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良い動物病院ってどんな動物病院だろう?

ねこさんの動物病院選び、難しくないですか?この難しさは①そもそもねこさんの性格的に病院に行くのが難しい、②納得できる診療方針の獣医さんを見つけるのが難しいの二種類に大別されるように思います。①が当てはまらない何されてもオールオッケーなじろちゃんのようなねこさんなら選択肢もまだ広がるのですが、病院が怖くて狂暴になってしまうコマさんのようなねこさんだと動物病院選びは至難の業です。1年ほど前に引越しをしたのですが、引っ越しにあたってまた良い動物病院を見つけられるかが一番頭の痛い問題でした。幸いにも引越し以前の掛かりつけ動物病院と同じくらい良い動物病院に巡り合えたのですが(ダメそうなら以前の病院に頑張って通おうと思っていました)、二つの動物病院には共通点がたくさんあるなと思ったのでそれをまとめてみようと思います。

①院内外が清潔
二つの病院は新しさ古さに関わらず掃除が行き届いていて、院内だけでなく外の道路の清掃なども心配りしていることが感じられます。近隣の住民へしっかり配慮できている=その地域のホームドクターとしての自負だと思うのですよ。院内に入った瞬間の空気も清々しいです。

②スタッフの方の対応が素晴らしい
二つの病院はいつ行ってもスタッフの方が感じ良く丁寧な対応で、雑に扱わたことは一度もありません。順番が前後してもきちんと声がけしてくださったり、人もねこも名前は完璧に覚えてくださっているし、これまでの情報などもきちんと頭に入れて対応してくださいます。基本的に先生のお人柄とスタッフのお人柄には相関があると思います。

③先生が優しいとにかく優しい
二つの病院とも先生が本当に穏やかでお優しいのです。飼い主の話をしっかり丁寧に聞いてくださいますし、受け答えに誠実さが感じられます。ねこさんが体調悪くて不安な飼い主の心にもしっかり寄り添ってくださるので信頼感抜群です。そして以前に話したことも細かいことをよく覚えてくださっているので感動します。あとはコミュニケーション能力の高い獣医さんは(饒舌かどうかとは違いますよ)、言葉を喋れないねこさんの異変を察知する能力も高いのではないかと感じています。

④診察が丁寧で処置が手早い
二つの病院とも診察は丁寧ですが、処置は手早いのです。特にコマさんは採血するのが非常に難しく、とある病院ではこの子は鎮静かけないと採血できません!と言われてしまったくらいなのですが、どちらの病院も看護師さんが保体をしっかりしてくださるのと、先生のスキルが高いので本当に助かっています。全然保体を手伝ってくれない、保体が上手でない看護師さんは残念ながら多いのです。

⑤処置しているところをきちんと見せてくれる
幾つかの病院ではお預かりしますと、処置の際は飼い主が外に出されたことがあります(猫フレンドリーを掲げている病院でも)。ギャーと轟く悲鳴を待合室で聞くのは本当に苦痛でした。二つの病院はコマさんの性格を知った上で、この子はきっとお母さんがそばにいる方が頑張れるんだよねと、可能な限り飼い主がそばにいられるよう配慮してくださいます。

⑥診療費が明瞭で無駄な処置をしない
二つの病院は検査や処置をする際に事前に項目や内容について幾つか選択肢を用意した上で相談してくださいます。今回は血球検査は大丈夫でしょうとか、逆に今回は肝臓数値も見ましょうかとか、先に採血やってお話しましょうとか、いつも的確に提案してくださいます。以前にペット保険に入っていると伝えると、どう考えても必要のない項目まで健診で検査して請求してきた病院もあったのです(些細なことで保険を使いたくないしそもそも健診で保険を使うのはおかしいので結局請求しなかったのですが)。診療費を二重請求されたこともありますが、論外ですよね。

⑦先生もスタッフも動物大好き
明らかに犬派だなあという先生にあたったとき、どうしても対応に冷たさを感じてしまったことがあります(直前のわんこの診療と診察時間もテンションも全然違う)。動物に興味が無いのかな?と感じるような看護師さんもいらっしゃいました。二つの動物病院では犬派とか猫派とか亀派とかそういうのを先生からもスタッフからも感じたことがありません。どんな動物でもウェルカム!みんな可愛い!という雰囲気があります。

⑧サプリメントや代替医療の話も否定せず聞いてくれる
二つの動物病院ではこういうサプリを飲ませたいのですがどうですか?とか、ホモトキシコロジーなど代替医療も別の病院でやっていますと相談してもきちんと話を聞いてくださいます。サプリについては知らないものだと次回いらっしゃるときまでに調べておきますねとか、代替医療についても飼い主さんが選んだのなら平行してやっていけばいいですよねという感じです。

羅列すると私が面倒で注文の多い飼い主みたいですが(まあそうかも。。)、要は相性なんでしょうね。何となく感じる違和感とか何となく感じる雑な扱いとか、そういうものが無いのがその飼い主とねこさんにとって良い病院なのかなと思っています。飼い主やねこさんによって気になるポイントはそれぞれ違いますから、私が合わないと思った病院も他の飼い主さんやねこさんにはベストということもきっとあるでしょうし。二つの病院は大きな病院ではないので設備自体は足りない部分があったりしますが、私は掛かりつけにするのであれば最新設備よりも先生やスタッフのお人柄や相性が大事かなと思っています。

そして意外とあてになるのがGoogleの口コミです。やはり命を扱うということもあって、口コミ欄が苛烈な状態になっている動物病院も割りとあるんですよね(心臓がギュッとなる恐ろしい病院もあるのですよ)。病気が良くならなかったという口コミよりも(そういうことは悲しいけれどどんなに良い病院でも起こりうることなので)、スタッフや先生に雑に扱われたといった内容の口コミが多くあると要注意かなと思います。順番を忘れられたとか、名前を間違えられたとか、説明に矛盾があったとか、検査項目が違ったとか、勝手に検査されてしかもその説明は無いとか、違うワクチンを打たれたとか(もうこれは医療事故ですが)、そういう口コミが散見される病院は避けるのが無難かと。自分の仕事においても雑さは見逃せない要素なのです。積み重なると取り返しのつかないことに繋がることを身をもって知っているので。

私もコマさんのように処置が大変な子の飼い主さんの参考になればと、以前の掛かりつけと今の掛かりつけは口コミを書いています。以前の掛かりつけ病院の口コミも評価が高かったのですが、今の掛かりつけ病院は30件ほどある口コミが全て☆5で内容も病院と先生スタッフへの感謝あふれるものばかりなんです!こんなの中々無いことではないかと思います。個人的には悪い口コミにも返信をしない病院の方が誠実さを感じますね(もちろん一方的な言いがかりもあるのかもしれませんが)。悪い口コミの投下もそれへの返信も、恐らくその飼い主さんと病院側で双方納得のいく話し合いが出来なかった結果だと思うので。

それからコマさんのように病院嫌いのねこさんの場合、飼い主側も見ていただく前に事前に相談しておくのが大事なことかなと思います。今の病院に掛かる前に、病院が大嫌いで狂暴になり採血はしっかり保体していただかないと難しい子であることを予め電話で相談し、事前にソフトカラーを付けてネットに入れた状態で連れて行くことなどを決め、念のため看護師さんもお二人いらっしゃる日時で予約を取りました。病院の難しいねこさんの診察は、事前の相談が全てと言ってもいいくらい大事なことなのですと先生が仰っていたのが印象的でした。

この子のことを生涯見ていただきたい、そんな動物病院と巡り合えたらそれは飼い主にとってもねこさんにとっても安心できる幸せなことですよね。

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