どういうことですか?」とあろうことか興味を持ち自ら説明を聞く選択をします。

養分の才能が花開くとき

男性の説明はこうでした。

「今使っている浄水器は下取りとしてローン返済残高分をこちらで買い取ります。それから新しい浄水器の契約をしていただき改めてローンを組んでいただければ今日のお支払いはありません。下取りした分のお金は後日お客様の口座に振り込みますので、そのお金で返済していただければ新しく組むローンの支払いはその分少なくなります」

仔細は違う部分がありますが大体こんな内容です。今思い出しても恥ずかしいのですが、この時の私は「お得だ」と感じて話を聞いていました。

そして説明を聞き終えてから男性は商品の紹介に移ります。もうこの時には切り替える気持ち満々のあすまる。養分の才能満開です(できればこのやる気を学びや夢への努力に当てて欲しかった)。新しい浄水器は以前の物より少し大きくなりA4用紙(500枚入り)の束二つ分を立てたくらいでした。機能も上がり何かいろんなスイッチで水の切り替えが出来たと思うのですが忘れました。ていうか、結局そんなに使い倒すほど必要なかったんですけどね。そして衝撃の値段が発表されます。

商品は以前の浄水器が約16万円だったのに対し23万円!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っは!

すみません。記事にしてみて改めてこの流れの異常さに気づいて気を失いかけました。気を取り直して続けます。

さすがの金額にたじろぐあすまる。しかし直ぐに先ほどの下取りの事を思い出し、下取りが大体7万円くらいだから実質前の浄水器と同じだと思うお花畑状態。そのまま契約の話に進み毎月の支払いの話になります。

でも世の中そんなに甘くありません。むしろ無知には特に手厳しく搾取の魔の手が忍び寄ります。そう金利手数料です。この時の養分思考の恐ろしい所は金利がどれだけ無駄な支払いかを理解せずに「少し多めに取られる手数料」くらいにしか感じていないことです。値段や利率は正確ではないですが簡単に計算すると・・・

銀色のアイツ:160000×18%=188800円(利子28800円)

白色のアイツ:230000×18%=271400円(利子41400円)

改めてローンを組むってアホらしいですね。しかも必要のない物を買うために・・・。

結局お花畑で養分なあすまるは月々4500円(60回払い)と新たな浄水器をゲットして使うたびに「良い買い物をした」という暗示を掛ける日々を送るのでした。

第3章完

ここまで読んでいただきありがとうございます。

私の訪問販売による被害はこの3部作で終わりです。次の機会にこういった被害に遭わないためにどうすれば良いのか?というような記事を書きますがとりあえず私の体験談を読んで自分なりにどうすれば被害に遭わずに済むのか考えるのも良い学びになるのではないでしょうか?

実際今現在被害に遭われている方は、今できる事は何か調べ相談して対応していくしかないです。クーリングオフが出来るのであれば直ぐに調べて行動しましょう。知り合いに相談するのは恥ずかしいと思ってしまうでしょうし相談することで余計な事を考えるようになるので消費者センターや弁護士の方などを頼るのも手です。

もちろん騙す側が悪いのですが、何も防衛策を学ばない事が相手につけ込まれる原因になっているのも事実です。

私は大丈夫!と過信すること無く日々学んで行きましょう。

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