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ニップレスの未来を語る、おじいちゃん。[アダルト旅行日記:名古屋編⑨]

昭和21年生まれのダーリンの相方
asukaです。

上半身裸の私は胸の先端部位が
ヒンヤリとしていた。
5分程.この状態で椅子に座っている状態である。

私は家主に上半身は裸、下半身はミニスカートといった姿で、胸の先端にねっとりとした半透明のワセリンを塗られた後、ヒンヤリとした練ったシリコーンを塗られ、胸の先端部位の型取りをされていた。

家主の老人は何時にない真剣な眼差しで、私のツンとした先端を凝視している。

几帳面にセットしていた目覚まし時計の音をチンっと停めて、私の先端に付着していた、少しカピつき始めたシリコーンを素早くピッと剥がした。
胸の先端が少しスースーする私。
満足そうな家主を尻目に、机に用意されたパレットや筆をまじまじと珍しそうに眺めるダーリン。

“これはとても良いものが出来ましたよ”
是非、貴方にプレゼントしますよ.っと家主。
…全く要らない。
自分の胸の先端を型どったシリコーンなど、
一体何に使えば良いのだろうか….
細い目をする私とダーリン。

私の胸から剥がし取った、柔らかい小さなシリコーンのひとつを片手に持ち.もう片方の手には細い筆を持ち、パレットに出したカラフルな絵の具を慎重に混ぜ合わせた。
老眼鏡を掛けた眼はカッと見開き.ささっとベージュと薄ピンクを塗装し始めた。
あっという間に私の疑似トップが完成した。

“外に出掛けるとき、貴方もこれからコレを付けると良いですよ”っと微笑む家主。

…いやいや.
年中ミニスカートを着用する私でも
これで街中を歩くのは到底不可能だ。

家主いわく、これから未来の日本はニップレスの時代が来るのだと。

…そんな訳あるかと.
私のダーリンは再び目を細めるのだが、
家主がとても嬉しそうに話すので
『そうなんですね〜』っと.
驚く程の適当さ加減で返事をする私。
ダーリンは余りにもしょうもなさ過ぎて
ショボショボと目が閉じかけている。

家主がニコニコと嬉しそうに
弾む様な声で私に話し掛けてくれるので、
これはおじいちゃん孝行だと.人助けだと。
私は途中からそう思い出し始める事にして、
相槌を適当に打ち.全く話の噛み合わない会話のキャッチャボールを続けた。

薄ピンク色の疑似トップが完成し
とてもご満悦な家主。
記念撮影を行いたいとの事で、椅子に座り直す私。

数ショットのカメラ音が鳴り、
『最後に.おひとつ宜しいでしょうか?』っと.
下着を履いていないミニスカートの中の接写を懇願する家主。
瞳の奥が今日一番の輝きを放っている。

パシャッ.パシャッ.
『これは、、とても良い写真が撮れましたよ!』
っと.こちらを見つめ目をパチクリさせる家主。
まるで子犬の様な喜び様だ。

それから.何だかんだと雑談を3人で行い
最後に家主お手製のニップレスファッション集のファイルを頂いた。
中にはどう見てもアダルト雑誌から切り抜かれたであろう日本人の若い複数のギャル達が、こちらを挑発するかの様な目線とポーズで佇んでいた。

“これからはウチらの時代!!”っと彼女達の横には
ケバケバしい程のネオンピンクで大きく文字が飾られていた。

ああ…これを見たのね.
納得する私とダーリン。

それから数年間、この家主とはやり取りが続き
家主宅に宿泊させて頂いたり.行きつけの喫茶店に連れて行って貰ったりして、交流が続きました。

世間から大幅にズレた価値観の家主ではありましたが、
おもてなし心のある.何だか憎めない.
とても一生懸命で可愛らしい人だったなと。
今は懐かしく思い返しております。

これにて家主のお話は一旦お終いです。
ご拝読下さいまして本当に有難う御座いました。

とても励みになります! 本当に有難う御座います*