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テレワーク導入に伴う税額控除

かの有名な「中小企業経営強化税制」(中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)。

従前から「A類型」(生産性向上設備)と「B類型」(収益力強化設備)がありましたがいつの間にか「C類型」(デジタル化設備)が追加されています。

「C類型」の対象となる設備にはどのようなものがあるのでしょうか?

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「C類型」の対象となる設備の定義は以下のとおりとされています。
事業プロセスの遠隔操作、可視化又は自動制御化のいずれかを可能にする設備として、経済産業大臣の確認を受けた投資計画に記載された機械及び装置、工具、器具及び備品、建物附属設備並びにソフトウェアをいう。

事業プロセスの遠隔操作とは・・・?
1.デジタル技術を用いて、遠隔操作をすること
2.以下のいずれかを目的とすること
① 事業を非対面で行うことができるようにすること
② 事業に従事する者が、通常行っている業務を、通常出勤している場所以外の場所で行うことができるようにすること

可視化とは・・・?
1.データの集約・分析を、デジタル技術を用いて行うこと

2.1のデータが、現在行っている事業や事業プロセスに関係するものであること

3.1により事業プロセスに関する最新の状況を把握し経営資源等の最適化※を行うことができるようにすること

自動制御化とは・・・?
1.デジタル技術を用いて、状況に応じて自動的に指令を行うことができるようにすること

2.1の指令が、現在行っている事業プロセスに関する経営資源等を最適化するためのものであること

※「経営資源等の最適化」とは、「設備、技術、個人の有する知識及び技能等を含む事業活動に活用される資源等の最適な配分等」をいいます。

 上記を見てお気づきになられた方もいらっしゃるかと思いますが、テレワークを導入するための設備が正に合致します。

コロナ対策税制の一つとして導入された制度です。

この設備に該当し、下記の要件を満たした場合には即時償却又は取得価額の7%税額控除(資本金3千万円以下の場合は10%)を受けることができます。

・青色申告をしていること
・中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けていること
・平成29年4月1日から令和3年3月31日までの期間に事業の用に供していること
・中小企業者等(資本金1億円以下、大法人に支配されていない)に該当すること
・資産の種類ごとに以下の要件を満たすこと

1.機械及び装置 1台又は1基の取得価額が160万円以上のもの

2.工具器具備品 1台又は1基の取得価額が30万円以上のもの

3.建物附属設備 一の取得価額が60万円以上のもの

4.ソフトウェア 一の取得価額が70万円以上のもの(一定のものを除く)

またこういった設備には国から補助金が出ることもあります。
例えば厚生労働省からは「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」という助成金制度があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/telework_10026.html

テレワーク導入のために新たな設備を導入された企業はぜひ活用してみてください。

関西出身の会計事務所ベテランスタッフ「とり君」が教える、税務のハナシ。 国際税務から海外進出・連結納税・連結決算・IFRS 対応・公益法人支援まで幅広くわかりやすく解説します。