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中絶して10年経って思うこと

自分の言葉が、どのように受け取られ、影響していくのか。
どのように言語化するのが「適切」なのか、昔も今も分からない。
けれど、私の経験や思いを言葉に置き換えて伝えることで、私ではない誰かのために、そして自分自身のためになればと思います。

私は忘れもしない、2006年の10月20日に初期中絶手術を受けました。
20歳の秋。大学3年生でこれから就活という時期。
30歳になり、今年の5月には母にもなり、思うところをログ的に残したいと思います。だれかの何かの参考になれば幸いにも思います。

私にとって中絶は、未だに自分の中でどのような体験として意味付けていいものなのか、ストンと落ちるものはありません。

何人かのひとに「お腹に宿った子はあなたにメッセージを伝えにきた」と言われましたが、私を励ますために発せられた根拠のないスピリチュアルなことを信じる気にもなれません。

自分にとって中絶とは何か、問い続けて、中絶経験のある女性たちにインタビューをさせてもらったり、遂には自助グループまで作ってしまいました。
そのおかげで、少し客観的にも考えられるようになってきたようにも思います。

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