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ふわっとやってきて、ほっこりさせる、人柄が出るさりげない対応力【「『推し』を推す」マラソン】#4

昨日、近所のスーパーへ一人で買い物に行きました。カートを押しながら野菜売り場を進んでいると、後ろからブロッコリーを持ったちょっとおしゃれなおばさまが、何やら声をかけてきました。

私はブロッコリーを落とした人と思われたのかと思い、返事をします。
「違いますよ、それ、私じゃないです」
「あれ、間違えちゃったわ。ごめんなさい!あら、恥ずかしい、本当にごめんなさいね」
状況を理解したおばさまは、照れ笑いしながら、何度もペコペコ頭を下げ、数歩先にいる娘さんのところへ。娘さんは、3秒で何があったかを察知した様子。弾かれたように、私に向き直ります。

「やだもー、お母さんたら!ごめんなさいね、本当にすみませんでした」
娘さんも何度も頭を下げてくれるので、私もそれにつられます。
「大丈夫です、気にしないでください。いや、本当にもう…」
結局、三人とも大笑い。最後は、また繰り返し頭をペコペコさせながら、そのまま買い物を続けました。

この間、ほんの1分もしないくらいの出来事。私は、なんだか心がポカポカして、知らずに笑顔になっている自分に気がつきます。

人違い、なんて日常よくあることで、特段珍しくもないです。ほんの些細な出来事。でも、親子で大袈裟なくらいこちらに敬意を払い、嫌味ひとつ感じさせない、一瞬の判断。

何気ない所作に人柄が出るとはいうけど、こんなふうに実体験として目の当たりにすると、つくづく実感します。ふわっとやってきて、ほっこりさせてくれる、うれしい出来事でした。

その後も、親子でやんや言いながら買い物を続ける姿は、とても仲が良さそうで幸せそう。おそらく二人にとっては、よくあるうっかりなのでしょう。でも、彼女たちの人柄はきっと周りの人を笑顔にさせているんだろうな、と思います。

この出来事で、あんまり気分が浮ついたからか、駐車場で派手にコケました。大人になってからの転倒は、大事件です。青あざ、なかなか治りません。

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