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猫NISAのススメ

世論ではコテンパンに叩かれている増税メガネさんですが、2024年から始まる新NISA制度は個人的に彼の最大の功績なのではないかと思うくらい素晴らしい旧制度からのアップデートになったと思っています。非課税期間が旧制度の20年から新制度は無期限に、新制度では積立と成長投資の併用も可能となり、金額の枠も生涯上限1800万円に大幅増額と、大変使い勝手の良い制度になりました。

非課税枠の再利用が可能になった変更も大きいです。旧NISAでは保有資産を売却しても非課税枠は復活しませんでしたが、新NISAでは売却するとその分枠がまた復活するのです。これにより、個人の資産形成だけでなく、いざというときの猫貯金の活用にもNISAは使えるようになりました!

ペット保険に加入するか猫貯金にするか、または併用にするか、きっと皆さん色々考えていざというときのための猫財布対策をしていることと思います。我が家ではペット保険と猫貯金を併用しているのですが、段々シニアと呼ばれる年齢に近づいてくると、ペット保険の保険料も上がっていきます。また、保険ではカバーできない治療を行う可能性も考えるとペット保険だけでは心もとないのですよね。

コマさんはアクサの70%補償なので、6歳の今は大体月額3,000円くらいの保険料ですが、10歳を超えるとこれが6,500円くらいになります(私が入っている終身の医療保険より高くなります)。倍以上です。AIM製剤が実用化されたら本当にそこまで保険必要かなとか考えちゃいます。もし万一のことがあっても、抗がん剤治療はやらないと決めてますし。じろちゃんは楽天の入院手術特化なので、今は月額1,000円くらいですが、これも10歳を超えると2,600円と倍以上に保険料が上がります。10歳はまだしも15歳を超えて手術を選択するかも迷うところですし、そうなるとじろちゃんは15歳で保険は解約して猫貯金一本にした方が良いかもしれないなとか。そして保険でカバーできない治療を行う可能性も考えると、これに加えて多少まとまった猫貯金も欲しい。なんせねこさんが病気になるとお金が湯水のように溶けていきますよ・・・猫ファーストな我が家では猫財布の計画的な資産形成は不可欠なのです。

新NISAは年間最大で360万円まで投資を行うことが出来るのですが(上限は生涯総額1,800万円)、もし現在手元に置いている猫貯金があるのであれば、そちらを新NISAに入れてしまうことをオススメします(投資する銘柄は参考として後述しています)。新NISAは資産を売却すればまた非課税枠が1,800万円の中で復活するので、猫貯金を運用しながらねこさんに何か起こったらそれを売却して治療費に充てることが可能になりました。旧NISAでは非課税枠が復活しなかったのでこのような使い方は難しかったのですが、新NISAだとこういった運用が可能になったのは本当に素晴らしいことです。しかも売却した際に評価益が出ている場合は非課税なので所得税が掛かりません(本来評価益の約2割は納税しなければなりません)!これがNISAの良い所で、インフレを考慮すると現金で猫貯金を置いておくくらいなら少しでも投資で増やすのが効率的だと思うのです。日本人は異常事態だったデフレに慣れきっていますが、今後は日本でもインフレが持続的に進む要素がたくさんあります。

ちなみに私は旧NISAが始まった2018年以前から特定口座で投資信託の積立運用を始めており、2018年からは旧NISA(積立)も利用してきました。額は大したことありませんが、個人的な積立投資を行って10年以上になります。最初の1年くらいは評価損が出たり評価益が出たり、2年目からは安定して評価益で推移するようになりました。選んでいた商品はまだオルカンとかSP500のインデックスファンドが無い頃だったので、先進国株式に新興国株式や全世界中小型株式を組み合わせた自分なりに考えたポートフォリオで選んだもの。それでも今は総資産額の3分の1が安定して評価益となっているので積立と時間の相乗効果の凄まじいパワーを感じます。個人的な投資はリーマンショック以降に始めたので、まだ大幅な資産の下落を経験していないのもありますが、コロナショックでの世界同時株安の際もそれまで積み立てた資産で十分下落を吸収出来ました。会社の確定拠出年金(401K)はこの積立と時間の効果がもっと顕著で、こちらはサブプライムもリーマンショックも経験していますが(経験しているからこそ)、総資産額の半分以上が評価益です。リーマンショックの時ですらそれまで積み立てた資産で評価損にならず下落を吸収出来ていました。

これからNISAを始めて、猫貯金もそこで運用しようと思う方はどうか一時的な評価損に惑わされず積立と時間のパワー(つまり複利のパワー)を信じていただければと思います。アインシュタインが「複利は宇宙最大の力」と言ったとか言わないとかの逸話がありますが、私が複利のパワーの凄さを強烈に思い知ったのは、小学生の時に読んだドラえもんの「フエール銀行」という道具だったりします(正確には投資信託は利息が付くものではなく、利回りはファンドの成長率なのですが)。

私は楽天証券で口座を開設していますが、ねこさんと暮らしているのであればごはんや猫砂購入などで楽天経済圏を相当使いこなしているかと思いますので、楽天証券がオススメです。あとは楽天証券って日経新聞が無料で読めるのですよ。このことをしばらく知らずにずっと日経電子版を購読していたのですが、毎月固定費の新聞代が5千円近く浮くのは相当大きいです。これだけでも猫貯金の原資になりませんか?何気に楽天証券を選ぶ一番の理由だと思っています。楽天カードをお持ちであればクレジットカード積立と楽天キャッシュ積立を併用できることもオススメです。投資で楽天ポイントも付きますしスーパーセールやマラソンの買い回りで自動的にSPUポイントアップになるのも嬉しいです(モバイル事業のせいでポイント獲得は渋くなりつつありますが)。いずれにしてもNISAをやるならサイトの使い勝手が良く手数料も安いネット証券がお勧めですよ。

私は2024年からはこれまで積み立てた特定口座分と旧NISA分はそのままにして、新NISAを新たに始めることにしました。参考までに私が新NISA用に選んだ商品は、オルカンと呼ばれる全世界株式をメインとし(楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド)、これからも伸びるであろう米国を補強するためにSP500(楽天・S&P500インデックス・ファンド)と今後の期待を込めてインド(iFreeNEXT インド株インデックス)にも少し、いずれも信託報酬の低いインデックスファンドです。楽天の2本は新NISA用に楽天が勝負を賭けてきた新規設定ファンドでこちらは信託報酬最安で楽天証券なら残高に応じてポイントも付きます。SP500とインドは成長投資枠で積立設定し、情勢に応じてリバランスしたり(かなり米国偏重になってますので)、より安い信託報酬のインドファンドが出てきたら乗り換えようかなと思っています。ですが、新NISAでの投資額の7割はオルカンで、これはメインとして変えるつもりはありません。

オルカン一本のシンプルな投資がベストとする主張も十分納得できるのですが、単調な積立投資も少し選ぶ楽しみがあると良いのではないかと個人的には思っています。成長投資枠でEVや再生エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)関連ファンドを少し買ったりしても面白いかな。それから私が日本株をあえて買わないのは日本に期待していないからではなく、持株会で自社株を買っているからです。自分の会社にはとても期待しているのですが、これ以上日本株を買うと資産のバランスが悪くなってしまうのです。

新NISAはいかに早く上限の1,800万円を埋めるかという点で世論が過熱気味ですが(ボーナス設定を利用しての一括投資裏技とか)、結局資金力がある場合でもそういった裏技を利用して枠を4年で埋めるか、積み立てを利用して5年で埋めるかの違いでしかないので、大幅な評価損が出ても強いメンタルで切り抜けられる自信が無ければ一括投資にこだわらず出来る範囲の積立が良いのではないかと個人的には思います。大切なのは資金もメンタルも無理の無い範囲で制度を利用することかなと。NISAは恒久的な国の制度なので焦って始める必要もありません。若い方なんて特に切り詰めて無理な投資を行うより経験に投資する方が何倍も価値があります。

皆さんも是非猫NISA活用を検討してみてくださいね。お金に働いてもらって充実した猫ライフを。


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