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キッチンカー営業をおすすめしたい10の理由

チーズ工房×キッチンカー

牧場の敷地内にあるチーズ工房では、普段チーズの

製造のみを行っており、売店やカフェはない。

「むかわ町でチーズの購入をご希望の方は

道の駅かぽぽんた市場でお願いします。」

と案内している。

ただ、週末にはキッチンカーでイベントを回っている。

キッチンカーではチーズだけではなく、サンドイッチや

パンケーキを販売している。

農産物を加工販売する場合、農家レストランや売店を

農場に併設している場合が多い。

ただ、そういったスタイルだと、売店に立つスタッフを

雇わなくてはない。

製造は得意だが、接客が苦手な私達はなかなか売店や

農家レストランを作れずにいた。

そこで考えたのが、キッチンカーでの営業

というスタイルだ。

もちろん「牧場に遊びに行きたい。」という人もおり、

看板も出さない私達の牧場にも、時々チーズを買いに

お客さんが来る。

ただ看板を整備して、カフェや売店を建てても

田舎の牧場まで来るのは、週末で数十人位だろう。

そして数十人のお客さんに食事を出すには、

スタッフを雇わなくてはいけない。

チーズ販売がメインの私達にとって、

そこまで手が回らないのが、現状だった。

そんな時に見つけたのが、中古のキッチンカーだった。

キッチンカーの中では厨房スペースが狭いため、

下処理をする場所として、

飲食店営業許可を取った「営業基地」が必要だ。

実はぽぽんた市場内に漁師メシが

食べられる食堂がある。

ここが週末のみの営業なので、私たちは平日、

キッチンカーの下処理場として、許可を取った。

このスタイルが結果として、とても私達には合っていた。

キッチンカーでの営業でのメリット

・初期投資が少ない(100万円前後)

中古のキッチンカーはネットで検索すれば、

60万円位からある。

改造費などを含めても、開業費用は100万円~となる。

・立地条件に左右されない

田舎でお客さんが集まらない場所でも、

周囲にライバル店舗が多くてもキッチンカーがあれば、

人が集まる場所へ自ら出店しに行くことができる。

・少人数で営業が可能

キッチンカーでは基本、テイクアウトなので、

フロアスタッフを雇ったり、食器を洗ったりする必要が

無い。

また下処理は基本的に営業基地で行い、

キッチンカー内では最終的な工程のみとなる。

前日に仕込みをして、営業日に販売に徹すれば、

1人で営業も可能。

・コロナ禍でも営業が可能

コロナ禍で飲食店に自粛要請が出された際にも、

行政に問い合わせると

「移動販売車は生活に必要な食品の販売となる為、営業の自粛は求めていません。」

との回答だった。

・休業がしやすい

キチンカーは都合の良い時だけ出店できるという

メリットがある。

病気になった時や本業が忙しい時などは

出店しなくても良い。

「お店まで来たけど、閉まってた!」

と言われなくて済む。

・自ら人が集まるイベントへ出かけられる

田舎の牧場にレストランを建てると、

そこにレストランをオープンしたことを

告知しなければ、だれも来ない。

現在、すでに飲食店を経営している人も

お店を営業基地として利用して、

キッチンカーで別の場所に出店。なんて事ができる。

・お店を辞めたい場合、キッチンカーを中古で売れる

購入してすぐに営業できる中古キッチンカーは人気。

万が一、キッチンカーとして需要が無くても

中古車なので、販売がしやすい。

・チーズ工房の事を知らなかったお客さんにも出会える

イベントなどで購入してくれたお客さんが、

そこでチーズ工房の事を知って、

お取り寄せしたり、ぽぽんた市場で購入してくれる。

・子育てと両立できる

キッチンカー出店の際は子供たちと一緒に出掛け、

お手伝いをお願いしたり、

一緒にお祭りを楽しんだりしていた。

・固定費が少ない

コロナ禍で飲食店を休業する際にネック

となってくるのが、固定費。

キッチンカーは通常の車と同じで車検や保険、

ガソリン代などの固定費がかかってくる。

ただ、少人数で営業できるので、従業員給与などの

経費がかからずに済む。

また簡単なメニューであれば、下処理場が必要ないので、

車だけの固定費で済む。

キッチンカー営業のデメリット

メリットだけではなく、もちろんデメリットもある。

・良いキッチンカーとの出会いが必要

私達の場合、とてもラッキーで、近くで格安の

キッチンカーを見つけることができた。

前オーナーが申請をだした保健所と管轄が一緒なので、

大きな手直しも必要なく、販売許可をもらうことが

できた。

ネットでキッチンカーを探す場合、

良いものが見つかっても、遠くにある為

輸送費がかかったり、状態が良くないと、

改装費用や車の整備費がかかる場合がある。

・積み下ろしが大変

意外と営業してみて大変だったのが、材料の積み下ろし。

下処理をした材料を車に積んで、終了後にゴミや使った

道具の片付け。

固定の店舗であれば、お客さんのいない時間に

片付けできるものが、営業が終了して帰ってから、

片付けしなければいけないのが地味にしんどい。

・車体のトラブル

キッチンカーは改造に時間とお金がかかるので、

古い車で買い替えずに営業している人が多い。

当然、バッテリーがあがったり、車体のトラブルで

出店できなくなったという話を時々聞く。

仕込みをした材料は無駄になるし、

出店予定のイベント主催者に迷惑をかけることになる。

もちろん交通事故のリスクもある。

・出店場所の確保

当然ながら、自分の敷地外で営業することになるので、

出店者を募集しているイベントの情報を集めたり、

人が集まる商業施設の駐車場などで出店させてくれるかの

交渉を行うことが必要。

多くのキッチンカーは普段、営業させてもらう場所を

確保しており「イベントがない場合はここにいます」

的な場所を持っている。

私達のように週末のみの営業の場合、出店しているうちに

「次はウチのイベントにも来てください。」

と声をかけられる事も多く、ありがたいことに

それで出店予定が埋まる。

今年はコロナ禍でイベントもなく、遠出しづらいので、

毎週末ぽぽんた市場で営業をしていた。

・スペースが狭い

当然、キッチンカーは作業スペースがとても狭い。

中で立つことすらできないスペースで販売している

キッチンカーも多い。

私達の愛車「いちごちゃん号」はトヨタのハイエース。

クイックデリバリーという車種だ。

この車はもともと、ヤマト運輸の配達専用車として

作られた非売品。

荷台部分の作りが広く、中古のものがキッチンカーとして

出回っている。

冷蔵庫2台、2層シンクを積んでも中に2、3人が入れる

広さがある。

今は製造中止になっているので、

なかなか手に入れることはできないレアな車でもある。

・出店料がかかる

場所によっては無料で出店させてくれるが、

出店料がかかる場合が多い。

人が多く集まるイベントであれば、

出店料も高くなる傾向にある。

状況に合わせて営業スタイルも変化を

コロナ禍の中で、チーズ工房も物産展の中止など、影響は

少なからずあった。

去年まで出店していたイベントも中止となり、

キッチンカー出店も影響を受ける中、チーズはネットでの

お取り寄せ需要、キッチンカーは地元の固定のお客さんに

助けられた。

世の中が早く元に戻ることを願いつつ、

経済も止められない。

今後、いかなる事があっても、その時の状況に応じて

柔軟に変化できるしなやかな強さを持っていこうと思う。

私達の経験がだれかの役に立てるのであれば、

嬉しいので、キッチンカーでの営業を検討している方で

聞きたい事がある方は気軽にお問い合わせくださいね。

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