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海外生活に住んでいれば「安心安全」ではない【「『推し』を推す」マラソン】#3

インドネシアには、中華系の人たちが多いです。もともと多民族の多文化社会な国なので、それぞれの宗教の祭日なども考慮されます。中国でのお正月「春節」ともなれば、あたりは赤一色。

夫婦で渡航し、初めての春節。町外れの中国人居住区も、お祝いの準備をする人たちで大賑わい。その近くの中華料理屋で駐在の先輩である友人たちと待ち合わせだったので、バスで向かい、観光がてら一人でてくてく歩いてみました。ごった返す屋台に、お祝いの飾りでいっぱいの路地。2時間ほど満喫し、友人たちと合流すると「え、その格好でそのエリアにいたの!?」と驚かれます。

「え、なに、なに」と動揺する私。どうやら、治安が悪いということをよく知らないまま行ってしまったようです。そもそもバスで移動したこと、肩を出す格好をしていたこと、一人だったこと。彼らに言わせれば、どれも危険行為。

「バス移動は危険。利用するなら出入口に、鞄を前にして立つ。肩を出す服装の場合は、必ず羽織を持ち歩く。場所と時間帯の危険性を認識する。」友人たちから口を酸っぱく言われたのは、よく旅行雑誌やサイトに書いてある海外旅行での注意の数々でした。

駐在の後輩に少しでも注意喚起すべく、あれこれと教えてくれる友人たちに感謝しながら、私はふと思います。「なんだ、海外に住んでいるからって、安心安全な日本にいるように暮らしているわけじゃないんだな。」

「当たり前でしょ!」と怒られましたが、世にいう「駐在妻」「海外駐在」ってどこか優雅でキラキラしたイメージです。でも、実際に自分がそこに身を置くと(まぁそういう人も一定数いるものの)、大多数の人はそうではないことに気がつきます。周りからは見えないから知られていないけど、実際身をおいて初めてわかること。

これは、経験していくしか体感できません。体感までできなくても、人の話から知ることはできます。新しい視野の友人が増えたので、忙しくなりそうです。


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