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【HSPさん要注意】少し否定されると人格否定された気になる

少し否定されると人格否定されたような気持ちになる人がいます。

なにか部分的に注意されただけなのに、自分の全人格を否定された気持ちになる。

そんな人は、HSPという気質を持っているかもしれません。HSPは病気ではないのですが、生活の中で気疲れを起こしやすく、生きにくい思いをしている人もいます。

この投稿では、HSPって何?というお話をしたあとに、生きにくい思いをしているHSPさんが、どうすればそれを緩和させることができるのかについてお話をしていきたいと思います。

この投稿もYouTubeにまとめていますので、よろしければチャンネル登録お願いします(^^) 以下、4817文字あります。


私は精神科で勤務して6年目になるのですが、HSS型のHSPです。気疲れを起こしやすい特性を持っていますが、心について勉強をすることで、随分と生きやすくなりました。


HSPとは

まずはHSPについて詳しくお話していきます。

Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、人一倍繊細な気質をもって生まれた人という意味です。


病気ではなく、性格の特徴のことを言います。こうした気質を持つ人は職場や家庭など生活の中で気疲れしやすく、生きづらいと感じる方が多いです。

HSPの人にはこのような特徴があります↓

・想像力が豊か
・察する能力が高い
・人に影響されやすい
・共感能力が高い
・怒っている人を見ると、「なんかしたかな?」と気になる
・映画や本などの登場人物に感情移入し、号泣する
・人といると楽しいが、家に着くとぐったりしている
・人の些細な言葉に傷つき、いつまでも忘れられない

繊細過ぎるゆえに対人関係でもストレスを感じやすく、自己肯定感が低い人が多いです。他人に言われたことがずっと頭から離れなくなる人もいます。


また、5感が鋭いという特徴もあります。

・冷蔵庫の機械音や時計の音が気になるほど聴覚が敏感
・強い光や日光のまぶしさなどが苦手
・人の口臭やタバコの臭いで気分が悪くなる
・カフェインや添加物に敏感に反応してしまう
・肌着のタグなどチクチクする素材が我慢できない

このような特徴があるため、疲れやすいです。生まれ持った性格の特徴ですので、治すことはできません。生きにくいと感じる人も多く、自己肯定感が低くなり、ストレスを溜め込みやすいので、うつ病との関係性もあります。


私はココナラというアプリでお悩み相談を行っているのですが、よくHSPの方から「HSPを治したい」というご相談がきます。

自分たち自身が繊細過ぎる個性を厄介だと感じてしまっているため、HSPに対してマイナスなイメージを持っている方も多いなぁと感じています。しかし、この個性は長所として活かすことができます。

過去に繊細さんにおすすめの在宅ワークや、HSPが長所になる仕事をご紹介していますので、よろしければこちらも合わせてご覧ください。



どうして生きにくい思いをしているのか

HSPの人は自己肯定感が低い人が多く、また、情報の処理が深く進むので、人から言われたことを忘れにくいです。気持ちの切り替えが苦手な人も沢山います。その結果ストレスに対して脆く、生きにくい思いをしています。

部分的にでも誰かに注意をされたり、否定されたりすると人格否定されたような気持ちになる人がいます。なにか部分的に注意されただけなのに、自分の全人格を否定された気持ちになります。


私も心の勉強をしているとはいえこれには心当たりがあって、何か仕事でトラブルがあった時は自分がとてつもなく、ダメな人間だと思っていました。誰から言われたわけでもないのに自分を責める言葉が次から次に湧いてきます。

今は慣れたんですが、YouTubeで低評価をつけられたら、この低評価を付けた人はどこがダメで低評価にしたんだろう…。とずっと考えていました。(YouTubeは4ヵ月やっていたら気にならなくなってきました。)

以前パワハラを受けていたんですが、「専門的な知識がないとあなたがここにいる意味がない」と言われた時に、「専門的な知識がない」私がダメなのであって、私の存在がダメなわけではないのに、存在そのものを否定された気持ちになって落ち込みました。

「新人は給料分働けないんだからもっと教えを乞え」とか

「独身で子どももいないんだから誰よりも早く出社しなさい」とか

言われたことがずっと自分の中で反芻されて、気持ちを切り替えることができませんでした。家に帰ってもずっと上司の嫌な言葉が頭をよぎって、趣味を何も楽しめなくなっていきました。

1言われたら、残りの9割はずっと自分を否定するという無限ループに陥っていきます。


改善策

では、気持ちを切り替えるにはどうしたら良いのでしょうか。

まずはストレスの原因を、短期ストレスと長期ストレスに分ける必要があります。

短期ストレスの場合

人に話す、カラオケに行く、温泉に行く等、趣味を楽しむ

毎日のちょとしたストレスのことをここでは短期ストレスと言います。満員電車が憂鬱だったり、上司の小言が面倒だと感じたり、旦那さんが服を脱ぎ散らかしているのがストレスだったり。

これらのちょっとしたストレスは、きっと皆さんが想像しているストレス発散法で何とか気持ちを切り替えることができます。友達と食事をしたり、カラオケに行ったり、温泉に行ったり、人によって何がストレス発散になるかは異なりますが、これで気持ちは変わります。

しかし、私たちが生きにくいと感じているストレスはこういうことではないですよね。

短期ストレスが長期化することによって生きにくさを感じていきます。


長期ストレスの場合

環境を変える、専門家に相談をする

短期ストレスが長期的なストレスに転じてくることがあります。「なんとなく気が合わない上司」だっただけなのに、いつの間にか顔を見るのも嫌になっていたり、最初は小さな問題だったのに、自分では対処しきれないくらい大きな問題になっていたりします。

モラハラやパワハラ、DV被害や、お金の悩み等の長期ストレスの場合、その場限りのストレス発散方法はあまり効果がありません。

例えば「ずっと借金があることが不安で眠れない」ことがストレスになっている時に、カラオケに行ったからといってストレスは発散されません。短期ストレスであるうちに、気持ちをその都度切り替えるか、もうそのストレスが発生しなくなるように環境調整を行う必要があります。私たちは短期ストレスの時は自分を労わろうとしません。何とか発散できるレベルのストレスだからです。

しかし本来は、ストレスが長期化しないうちに対応策をとる必要があります。

パワハラ上司が明確なパワハラをしてくる前に、少し距離を置いて接点を減らしたり、逆にすごく仲良くなって打ち解けるかの対応策をとる必要があります。

もう既にストレスが長期化している場合、長期ストレスの一番の改善策は環境を変えることです。

環境を変えることでストレスから遠ざかってください。

結局それか!と思われるかもしれません。

しかし、自分を守ってくれるのは自分しかいません。会社はなんとかあなたが辞めないように業務を調整したり、説得したり、部署を異動しようとしてくると思います。それでストレスが軽減されることがあります。まずは上司に仕事が負担になっていると相談することが1つめの行動、2つめは、業務が変わってもストレスが変わらなかった時に、仕事を辞めるという選択肢を取ることです。

何度も言いますが自分を守れるのは自分しかいません。

甘く見られがちな精神疾患ですが、うつ病は殺します。恐ろしい病気です。会社のストレスで適応障がいとなり、適応障がいからうつ病に発展することもよくある話です。

仕事が大事か自分が大事かの優先順位をハッキリさせて、環境を変えてください。

精神科を受診しても環境を変えることを第一に言われると思います。適応障がいの場合はストレスから遠ざかって休養をとることで症状が緩和してきます。自分で休養をとるべきかどうかが判断できない人や、休むのが苦手な人は専門家への相談をおすすめします。


自分の趣味やストレス発散すら楽しめなくなってきたら危険信号です。一度専門家に相談をしましょう。長期ストレスを受けている方は次第に誰かに相談する気力も奪われていって、視野が狭くなり、人の意見が耳に入ってこなくなります。そうなる前に早めに周囲に相談をしてください。

周囲の人が頼れない人は近くのクリニックや、オンラインでカウンセリングを行っている人もいますので、そちらを利用されると良いかと思います。

私もオンラインでカウンセリングを行っています。メールでの相談と電話での相談、どちらもありますので、お好きなほうからメッセージをいただければと思います。

メール相談はこちら

電話相談はこちら



同じ悩みが頭を離れない時

同じ悩みが頭を離れない時は、その悩みが、自分が考えることで解決する問題かどうかを考えましょう。ストレスのほとんどが、自分ではどうにもできない問題です。

借金をどうやって返済していこう、朝寝坊しないためにどうやって対策をとろうというのは改善可能な悩みですが、コロナが嫌とか、あの人から嫌われている「気がする」とかはどうにもできない問題ですよね。

特に、人から嫌われいる気がする時、それについて悩む必要はありません。HSPさんは人の気持ちに敏感で、察する能力は高いのですが、決して読心術を持っているわけではありません。

「いや、私は絶対嫌われているんです」

という時は、嫌われていると考える根拠は何か、嫌われたらどう不便になるのか、どう仕事しにくくなるのか、その問題が起きても仕事に支障をきたさないためにはどうすれば良いのかという現実的なことを考えることができると良いかと思います。

でも第一に、人ひとりに嫌われたからと言って、あなたの人生に何も影響はありません。あなたのことを嫌っている人のことを考えるよりも、自分のことを好きでいてくれる人のことを考えたほうが楽しいです。

とはいえ気になる気持ちがものすごく分かります。割り切れない時はすぐに人に話して、自分とは違う人の考えを取り入れてくださいね。


まとめ

HSPの人が生きにくい思いをしているのは、1言われたら残り9割は自己否定をしてしまうからです。

まずはストレスを短期と長期に分けて、短期ストレスのうちにストレス対処をしましょう。既に長期化しているストレスは環境を変えたり、専門家に相談をしたりしましょう。

同じ悩みが頭から離れない時は、自分に解決できる問題かどうかを考えて、解決できない問題の時はもう考えるのをやめましょう。とはいえ、ずっと嫌なことが頭から離れない方の気持ちも分かります。どうかすぐに気持ちを切り替えようと焦らず、ゆっくりとご自分の気持ちと向き合ってください。



【活動紹介】

CAMPFIREコミュニティ

病院内だけでなく、地域で作業療法を行っていくために、切り絵作家として独立したいと思っています。精神障がいや発達障がいのグレーゾーンの方を支援していきたいと思っています。この活動を応援してくださる方がいらっしゃいましたら、詳細をご覧いただけると嬉しいです。↓


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ありがとうございました!

記事を読んでくださりありがとうございました。辛い思いをしている人が少しでも楽になりますように。